中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

国慶節 3日目

 土曜日、上海は曇り時々雨、気温は 26度。

 連休 3日目なので今が何曜日か分からなくなってきたが、今日は土曜日なのでイツモの高島屋ミニライブの現場である。
 家を出る時はまだ降っていなかったので自転車で陕西南路の駅まで走る。空を見上げたら今にも降り出しそうなドンヨリと暗い雲が降りてきていた。
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 そして午後 2時過ぎには高島屋に到着したのだが、珍しく takaさんも打ち合わせが早く終わったらしいので、早めにセッティング開始。サクッとセッティングしてサウンドチェック。
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 最近、ピアノと歌のデュオが続いているため、セッティングを殆ど変えなくて良いので、あっという間に完了してしまった。
 フト気付いたのだが、以前は毎回トータル GEQの微調整が必要だったのに、最近は殆ど微調整しなくても同じ様にシッカリ(自分の狙った通りの音で)鳴るから『なぜだろう?』と疑問に思って、ひょっとして自分の耳がダメになってきたのかと思って今日は色々と考えて検証してみた結果、どうやら最近はメインスピーカーの位置を無意識に『ほぼ全く同じ場所』にセッティングしている事に起因する事がわかった。全くバミっていないのに、多分毎週 5cmもズレていない『ほぼ同じ場所』にセッティングできてるのだと思われる。 以前は色々と卓の位置やらモニタの位置等を試行錯誤していて、メインスピーカーの位置も毎回前後左右に微妙に変わっていたのだ。故に響きが変わって再度細かい EQの微調整が必要だった訳だな。

 takaさんが飲み物を買いに行っている間に、暇だったので試しに左側のスピーカーを 20cmほど外側に、右側のスピーカーを 10cmほど手前にズラしてみたら、やはり中低域に変なピークを感じて響きが変わったのだ。こーんな『ちょっと』動かしただけじゃ大して変わらないだろうと思ったので自分でもカナリ驚いた。聴いてる人間の位置によって変化するのは分かるが、左右に歩き回っても、どこに居ても全体的に妙な『出っ張り』を感じる様になったのだ。そんなバカな…と自分の耳を疑ったが、やっぱり気になる。『気のせい』かと思って先程の位置にスピーカーを戻してみたら違和感は収まったので、つまりそういう事だろう。たぶん普段やってるこの東南エントランスが非常に反響しやすいイビツな形をした場所なので、音源の位置が少しズレただけで全体のプリディレイ(反射速度)が変わって位相に影響して来るのかもしれない。やはりメインスピーカーの設置位置(X軸、Y軸のみならず Z軸も)に関係しているのは間違いない。
 『よくまぁピンポイントで毎回同じ場所にスピーカーを置けるものだ…』と、我ながら感心するとともに、メインスピーカーの設置位置ってとてもダイジだな…と再認識。スピーカーの性能を生かすも殺すも設置場所次第…って訳だ。まぁ自宅スタジオ等ではよくある話だものね。空間が広いだけでラウドスピーカーも同じ…という事だな。いい勉強になった。

 そして 17時から本番。見た目や髪の色が少しだけ某 G団に似ていたので、そちら方面かと思ったら全然違った(笑)
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 今日のボーカリストは想像してたよりずっと声が小さくて非常に苦労した。beta58が有って良かったわ。そもそもウィスパーボイス風に歌うのでコンプで上げざるを得ないのだが、そうすると zhi,chi,qiの音がめっちゃ出っ張るので、やはり中国語ボーカルはディエッサーが必須ですな。因みにあ〜んな『ささやき声』なのに本番中、一度もハウらなかったのは偶然では無いよ。見えない所でたくさん苦労してるオジサン(私)が居る事をお忘れなくw

 ライブ終了後は怒涛のバラしを行い、倉庫に機材を入れた後は 7Fのとんかつ屋で例によって takaさんと反省会。
 帰宅後は何だか疲れちゃったのでワイン一杯だけ飲んで 23時前に早めの就寝。そんな牡羊座満月の夜。
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