中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

Mac Proの改造

 火曜日、上海は晴れ、気温は 17度。

 朝 6時25分、自動起床。今日も目覚ましが鳴る直前に自動的に目覚めた。良い感じだ。

 朝はイツモのルーチンで息子を学校まで送ってから松江某所まで通勤旅行。

 出社後はスタジオに行って全ての機材に火を入れる。昨日買ったニキシー管のクロックがマジで良い感じで改めて惚れ惚れ。
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 改めて調べてみたら、日本で買うととても高いんだね!知らなかった。Amazonみたら 2万円とかザラだったので驚いた。因みにコレはタオバオで 379元(約 6,000円くらい)である。やはり中国はこういうの安いから素敵だ。

 面白いのは毎分毎に、全ての桁で数字が 0から 9までクルクルと一回りするのだ。最初は単なるパフォーマンスかと思っていたのだが、ニキシー管には寿命が有るので、同じ数字のみを長時間表示し続けない様にする施策なのかもしれない。

 中にバックアップ電池を積んでいるので電源を切っていても時間は覚えている。故に帰りは電源切っちゃって良いワケ。ホントよく考えられてるわ。

 午前中は例によってデスクワークであっという間にお昼である。

 昼食後は先週購入した待望の!? MacPro(ゴミ箱型)用の交換 CPUが届いていたので、丁度昼休みだし分解して交換する事にした。
 まず、包装があまりに簡易すぎて笑ってしまった。日本じゃ有り得ない。コレ、本来の定価なら 10万円以上する CPUですよ(笑)
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 わ、輪ゴムだ!!!!(爆笑)
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 型番が正しいか念のため確認。intel Xeon E5-1680v2  (3G x 8コア,16スレッド) うん、どうやら正しい様だ。
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 今回、どうせ CPUを交換するなら当時最高スペックだった 12coreの Xeon E5-2697v2  (2.7G x 12)にしようかと思ったのだが、ワタクシのメイン業務は楽曲制作とミックスである。つまり Logic Pro Xと ProToolsが速くならなきゃ全く意味が無いのだ。

 そんなワケで、ココ 1ヶ月ほど仕事の傍ら色々と実機にて実験を重ねて来たのだ(何せオリジナル CPUが 3世代前の 4コアで、作業に支障を来たす程に遅いのでw) 
 ホストアプリケーションはマルチコアに対応しているので、非常に多くのトラックを細かくエディットしたり切り貼りしたり、複雑なオートメーションを描いたりする様な使い方だとコア数が多い方が速くなるが、サードパーティ製の殆どのプラグインが『シングルコア』での動作が多く、つまりは重たいプラグインを多く使う場合は、シングルコアでの動作クロックが高い方がサクサク動く…という事が分かった。つまりこの辺をどうバランスを取るか?が重要である。

 全て Apple製のマナーの良いプラグインだけ使ってればコア数が多けりゃ多い程良い。或いは音楽制作アプリ以外のオフィスアプリやチャットアプリをバックグラウンドでで沢山同時に動かしながら作業する様な使い方だとコア数に比例して速くなる(OSが別のコアを使う)のだが、ワタクシ基本的に音楽アプリがメインだし、プラグインはサードパーティ製を多用するのだ。
 何より今やソフトウェアシンセサイザーがメインなので、ソフトシンセって殆どがシングルコア動作なのよね(実験してみて初めて気付いたゲド)
 …となると、シングルコアの動作クロック数(含 turbo boost周波数)が重要で、これらを鑑みつつバックグラウンドでホストアプリを十分に駆動させる事ができるだけのコア数…という事で、考えに考え抜いたワケさ。
 結果 Ivy bridgeチップセットのマルチコア CPUでシングルコアスペックが最も高い(単なるベースクロックだけじゃなくて turbo boostの伸び率も含めて演算パフォーマンスが最も高い)この Xeon E5-1680v2を選んでみたワケ。

 下の図は intelのホームページより。
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 8コア有れば 16スレッドだし、今までの 2倍なので、まぁ足りるだろう…と踏んだワケさ。細かい処理を同時進行するサーバーじゃ無いんだから 12コアは流石に必要ないからね。

 因みにオリジナルは $1,723ドルもするらしい。今のレートで 18万円以上じゃん(恐)ちなみにワタクシはタオバオでコレを 750元(約 1万2千円ちょっと)で買っていたりするw  まぁ多分中古だとは思うが、恐ろしく安い素敵な中国w

 そんなワケで早速改造開始! まずは頭のファンを外し、
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 ひっくり返して底部を外す。
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 左右のグラボに繋がってるコネクタがキツいので慎重に。
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 裏返して電源ユニットとのブットいケーブルを 4つ外した後、ようやく電源ユニットが外れてマザボが見える。
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 ヒートシンクを外し、
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 オリジナル CPU出現。これベースクロックは 3.7GHzなのだが、Turbo Boostしても 3.9GHzまでしか上がらない。しかも 4Coreゆえ、マルチコアで処理できる OS部分やホストアプリが他の処理を喰っちゃうとプラグインが使えるパワーが殆ど残っていないんだなぁ。
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 サクっと外し、ピンを傷つけない様に、
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 新しいCPUを載せる。
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 ベースクロックこそ 3GHz x 8コアだが、使わないコアを自動休止して Turbo Boostすると 3.9GHzまで上がるのだ。

 そして来た道を戻る様に組み立てて終了! 火を入れたら、呆気ない程フツーに起動した。さすがワタクシ(笑)

 Geekbench 5でパフォーマンスを測定したら以前の2倍以上のスペックを叩き出した!うっひゃ〜(嬉)

 以前カク付いていた Logicプロジェクトファイルも

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 コアを 3つ休止して TurboBoostしていると思われる。且つほぼ 1/2の CPUしか使ってないので嘘みたいにサクサクである。
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 Logic Pro Xの場合、一番右のコアの1スレッドがプラグインが占有するっぽい。

 何もカモがサクサク動いて笑いが止まらない。起動時間まで速くなった。いやぁ…嬉しいわ。やっぱり自分のマシンは可能な限り面倒みてあげないとね!

 このゴミ箱(火鉢)筐体。デザインが大好きなので今後も長く使っていこうと思う。

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