日曜日、上海は晴れ、気温は 33度。昨夜からそのまま寝ずに会場で朝を迎える。2Fの窓の外から万博の時の中国館の建物が見えた。
朝 6:45に集合（っつーかワタクシを含め殆どみんな徹夜作業だったので既に居るので、仮眠してる人々が起き始める時間だな）そして最初のバンドのリハーサルに向けたセッティングを始める。とにかく機材トラブルだけが無い事を祈るのみ。機材さえ壊れなければ何とかなる自信が有るんだけど、故障だけは読めないからね。ワタクシは今回は PA周りの技術通訳なのだが、現地スタッフさんは 4日間も徹夜が続いているらしく、みんな機嫌が悪い。日本側も昨夜徹夜ゆえ、何をするにも若干ピリピリした空気が痛い。間に挟まる我々は両方から怒られるので超ツラい。喧嘩の通訳ほど不毛なモノは無い。喧嘩にならない様な訳し方ばかり上手くなる今日この頃。直訳だけしてたら間違い無く大喧嘩になっちゃうからねぇ。何につけお互いへのリスペクトがダイジ。両サイドの顔はメッチャ怒ってても我々が『優しく・ていねいに・敬意を持って』訳してあげると不思議とトラブルは減って来る。言霊ってホント有るよ。
センターステージのポップアップの確認などなど。みんな寝不足だし機構モノは事故が起きやすいので念入りにね。
リハーサルは順調に進んでいたのだが、お昼前に、メインのラインアレイを管理するソフトウェア上で気になるインジケーターが点灯し始める。赤く表示されている部分がネットワークエラーで繋がらない…という意味だ。ひょえ〜っ！これは左側のメインスピーカーなので一気に震え上がる。
とりあえず音は止まっていないし、音質にも影響が無いので、単純に管理用のソフトウェアが繋がらないだけ…と思われるが、あまりキモチ良いものではない。
現地業者のスタッフを引き連れて、真っ暗な舞台下手のパワーアンプエリアに潜入して確認。
下手（左側）のスピーカー管理用のイーサネットケーブルはこの HUBに集まっているので細かく確認してみる。
するとメインの K1行き一列のブルーのイーサネットケーブルのツメが折れて外れ掛かっていたのでシッカリ差し込んでみた。そして FOHに戻ったら治ってるじゃないか！いやぁ…良かった。
…と安心したのも束の間、15分くらいしたらまた赤表示に変わってしまったので何度も往復を繰り返して原因を究明する。 す・る・と！！！
2カ所ほど、台車に踏まれたのか？ネズミに喰われたのか!? 完全に被覆がハゲてしまっているエリアを発見。そりゃ不安定になるワケだわ。コレで重低音による振動によって繋がったり繋がらなかったりするんだと思われる。
メインのラインアレイ K1シリーズのパワーアンプは上部のスピーカーの背中辺りに吊ってある為、このケーブルを今から交換するのは現実的に不可能である。日本からの乗り込みPAさんと相談して、『音に変化は無いのでこのままで行きましょう！』という判断となった。ちょっとキモチ悪いが、まぁ仕方無い。
いやぁ…今回ホント色々あるわ。。。。
そして公安検査の後は客入れ〜本番である。今日も 5階席まで満席！スンゴいお客様の数。
レーザーも美しい。
今回はフェス形式で非常に多くのバンドが出演されるため、転換がキモである。手に汗握る約 4時間だった。
何とか無事に終了して、ホッと胸をなで下ろす。 終了後はワタクシ自身がもう完全な電池切れで、マトモな思考ができない程の文字通り『灰』状態になる。 周りを見回したら、日本側スタッフも中国側スタッフも皆な同じ様な顔をしていたので、結構シュールで笑ってしまった。フツーはもっと達成感でニコニコしてるモンだろうにw
いやぁ…長〜い一週間が終わった。大変だったけど、今振り返ってみると非常に良い経験になったかな。でもサスガに最終日は徹夜でほぼ休み無しの 25時間労働だったので、このトシにはキツかったケドね（苦笑）
何はともあれ事故無く無事に終了して良かった！本日ご来場の皆様、そして関係各位の皆様、本当にありがとうございました！
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