中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

中秋節

 土曜日、広州は晴れ、気温は 35度。
 朝 7時に自然起床。休みだからもっとユックリ寝てれば良いものをナンだかねぇ…。起きてしまうのだから仕方ない。

 さて!三連休である。今回の三連休の目標は本気でダラダラする事。そのためには先ずはお仕事から先に片付けなければならない。例の足掛け 4ヶ月に及ぶ某アニメの OP/EDの作曲案件だが、EDは OKが出たものの、やはり OPだけはコダワリが相当あるらしく死ぬほど手直しが続いている。これ、6月頭から始まってるので、本当に丸 3ヶ月経ってしまったよ。その間にワタクシ自身の転職に伴う広州への移動とか有ったりして? 8月からは基本的に週末と平日の夜しか作業できないし、さすがにギターが無いとコッチじゃ作業できないから、わざわざこの PJのためにコッチでギター買ったりして、ホント色々あったが、ようやく出口が見えてきた…かな。

 …とは言え、なんと!ここに来て歌う声優さんが変更(追加?)になった事に伴うキー変更依頼である。なんじゃそりゃ?耳を疑うぜまーったく。てなワケで、生楽器分は全部録り直し!? という中々シビレる事態に遭遇して、本日は朝イチっからずーっとギター収録作業である。死ぬる〜。

 イマドキの中国の若いプロデューサーやらディレクターは、キーは機械で簡単に変えられると思ってるらしいが、とんでもない! 生楽器は全部録り直し(ギターだけで 13トラックも有った)だし、MIDI系のトラックだって、そのまま上げたら重心が上がって全体的に『軽く』なっちゃうからボイシングを変更しなきゃイケナイのだよ(泣) てなわけで結局リアレンジに近い作業が必要なのだよ。やっと出た OKテイク(仮歌バージョン)なので、聴いた感じが変わりすぎるとまた妙な言い掛かり!? をつけられてリテイクが来る恐れがある(怖)なので右脳使いまくりで知恵熱が出そうだぜマジで。 仮歌を歌ってくれた歌手の子がカナリ良かったのでホントは変更したく無いんだけどね。。。まぁ仕方ない。

 カクカクシカジカ、例によってブログの写真ネタが無いので『月餅』でも紹介しようかな。

 中秋節は中国では『月餅』を送り合う習慣が有る(日本のお歳暮みたいなモンだ)のだが、今や SNSが普及しまくってるため、企業にとっても社員に配る月餅をどれだけ豪華なもにするか?という部分に命かけてる?雰囲気である。見栄の張り合いというか自慢大会だな。我々からしてみると下らないが、まぁメンツ社会である。こういうのもダイジなのだ。

 先週配られたウチの会社の月餅はこんな感じで 25cm四方くらいの玉手箱状態で、ズッシリと重い。


 流石に一週間も前だし、ワタクシの新居は夜中に食うものが無いので、日々つまみ食いをしていたから結構減ってしまったが、コレにギッシリ月餅が詰まっていたワケさ。

 せっかくの中秋節なので、中を開けて全部確認してみたら、下の方にはフォトフレームやら GoProもどきみたいなミニカメラとか、プチプラネタリウム?みたいな懐中電灯やら、何やら色々入っていた。なるほど全部月餅というワケでは無さそうだ。ま、そりゃそうかこんなに沢山食ったら体に悪いわw

 そしてフト、上半分に装着されてる箱状の物がなにか気になったので開けてみたら、なんとこんな風なディスプレイになるらしい。

 しかも箱の横にゼンマイのネジが付いていたので回してみたら、オルゴールが鳴り出して月が回り始めた。中々芸が細かいw

 まーったく。。。なんたる無駄(笑)

 さて、あっという間に夜になってしまったが、良い感じに収録は進み、前より良い感じのバランスになったかな?

 そうそう!関係ないが、全体の音圧や位相の状況をチェックするために前職の職場では tc electricの Clarity Mをというハードウェアを使っていたのだが、プライベートでは持っていないのでプラグイン(Waves WLM)を挟んでいたのだが、何というかマスタートラックに無駄なプラグインを挟むのに少々抵抗を感じるので、ハードで何とかできないかチョット考えてみて「そうだ!確か RMEの本体DSPで動作するアプリが有ったなぁ」と思ってインストールして使ってみた。

 Mac版は最新が『DigiCheck NG』という名前なので、NGなのかと思ったら NewGenerationの略っぽいw
 しかしコレはインプットに入った音声のアナライザーっぽくて、内部の音声をチェックできない事がわかった。うーむ。ざんねん!コレじゃ意味がない。

 そこで、色々と調べてみたら、どうやら使ってないチャンネルでループバック設定して、そこに内部の出力バスを送り込めば表示できるらしいのでやってみた。
 まず、S/PDIFのチャンネルをループバック設定し、

 各メーターモジュールの入力設定をこの S/PDIFバスに設定する。

 すると! じゃーん!

 おおおおお! PC側の出力 1-2chが全てこのメーターに送られるので監視できるじゃないか!(嬉) しかもコレは UCX II側のDSPで処理されるらしいので、本体のCPUには全く影響が無いのもナニゲに嬉しい。

 いやぁ…何事も工夫次第ですな。

 そんな魚座満月の夜。午前 1時就寝。
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