中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

つり革の顔

 日曜日、上海は晴れ、気温は 23度。崇明島に比べると街中はずっと暖かい気がする。

 今日は日曜日なのだが、某 PJの声優さんの音声収録があるので休日出勤である。朝から例によって地下鉄と路面電車を乗り継いで長距離通勤。
 路面電車に揺られながらボーッと天井付近を眺めていたら、つり革を止めてるネジが目に見えてきて、なんだか舌を出してる顔に見えてきた。やばい!超カワイイんですけど!!!
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 一度そういう風に見えちゃうと、全てのつり革がワタクシの方を見て舌を出してる風に見えるから不思議。いやー楽しい!!

 …とか何とか朝からアフォな事を考えながら出社。脳内は常に小学生。

 朝 11時に出社後は、そのまま社内スタジオに直行して全ての機材の電源を入れて zoomで日本に繋ぐ。本日も、例によって日本の声優さんの収録を zoomにてリモートディレクションを行う。中国側ディレクターさんの同時通訳である。この PJは今日で 3日目かな?少し慣れてきた感がある。
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 面白かったのは、日本側の ProToolsオペレーターさん(アシスタント)が今日は今までとは別の人だったので、全然『勝手』が違う事。いやぁ…オペレーターさんってダイジだねホント。今日の人は、別に決して能力が低いとかそういう訳じゃないんだけど、それぞれ『クセ』が有って、今日の方は何と言うか『痒い所に手が届かない』感じがあって作業が今一つスムースに進まない。ちょっとした順序の違いなんだけど『しっくり』来なくて、進行全体に『ぎくしゃく』感が出るのだ。やってる事は殆ど同じなのに実に不思議。
 個人的には前回の人のオペレーションが自分に合ってて仕事しやすかったかな。こりゃ『相性』の問題だ。恋愛といっしょか(笑)

 因みに本日 2番目に収録した女性声優さんは、いわゆるアイドル声優さん?じゃないが、非常に有名な声優さんだったのでチョット緊張したが、人間的にも明るくて凄く良い人で助かった(有名な方はタマに気難しい方もいらっしゃるからね)しかも、(当たり前だが)声がめっちゃ良くて感動した。録っててホント鳥肌が立った。こんな素敵な声を、ほとんど『生』で聞けるなんてシアワセだ。

 今回、日本の業務用スタジオで、U87Aiから SSLのHAを通して、卓から直で Audio I/Fに貰って zoomでこちらまで送り、こちら側も Macの zoomで受けたものを UAの Audio I/Fを通した後に Genelecモニタで聞いているので、一応音質劣化は最小限になっている。日曜日の午後で社員も誰もいないからネットの回線速度もクソ早い事も相まって、レイテンシーも非常に低く、何だか一瞬『自分が日本に居て、ブース越しにCRで作業している』様な錯覚に陥った。 実際、ブース(金魚鉢)とコントロールルームがガラスで繋がってなくて、カメラを使って作業するスタジオも結構あるからね。

 いやぁ…すげー未来だ。日本に優秀なオペレーターさんが居さえすれば、ノンストレスでネット越しに作業できてしまうなんて。

 本日の収録は 4名、19時には終了。気づけば昼飯食べるの忘れてた。

 疲れたけど充実感があって良い感じ。『奇跡』が生まれる瞬間に立ち会える、こういう現場が一番好きカモ。
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