中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

広州2日目

 土曜日、広州は曇り、気温は 32度で、驚くべきことに上海よりずっと涼しい…という。意味がワカラン。

 広州某所のホテルにて朝 8時前に自然起床。いやぁ…このベッド素晴らしく良い! 昨日のトイレの件で結構失笑モードだったのだが、このベッド最高だわ。低反発マットレスなのかなぁ? 横たわると体に吸い付く様に 2cmくらい沈むのだ。コレ超絶気持ち良い!!!一体どういう仕組みなんだろ?ウォーターベッドじゃないよね?マットレスにバネを一切感じないのだ。実に不思議。

 何はともあれ睡眠はとてもダイジなので、こんだけぐっすり眠れるベッドなら何日だってOKだぜっ。あはは。

 起きて顔を洗って暫し外を眺める。10Fからの景色であるが、目の前に大きな公園が広がっていて中々良い感じである。

 とりあえず顔だけ洗って、一階のレストランに朝食に出る。(一応朝食付きなのだ)

 シンプルだが「まぁまぁ」のバイキングを頂いて部屋に戻る。レストランは良くも悪くもなく味もフツーだった。

 そして部屋に戻って、昨夜殆ど全く開けてなかったスーツケースの整理と、タオバオで購入してホテルに送りつけていた荷物の確認である。

 そうなのだ。今週末にどうしても仕上げなきゃイケナイ作曲案件が残っていたのだが、飛行機の荷物制限のせいでどうしてもギターだけは持って来る事が出来なかったため、ネットで安いギターを買って、昨日ホテルに届く様に直接手配しておいたのだ。

 安いギターを買う場合、ワタクシは全く迷う事なく『ヤマハ』を選ぶ事にしている。経験上、絶対に裏切らないから。

 他社製のギターは、安いシリーズは基本的に『見た目』にお金をかけるので、ギターの基本性能部分に対して手を抜く傾向があるからである。今は塗装の技術がとても進んでいて、いわゆる『トラ目』と呼ばれる様な『美しい木目』を出すのが昔に比べて容易になっているため、見た目的に高級感の有るボディがヤタラとウケる傾向があるのは事実。確かに『物欲を満たす』という意味合いに於いては見た目はとても重要な要素ではあるが、塗装って(仮にプリントでも)結構手間がかかるので、どーやってもココにコストを取られちゃうのは自明である。

 しかし、今回のワタクシの用途としては『広州での生活中に発生したギター収録対応用』と、めっちゃニッチな用途に限定されるので、正直『見た目』なんかドーデモ良いのである。できればシングルとハムの両方のピックアップの音色が出せればそれでヨシ(あとは可能な限りピッチが正確な事ね。多少のノイズはこの際目を瞑る)とにかくギターだけは MIDIの打ち込みで再現するのは『100%不可能』とワタクシは考えている為(どんなに習熟した人がメッチャ時間をかけて打ち込んでも、音を聞いただけで直ぐに打ち込みとバレてしまうし、何より仕上がりが超絶ダサくなる)ので、どんなに安いギターでも構わないから、最低一本は必要なのだ。作業時間的にも打ち込むより弾いた方が 100倍早いからね。

 …てなワケで、別にライブを演る訳でも、人に見せて自慢する訳でもないので、もうハナっからヤマハ一択である(笑)購入したのはインドネシア産の YAMAHA RGX-121Z(約 2,000元弱)で、色はメタリックレッド(暗い赤で、パッと見がワインの色っぽかったから気に入ったw)
 通販でギター買うなんて滅多にないので、梱包が心配だったが、かなり丁寧な梱包で、しかも弦に油紙まで巻いてあった。こんなに安いのにスゲーなw ちゃんとしてるわ。

 とりあえず軽くチュニングして全てのフレットの音を出し、ネック等に問題がない事だけ確認して、昨日はそのまま寝る事に(ここまでが昨夜の写真ねw)

 そして明けて本日である。

 とりあえずシールドを繋いで全てのピックアップの音質を確認しつつ暫く 30分くらい弾き込んでみた。音色的には良い感じである。5ポイントピックアップセレクターは、

1.フロントハム
2.フロントの下半分のシングルとミドルのシングルを使ったハーフトーン
3.ミドルシングル
4.ミドルとリアの上半分シングルとを使ったハーフトーン
5.リアハム

