中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

そしてまた入管へ

 金曜日、上海は快晴、気温はなんと 39度!徐々にジリジリ上がっていく。40度も目前である。

 朝 7時に自然起床。確か昨日は 1時過ぎに寝たのでやはり 5時間半〜 6時間で自動的に起きてしまうらしい。
 そうそう、数日前から妻と息子は田舎に帰省しているので、ここ数日は一人暮らし(いや猫と二人暮らし)でノンビリできて助かっている。
 しかし、せっかくのプチ独身なのに、今は転職に伴うモラトリアム期間中ゆえ全然落ち着かないから、あまりウキウキした気分になれないのだ。普段なら狂喜乱舞して「こんなチャンス滅多に無いので外に飲みに行こう!」って感じになるのだが、今はそんな気分にすら全くならないから不思議である。
 せっかく松江区の田舎から黄浦区の都会に戻ってきたので遊びに行く場所は山ほどあるのだが、数日前にまた感染者(クラスター?)が見つかって急に街全体の活気が「またかよぅ…」って感じでガタ落ちしてしまった事もあり、それに「今、もし万一感染なんかしたらタダでさえ遅れてる居留許可申請がもっと遅れてシャレにならん!」と無意識にブレーキを踏んでしまうのだ。

 てなワケで、せっかく自由なのに、精神的にも物理的にも閉塞感たっぷり!? で部屋に閉じこもって仕事する…という、我慢ガマンの日々である。あ〜あ、つまんないなぁ。

 さて、ボヤいても居られない、今日は朝 8時には家を出て上海南站にある徐汇区の出入境管理局(入国管理局)にビザ関連の手続きに行ってきた。
 南站は先日来た時は全然人が居なかったのだが、流石に通勤時間帯は結構なヒトが歩いていた。

 そして、前回の教訓から、駅の出口からはシェアサイクルで向かう事にした。意外と微妙に距離があるのだ。

 场所吗をスキャンして、表示された绿吗を機械に翳してスキャンし、無事に入館完了。ちょっと早く着きすぎたので携帯で昨日のブログなんか書いていたら、15分くらいして、ずっと世話になってる前職の HRの子がやってきた。今日は、前回のお嬢様風ワンピースとは真逆?の元のスタイルに戻っていて、ツバの広い野球帽を目深に被り顔を見せず、へそ出しチビTにワークパンツという、ダンサーみたいな姿だった。この子見た目がコロコロ変わってほんと掴み所がないわ。とりあえず軽く挨拶して二人で出入境办证中心に入る。まず予約シートに名前があるか確認してチェックし、その後また场所吗をスキャンしてスタッフに見せてようやく入場できた。今は入場制限をしているのか、完全予約制なのでネットで予約しないと入場すらできないらしい。

 そして、まずは自動写真機で写真撮影。そして、病院の総合受付みたいな所で全ての書類が揃ってる事を確認して、整理番号をもらう。

 その後はソファに座って待つ事 30分くらい?かな。 前には 8人くらいしか並んでなかったのに結構待った。
 我々の整理番号が呼ばれたので窓口に行って 40代後半くらいだろうか?神経質そうな女性職員に書類を渡すと、まず眉間に深い縦ジワを入れ、開口一番「なぜ退職日が 6/20なのに今頃になって居留証停止申請に来てるの?」と咎める様な口調で言うじゃないか。「え〜?そりゃそっちのシステムの都合じゃん!」って思って思わず口に出そうになったのだが、さすがワタクシをサポートしてくれる前職のHR担当者の口の方が早かった。普段は大人しくて口数が少ない寡黙な美人なのに、メッチャ早い口調で(しかも上海語で)ガンガンに言ってくれた。あはは。この子すげー!ちょー面白い!! 凛とした態度で決して声を荒げず凄い速度で早口で説明する姿を見て、思わず呆気にとられて笑っちゃったよ。なぁんだ、こんなに喋るんじゃん? こういう意外性って好きだぜw

