中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

雨は上がったが…

 土曜日、上海は曇り、気温は 6度。今日も丸一日寒かった。雨は止んだものの全然晴れない。相変わらずの曇天である。2019年はずーっとこんな感じなのかしらん?
 とは言え土曜日は忙しいのである。午前中からヤマハの講師が有るので mobikeに乗ってヒタスラ走る。
 途中でタイヤの過積載現場に遭遇。オヂサンが車の上に乗っていて、ヒョイヒョイっと次から次へと投げていく。まだまだ上に積んでいくらしい。何コレ雑技? 凄いバランス感覚。ちょっとした芸術だ。
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 寒い日の自転車はとても理にかなっていて、静安寺のヤマハに到着する頃にはスッカリ身体が温まっていた。自転車は偉大だね。
 今日はイツモとちょっと違う角度から撮ってみた。あんま変わらんか。
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 そして PMCドラム科のグループレッスンを 1時間。本日の生徒さんは 4名。この 3月に本帰国が決まった方がいらっしゃった。実に寂しのぃ。

 修了後は感傷に浸ってる暇も無く、直ぐに mobikeに飛び乗って江苏路まで走り、地下鉄を乗り継いで 10号線の伊犁路へ。駅前は何だかまたまた道路を掘り返していた。年度末ですなぁw
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 mobikeで伊犁路 x 古羊路のLL Barに到着。まずは上のレストラン『bistro fiore』にてお昼ご飯。本日は時間も無かったので早くて美味しいオムライス!
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 食後は地下のLLバーに降りていってドラムの個人レッスンの講師。本日も 2コマ 2名。
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 そうそう! S富さんが「皆さん使って下さい」との事でココに置いてあるペダルを最近使っているのだがコレが非常に足に馴染んで良い。ドラマーの皆さんコレ覚えてますか? YAMAHAの名器『FP-720』ですよ! 懐かしいでしょ。
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 1980年〜90年代の前半の頃は、どのスタジオに行ってもこのペダルが置いてあったよね。実はこれリバイバルで再生産しているらしく、ココにあるこれも再生産のモデルらしいのだが、踏んだ感じは全然変わらない気がする(昔のままだと思う) いやぁ…さすがヤマハさん!こういう事してくれる所がニクいですな。ホント良いペダルなので、今は生徒さんにもリファレンスとして使って貰っている。最近のチェーンタイプはダイレクト感は有るが、何か『重たい』しビーターがヘッドに当たった後の『踏みしろ』的な『粘り』を感じないんだよね。このベルトは決して伸びてるワケじゃないのに、なんとなくシナヤかに弾性を感じるから不思議だ。ダブルアクションもやりやすいしね。きっとビーターの重さとペダルプレートの重量バランスが良いんだろうな。本体が『軽い』のが良いんだと思う。

 さて、レッスン修了後は慌てて mobikeに乗って今度は高島屋へ。例によって高島屋ミニライブの PA業務である。本日もアナログ祭り。
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 今日の出演は琵琶奏者の章益 さん。
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 彼とは何度もコラボしているので出す音のクセは判っているのだが、今回はイツモの白い琵琶とは違う楽器を持ってきた。当然音も違うワケで少々苦労した。とにかくこの琵琶は以前使っていた白いヤツに比べると、若干音が大きく何より周波数特性が全然違うのだ。
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 まぁアコギだって一本一本音が全然違うんだから、そりゃ当たり前か…。でも琵琶でこんなにリアルに音の違いを体感できたのは初めてだったので良い勉強になった。
 それにしても中国の琵琶は電気で増幅するには難しい楽器だよホント。そもそも古い中国の天井が高い部屋で、部屋全体を響かせて初めて味が出る楽器だものね。サウンドホールが無いソリッドな木の楽器なので、楽器全体から音が出ている感じである。真正面から出ている音はこの楽器のあくまで『一部』に過ぎないのだ。故に真正面から狙った音だとピッキング音が大過ぎて軽薄なペラペラな音になる。ネックのハイポジションの裏辺りから出ている音(つまり中心の腹の中)が一番琵琶っぽい音がする気がするのだが、ネックの裏から音が出る楽器なんて見たこと無いわ。ボディの振動を直接拾えるピエゾが無いと音量が稼げないから困りもの。ホントPA泣かせの難しい楽器だよ。
 今日は例によってピエゾとコンデンサを混ぜつつ作って何とかギリギリって感じである。チャンネル EQのパライコのパラメータがもう少し欲しい所だ。あと 2セクションくらい有ったら絶対もっと良くなるのに…と思いつつも、「じゃあ奥の手としてトータル GEQ側で琵琶の音を作っちゃおうかな?」というヨコシマな考えとの戦いである。GEQ側をあまり弄り過ぎると今度は BG(オケ)がダサくなるので両方の美味しい所が失われない様にバランスを取るのが大変なのだ。最も良い(であろう)妥協点を探して常にヒタスラ微調整(だって曲毎にBGの音質が違うからね)である。フーッ… 1秒たりとも気が抜けない現場だったぜぃ。故に写真は takaさんからの頂き物ばかり。まーったく…気を遣うから精神的に疲れたわ。
 でも修了後に本人から「今日はリンさんだったので全く心配してなかったよ。今日もやりやすかった。ありがとう」と言って貰えて嬉しくなった。まぁお世辞も有るだろうがこういう言葉は本当に嬉しいものだ。
 さて!明日はまた朝一から別現場!頑張ろう!
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