中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

片手で持てる未来

 日曜日、関東地方南部は雨のち曇り、気温は28度。朝起きたら土砂降りで寒いくらいだった。
 さて、今日は日本滞在最終日なので本来ならばお墓参りに行く予定だったのだが、生憎の雨でバイクに乗れないため諦め、家で母とお喋りしつつ New Mac のセッティングやらインストールやらを行いながら平行して Old Macの移植作業を行った。
 母が今まで使っていた iBook 2007は Core 2 duoモデルなのだが、ワタクシが 6年ほど前に SSD化しているため未だに起動も速いし、Webを看たりメールを書いたりするだけならば、まだまだフツーに結構使えるのだが、何せ OSのアップデートがディスコンになって全くアップデート出来ないのが困りものである。サスガに 11年も前のモデルゆえその他ブラウザ等のアプリ類もマトモにアップデートできなくなって来たため、セキュリティ面で一抹の不安は隠せない。挙げ句、開くホームページで悉く「今後このブラウザでは閲覧できなくなります」的なセキュリティアラートのメッセージが続々出始めたので、サスガにもう限界かな…という事で、iBookは引退させる事に決定。
 そんな訳でつい昨日までワタクシがフツーに仕事で使っていた MacBook Pro 13inch Retina Early 2015モデルを母に譲る事にして、1からインストールして古い iBookのデータを移植する作業を行ったワケだ。

 今回、完全なクリーンインストールを行いたかったので USBメモリに High Sierraインストーラーを移植してブートディスクを作成し、USBから起動して Macintosh HDをフォーマットしてから完全なクリーンインストールを行った。そんなワケで完全な新品に生まれ変わったワケだ。当たり前だがスコブル快適である。実に気持ち良い。
 このマシンは 3年前の 13インチ最速モデルなので(しかも SSDは 512Gも有る)老いた母にはちょっと勿体ないくらいだが、とは言え一人暮らしの老人には『命綱』的な役割が有るから侮れない。母は最近ちょくちょく身体の調子が悪くなるらしく、常にインターネットで色々と検索しているらしい。そりゃそうだ。80過ぎてたった一人で暮らしているのだから、何かあったら直ぐに自分だけで調べられるインターネットの存在は、ひょっとすると我々が考える以上に不可欠な存在になりつつあるのかもしれない。
 今回、本当は『より簡単で壊れにくい』iPad等を与えようかとも考えたのだが、今更 80過ぎの老婆に新しい操作方法を勉強させるのは少々無理が有る。それにイザ本体の調子が悪くなった時にリモートデスクトップで上海から遠隔操作で看る事が出来ない環境では、海外に住む身としては何かと不便(iPadじゃコレはできないがMacなら可能)なので、こりゃやはり『ノート PCに限る』という結論に達したのは自明の理というモノだ。そもそも、いま 80歳を過ぎてフツーに Macを使いこなしてるんだから、よく考えてみたらそれだけでも凄い事じゃん? ならば、より速い Macを渡した方がずっと安心だものね。まさに昔、NHKみんなのうた』で演っていた『コンピューターおばあちゃん』そのものになりそうな勢い(笑)
 さて、旧 Macの移植作業を行いつつ、自分の新型 15inch Macのインストールも並行して行う。コッチはコッチで、とにかく音楽制作ツール関連のインストールが面倒くさいワケだ。サンプリング音源の類いはほぼ Rawデータなのファイルサイズが一々デカいし、オーサライズが iLokだったりチャレンジ&レスポンスだったり…、しかもちゃんと以前のマシンからライセンスを抜いておかないと、ライセンス数が足りなくなったりして、一々後戻りである。そんなワケで非常に時間がかかるのだ。
 ようやく夕方頃にはワタクシが音楽創作活動のメインとして使っているアプリ類や、付随する多くのプラグイン類のインストールが終了したので、実家に残っている機材類を集めて繋いで、ちょっとパフォーマンスをチェックしてみた。

