中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

大抵のものはタオバオで手に入る

 土曜日、上海は晴れ時々曇り、気温は 31度でまた少し暑くなった。

 朝 7時、松江区の寮にて自然起床。二度寝を試みるも玉砕したのでそのまま起床。
 本日は国慶節の振替出勤日、つまり中国全土出『平日』である。故に学校も会社もお店も銀行も郵便局も宅配もぜーんぶ平日扱いなので出勤。もう 17年以上もコッチに住んでるんだから「イイ加減慣れろよ!」という声が聞こえて来そうだが、この振替出勤システムだけは反対。ほんと体調が狂っちゃうからキライ。

 …とか何とかボヤいても意味がないので、フツーに出社。五十肩を庇って寝てるからか、朝起きたら肩が凝ってパンパンである。五十肩は関節痛なのだが、肩凝りは首の付け根部分なので場所が違う。関節は痛いわ、肩甲骨の辺りは肩凝りでクッソ硬くなって、まるで鉄板の様で別の痛みである。あ〜あ。痛みの標本か?っつーの。ツラいぜ…ほんと。実にユウウツな朝。

 午前中はデスクワークが中心で、午後に宅配が来たので何かと思って開けてみたら、何と!昨日頼んだ RME Fireface RCX II用のラックイヤーがもう届いていた。すげ〜!たった一日で届いたわ。
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 コレ、パーツ表面には一応ちゃんと左右非対称で『RME』ってシルク打ってあるケド、多分ニセモノと思われる(苦笑) 本物は日本でも 7,000円くらいするのだが、タオバオで探したら純正品が見つからず、サードパーティが出してる 110元くらい(日本円で 1,800円くらい)のパーツしか出てこなかったのだ。
 「ま、いってもラックイヤーなんて単なる鉄板だしサイズさえ合ってれば良いや」って感じでポチったのだが、手にしてみると思いの外シッカリ作ってあって驚いた。すげーな。結構重くてチャンとしてるじゃないか!

 昔は中国ではこういう『オプションパーツ』的なレアな商品(数が出ない商品)は絶対手に入らなかった(あるいは直輸入等でメッチャ時間がかかった挙句 3倍くらいの値段を取られる)のが常だったのだが、今やタオバオで探せば、世界で流通している殆どの商品を入手する事が可能になった。もし本物が無くても、大抵のものはコピー製品か同等品が出てるので、中国で生活していて困る事は今や殆ど無くなった。恐るべし中国の進化。
 ワタクシが初めてこの地に住み始めた 17年ほど前はタオバオなんて全然流行ってなくて、音楽制作関連用品は上海の楽器屋で買うしか無かったのだが、金陵东路の楽器街なんてホントに品揃えが少なくて特に DTM,DAW関連の製品なんて皆無に等しかったので、日本に一時帰国した時に買って持ってくるしか無かったのだよ。あの頃に比べたら今はパラダイスだわ。

 そんなこんなで早速取り付け。サイズは純正品と言われても疑えない程『ぴったり』だった。やっぱりラックにちゃんと固定できるとボタン押しても引っ込まないから良い感じ。
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 そうそう!「なんで買ったばかりの品物に、こ〜んなキタナい字でデカデカと屋号(Studio INSOMNIA)なんか書き込んでるの?」…とヒトから良く訊かれるのだが、これはもうね『習慣』以外の何物でもない。皆さんも、自前の機材を出して外で仕事する様になったら、きっと直ぐに判ると思うよ。

 特に PA現場では自分の機材へのマーキングが非常に大事なのだよ。現場は『仕込み』と『撤収』が当日の仕事の 8割を占めてると言っても過言ではなく、とにかく両方とも『時間との戦い』なので、特に撤収時にはホントに笑っちゃうほど『モノが失くなる』のだよ。特に大型のイベントは数社の似た様な機材が入り混じって舞台やFOHに並ぶ事はザラで、バラしの火事場の騒ぎでは『見た目が同じ』機材はあっという間に持っていかれるワケさ。
 特にケーブル類なんて酷いものだ。逆わらしべ長者?じゃないけど、他社の安っすーいケーブルに入れ変わってる事が何度あった事か。。。 高価な箱物機材も同様で、各機材業者は(例え、別の会社が手配した機材でも)自社の倉庫には同じ機材が有ったりするから、遠くから見て直ぐに判る様にマーキングしておかないと、本当にフツーに持っていかれちゃうのだよ。別に悪意無く…ね。

 なのでワタクシは、自前の機材には全てシールやら名前やらを手書きで書き込んでいる。必ず入手した『直後に』ね。(機材類は動作確認完了して初期不良返品をしない…と確定した時点で、ね)じゃないと忘れて後で激しく後悔する事になるから。「いつかやろうはばかやろう」ですよホント。以前、買ったばかりの DIを持って行かれてとても悔しい思いをしたので。

 そんなワケで『コレは個人ものですよ』と判る様に念の為、ココにも直ぐに書いたワケさ。なにせウチの会社には、経費で買った会社資産の古い RME製品が非常に多いからね。棚卸し時に勝手に会社資産にされてたらシャレにならんw

 「どーせ書くならもっと綺麗に書けよ!」って感じだが、実はわざとフリーハンドで書いていたりするのだよ。しかも誰もがパッと見『直ぐに判る位置』にね。なぜならテプラ等の印刷物は、遠目に見るとどれも同じフォントで意外と見てもらえないから。特にこのギョーカイ、英語3文字とか4文字の会社の多い事!急いでたら全然わからんっつーの。
 なのでワタクシは基本的に『黄色のビニテに黒マジック』で作った屋号シールを貼るか、黒いボディにはピンクか金のペイントマーカーで、直接屋号を書き込む事にしている。これをやる様になってから、モノが無くなった事は一度もない。仮に無くなっても、後日ほぼ 100%手元に戻ってくるのだw

 ホントに全然違うので、同業の皆様(特にフリーランスの方)是非おすすめします!名前を書くのは本当だいじだよ。

 因みにワタクシ個人スタジオの屋号『Studio INSOMNIA』は 1997年から使ってるので、もうすぐ 25周年だなw 今やスタジオ自体は存在しないが、屋号だけは残ってて使っている…という。あはは。


 さて! 午後 7時半、仕事を終えて荷物を纏め、オフィスを出て送迎バス乗り場に急ぐ。今日は週末なので黄浦区の自宅に帰る日なのだ。ロビーを出たら夜空に早い速度で進む雲がとても綺麗だった。
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 送迎バスで駅に到着したら、やはり「すき家」の看板に吸い込まれて、こうなる。
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 本日は久々に『麻婆豆腐牛丼』激しく麻が効いていて痺れる辛さで美味かった。

 さて!本日仕事だったので、明日は今週唯一のお休みである。朝からまた忙しいわ。頑張ろう!
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