 どうやら窓口の職員も納得してくれたらしく、無事に手続きが進んでいく。

 ま、往々にして中国の公的機関の窓口の人は『自分の方が優位な立場にある』という事を誇示したがる傾向が有るので、必ず何か一つ以上の不具合を見つけて相手を叱って、それから自分の進めやすい様に交渉(手続き)を進める傾向がある。ま、そんな事はコッチも流石に慣れたもんで全然良いんだけど。ココで相手を怒らせてしまうと、本来必要とされる書類『以外』の書類の提示を突然求めたりする人が居るから困り者。どうも、あくまで担当者の『個人の裁量』分が大きいらしく、思いつきの様に要求してくる追加資料は、単に見るだけ見て、そのまま本人に返したりするのだ(つまり本来必要ないワケ) ほんと参るわ。
 今日も、そんな書類がいくつか有ったのだが、実はそんな事もあろうかと、必要と言われなかった書類も一式持ってきていたので助かった。「ふふふ、ワタクシの方が一枚上手だぜ?コレ何回やってると思ってるんだよ。ナメんなよ!」と心の中でガッツポーズを取ったのは言うまでも無い。

 そんなワケで無事に全ての書類が受領され、受け取り証を貰って一安心。これで前職の就業証を使った居留許可(ビザ)のキャンセル申請+停留ビザの申請の手続きが無事に完了した事になる。次に停留ビザが発行されるのが、また約一週間後くらいなので、それまではパスポートも無く、引換券の紙切れ一枚なので何とも心細いが、この紙切れもパスポートと同じ効力があるので、無くさない様にしなきゃね。

 すっかりお昼になってしまったが、HRの子と現場で別れ、ワタクシはまっすぐ帰宅。

 別れ際に、つい癖で『下次见!』って言ってしまったが、一人になってシェアサイクルに乗りながら考えたら、たぶんあの子と会う事は、この先もう二度と無いだろう…という事に気づいて、少し寂しい思いをした。凄く才能のある子だし、色々良くしてもらったので、何かお礼がしたかったなぁ。

 一期一会。いつも大事な事は後になってから気付く。。。

 そして帰宅後は気を取り直して PCR検査である。平日の午前 11時半くらいなので殆ど全く並んでなかった。

 しっかし暑い!外はギラギラの夏である。
 ♪ギンギンぎらぎらの〜 夏なんです〜♪ なんて古い『はっぴいえんど』の曲なんか歌いつつノンビリ歩いた。

 帰宅した頃に、出前のお弁当が届く様に饿了么でオーダーしていたのだが、1時間近く経っても全然届かなかった。あ〜あ、ツイて無いなぁ。珍しい事もあるものだ。

 午後 1時 15分くらいになって、ようやく届いたのでガツガツと一気にかっ込んだのは言うまでも無い。腹が減って死にそーだったのだ。

 食後にぼーっとしていたら、昔のイベント会社に居た頃の同僚のカンザキから WeChatメッセージが来たので何かと思ったら、某わが祖国の元首相が遊説中に拳銃で撃たれたらしい。うそ〜!なんじゃそりゃ!まじか? 意味わからん。

 慌ててネットを調べてみたら、どうやらホントらしい。ありゃりゃ…スンゴい世の中になったものだ。 しかも自作の銃だって? そんな殺傷力の高い銃を自分で作れるのも凄いが、そんな物を持ってフツーに公衆の面前で堂々とツカツカ寄って行って数メートルの至近距離で発砲できちゃうほどユルい警備の某祖国がとても心配である。
 そもそも、あ〜んな色んな意味で『目立つ』ヒトなのに、なんで背後から人が近付ける様な場所で遊説なんかしたんだろ? フツーは壁を背にしたり、できないなら、せめて箱型の車両を背後に置いたりしない? いやはや平和ボケを絵に描いたような出来事だ。我々音楽家ですらライブ演奏を後ろから見られるのはとてもイヤなので(大衆に向かって何かを表現する際は、目の前で手一杯なので後ろ側にまで気が回らないからね)360度のステージは敬遠するのに。

 政治的な部分で共感した?しない?とかは完全に別として、人として、人間として、ご冥福をお祈りします。

 午後の仕事も結構バタバタで突然関係者が増えた?感じで色々とチャット三昧で一日が終わってしまった感は否めない。
 夜になって妻から「私が前に頼んだフルーツが届いたらしいので小区の門まで取りに行って!」と電話があったので行ってみた。外は夜になっても蒸し暑くて不快指数高めである。やはりこの季節、エアコンなしでは生きていけない。

 帰ってきて箱を開けてみたらマンゴーだった。うっひゃー!こんなに沢山。

 しかも妻と息子はこの先数週間は居ないのだ。つまり、これ痛む前にワタクシ一人で全部食べろと?
 なかなかの修行である(笑)あはは。
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