 いやぁ…ナンデスカコレハ。。。(驚) 今まで上海の自宅でメインマシンとして使っている巨大なデスクトップマシンでしか再生できないセッションファイル(以前使っていた MacBook Pro13inchでは重すぎて途中でフリーズしてしまい、再生を継続する事ができない様な 48KHz/24bit x 100トラックを超える音声データを含むTD用のセッションファイル)を開いても、CPU占有率 10%未満でサクっと動いてしまうでは無いか(驚)スゲー! 各スレッド毎に CPU負荷のメーターを見ても、それぞれ 2~3メモリくらいしかメーターが振っていない。なんじゃこりゃ?マジっすか!? ホント信じられない。びっくり。この 6コア CPUはちょっと想像を絶するモノが有るナ。こーんな薄っぺらいノートパソコンが、フツーの巨大なデスクトップマシンを遙かに凌駕しているのが恐ろしい。
 ビデオに関しても FCPXを立ち上げると、普段は省電力のために眠っているメイン GPU (Radeon Pro 560X)が自動的に起動するため、レンダリングの速度は文字通り『桁違い』に速く終わるのだが、…とは言え一点難儀なのは、メインGPUである Radeonが動き始めると発熱がスゴくて CPUファンが全開になるためウルサくて仕方ない…っつー事だな。まぁデザイン優先で、コレだけボディを薄くしているため、こりゃ発熱問題はカナリシビアな問題と思われる。1Uのブレードサーバーと同じ理由だわな。薄くする事によって風の通り道を確保するのが大変なのだろう、きっと。
 色々と試していくウチに段々ニヤけが止まらなくなってきた。こりゃ間違いなくワタクシの人生で手にした PCの中で最も速いマシンである。ここ数年、見た目の数値上のクロックばかり上がっていて、体感的にはそれほど劇的な進化を感じていなかったのだが、この第 8世代の Core i7シリーズはちょっと違う気がする。いやぁ…Intelさんはマジで頑張って気合いの入った CPUを出してきた…と言わざるを得ない。
 上手く表現出来ないが、今『未来』がワタクシの手の中に有る…って感じ?片手で持てる 2kg以下の薄っぺらい板として。ホントスゴい未来だよ。生きてて良かったぁ。
 色々と賛否両論の新しいキーボードも、結構薄っぺらい割には打鍵感が有って個人的には好きだなコレ。文字を打っていて楽しい。
 ただ新シリーズの唯一の不満は i/oが全て USB-Cコネクタに統一された事である。今までの USB3.0や、Thunderboltや、SDメモリや、HDMI等々、レガシーデバイス?と言ってしまえばそれまでだが、世の中的には全然レガシーじゃない現役の拡張端子類を強引に USB-Cに纏めてしまった功罪は非常に大きいと言わざるを得ない。コレホント困るわ。これも時代の流れ?なのかもしれないが、こんなの業務として使うプロユーザーには不便極まりない。
 そんなワケで『ツール』が必要。今回購入したUSB-Cの変換アダプターがカナリ便利で良い感じである。サードパーティが出しているマルチ変換アダプタの一種なのだが、まず片側に USB3.0が 3ポートと、HDMIポートが一つ。

 反対側には SDカードスロットと micro SDカードスロットが。端っこのお尻側にはイーサネットポート(有線LANのポート)まで付いていた。

 いやぁ…サスガに皆困っている点は同じらしいね。コレらが、たった一つの USB-Cに接続するだけで、全てのポートが同時に使えるんだから驚きである。スピードも十分だし、値段も他社製に比べれば安めの設定なので、個人的にはカナリお勧め。せっかくなのでリンク張っておこうかな。


 いやぁ…これマジでお勧めです。今のところ万能。トラブル無し!しかも軽い!
 さて、こんなヲタクな内容ばかり書いていても面白くないので、写真は本日夕食にたべたお弁当をば。(いやぁこの新型キーボードは指に吸い付く様に打てるのでキモチ良くて、ついつい文書を長く打ちたくなってしまうw)


 ご存知、横浜名物『シウマイ弁当』である。コレ冷めても美味しいのだ。上海に居てもタマぁに無性に食べたくなるのだが、サスガに上海では買えないので、本日母と二人で食す事にした。日本に居る時にしかできない贅沢カモね。
 さ!明日の夕方の便で上海に戻ります。相変わらずバタバタだったが、今回は誰とも遊びに行かなかったので、カナリ休養できた。何より若干親孝行らしき事ができたので良かった。
 明日の飛行機、天気大丈夫かなぁ? また台風来てるんだよね? ちょっと心配。
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