 …と、実に理想的な設定&音色だった。いやぁ…最高だぜ。HSHは初めて使ったが、コレ意外と良いかも。(今までは 3Sと 2Hしか持ってなかった)
 ただちょっとミドルのシングルコイルの高さが高過ぎてピッキング時に当たって「カツカツ」音がする事があるので、ドライバーで若干下げた。

 暫く弾いていたのだが、どうも弦が細過ぎて、腰が弱い事が気になり始める。これ多分 009の弦が張ってあるので、実際に作業を始める前に、上海から持ってきた 010と交換してみる事にした(そんな事もあろうかとちゃんと準備しておいたのさ!流石ヲレ様)

 サクっと交換して、暫し弾いてみたら俄然良くなった!うわ、こりゃ良いわ。ちゃんと中低域に『腰』が出てきた。うん悪くない。

 15分くらい弾いて馴染ませてからオクターブチューニングをして、チューナーで時間をかけてブリッジを移動させて全ての弦を調整してみたら、ななななんと!ピッチが恐ろしく正確だったので本気で驚いた。えーーー何コレ!? 今の技術ってこんなに凄いの?こんなに安いギターなのに、全ての弦の全てのフレットにて、チューナー読みで殆ど全く上振れ下振れしないのだよ。怖っ! 多分ワタクシが持ってる(上海の自宅に置いてある)ストラトキャスターや Wolfgangだってこんなに正確じゃないぜ? うっひゃー!これが 21世紀の技術なのか。。。さすが世界のヤマハさま…だな。まじ感動。。。

 「いや、もうコレで十分じゃん?」高価なギターなんて要らないよ。なんて思い始めつつ腹が減ったので昼食である。

 このホテルの付近には全くレストランがないので、またまた外卖(出前)である。 でもせっかく広州に来たので、今日はローカルの店から出前をとってみた。

 すげー量だが、これで 20元ちょっとである。一口食べてみて感動!「美味めぇ〜〜!何コレ!」と思わず日本語で声を出してしまった。今まで食べた炒面の中で多分1-2を争う旨さである。びっくり。
 このシューマイが 6個で 3元だったので追加オーダーしたのだが、コレもウルトラ美味かった。いやぁ…さすが食の街広州。今後が楽しみだぜっ。

 たらふく食べた後、午後はさくっと収録開始である。

 はやPオデカケセット。

 ギターの音もとても良い感じである。でも歪ますと若干ノイジーではあるかな。。。シングルにすると Macのノイズを拾いまくる(パソコンから離れればノイズは消えるので内部のシールドの問題だな)ま、想定内だけどね。これは後日、中を開けて配線を交換すれば多少は良くなるだろう。

 気付けばあっという間に夕方になってしまったので、慌てて PCRに出かける事にした。上海から来た人は 3日以内に 2回の PCR検査が義務付けられているのだ。ま、明日でも良いけど、こういうのは早くやってしまった方が良いからね。

 外に出てみたら、思いの外涼しくてびっくり。たった32度しか無かった。上海より全然涼しい。

 そして歩く事、約20分。上海と比べて PCR検査会場が恐ろしく少ないので、最寄りの場所でもこんなに離れているのだ。今後はちょっと考えなきゃなぁ。

 勝手がだいぶ違って、こちらは有料らしい。17元近くを払って、またまた微信のAppで核酸吗を表示。コレ、前回のデータが記録されてるのかと思ったら、また一から登録しなおさなきゃイケナイのが何気に面倒だ。

 何はともあれ、無事に表示する事が出来たので良かった。そのまま別棟にある検査場所まで歩いてサクっと検査。

 やれやれ、コレで一安心である。

 帰りに雲が分厚くなって、また一段と気温が下がった気がしないでもない。広州なのにこんなに涼しいなんて。。。ま、きっとタマタマだろうけど有難いわ。

 ホテルに帰宅後はザッとシャワーを浴びてから、ずっと作業を続け、あっという間に午前 0時になってしまったので、そのまま就寝。
 こんな風にして広州での 2日目が過ぎて行った。上海に居る頃と何ら変わりない生活(苦笑)
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