中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

イヤモニ

 日曜日、深圳は快晴、気温は 34度。 妻からの情報によると上海は梅雨入りしてずっと雨らしいが、コチラはイキナリ夏になった感じである。

 朝 9時に自然起床。 軽い二日酔いで若干アタマが痛い。 そりゃそうだ朝 3時過ぎまで呑んでたんだから。

 取り敢えず何か腹に入れようと思ってイツモの様にトーストを焼こうと思ったのだが、フト部屋の片隅に先日会社から貰った『チマキ』が目に入ったので、コレを食べることにした。 例によってパックから出して約 20分ほど湯煎して食べたが、中々美味しかった。 餅米は腹持ちするので朝昼兼用めしで良いだろう。

 午後は昨日のライブで使った楽器類のメンテである。 スネアの皮を REMOスムースホワイトにしてから、何となく直ぐに『伸びる』気がして(いや、前回も破けたので)最近ではリハやライブ後にはチューニングを下げて緩めておく事にしているのだ。

 そしてシンバル類を軽く拭いて割れが無いか確認し、ツインペダルの可動部をオイルアップして同時にネジ類の緩み確認。

 最後はイヤモニ送受信機の充電である。

 そうそう!今日はブログネタも無いし、最近使ってるイヤモニを紹介しようかな?
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 コレ、中国ローカルの非常に安い製品なんだけど性能がメッチャ良くて驚いている。

 基本的に最近の安い製品は汎用 WiFiの 2.4GHz周波数帯を使う製品が多いのだが、WiFiは今や殆どのスマフォが対応している周波数ゆえ、客が増えると混信して全く使えなくなるのだよ。 しかしコレはこーんなに安いのに何と業務用ワイヤレスマイクと同じ UHFの 600MHz帯を使うのだ(驚) なので、全く途切れない。(今まで使っていて一度も途切れた事が無い)

 もちろんステレオ入出力対応である。 しかも一番驚いたのは音質である。 コレ、大入力を入れても『コンプ感』が殆ど無いのだ。 実はコレは地味にホント凄い事だし、何よりイヤモニにとって最も重要な事だったりするのだよ。

 オーディオの世界では、音の良し悪しって殆どの場合が『音響周波数特性』で語られる事が多く、如何に低い低音から如何に高い高音までをスムーズに再生できる事がエライみたいに言われるが、ことイヤモニの場合は用途が全く異なるため、そんな事よりも、音の大小(ダイナミックレンジ)を如何に忠実に伝えるか?の方が絶対的に重要なのである。

 なぜならボーカリストは自分の声の大小を自分の耳で確認しているため、デカい声を出した際に耳元でコンプがかかって音量下げて綺麗に再生されてしまうと、脳が誤解して無意識に『よりデカい声』を出そうとしちゃうから、直ぐに喉を潰してしまうのだ。

 しかしこの製品はコンプ感は殆ど感じないレベルで、入力段に大音量を突っ込むと思いっきり「バリっ!」とデジタルノイズとして分かりやすく歪むため、直ぐに CLIPしてる事がわかるから最高なのだよ。

 ステージでの用途を知らない一般ユーザーはこのデジタルノイズを忌み嫌うため(誰が聞いても耐えがたいノイズだからね)メーカーとしては敢えて『アナログ段で簡単に歪む様な増幅回路』を設計して、入力のAD変換の直前に自然なリミッティング(コンプ)がかかる様に設計されてるものが多く、つまり大音量突っ込んでも音が軽く歪むだけで自動的に音量を下げてしまうから、耳元では音が割れない(大きな音では再生されない)製品がとても多いのだ。
 でもコレじゃイヤモニ用途としてはとても困るワケさ。

 因みに音響周波数特性的には決してHi-Resoではないが必要十分だと思う。 モニタしなければならない音域は完全にカヴァーされているからね(むしろ高域がロールオフしててノイズがマスクされるので有難い)

 デザイン的には、わざわざSHUREのイヤモニの真似して 2本アンテナにする必要は無かったと思うが、その辺は中国アルアルっつー事でw(これはダイバシティじゃなくて内部で単純に並列に繋がってるだけっぽい)

 なお『内蔵バッテリーオンリー』なのでバッテリーケースが無いため横幅も一般的な業務用 IEMより一回り小さく、とにかく軽くてオモチャみたいだ。

 そして最も気に入ってる点は『送信機』も全く同じサイズ!…という事だ。(上の写真では一番右が送信機で左の 2つが受信機である。)

 これは我々の様にライブ時に『運ぶモノが多い』バンドマンにとってはメッチャ重宝するのだよ。
 しかも送信機の入力も 3.5mmのミニSTジャックで、で標準ヘッドフォンプラグへの変換ケーブルが付属されてるから、単純に卓のヘッドフォンジャックだけ借りられればそこから表に出てる 2mixは直ぐに貰えるし、電源も不要なので PAさんも全く嫌がらないからね。(もし本格的に卓の個別モニタ用のAUXを貰えるならば、ミニST〜XLR x 2の変換ケーブルを一本持っていけばそれでOK)
 UHFゆえ、雑に置いてもフツーのライブハウスくらいの広さならほぼ確実に電波は届くし干渉もほぼゼロ。 バッテリーもフル充電で送信機側が約 4〜5時間、受信機側が約 6〜7時間くらい持ったのでワンマンでも十分である。

 こーんな至れり尽くせりの仕様で、送信機+受信機x2個のセットで 1万円ちょっとで買えるんだから中国は素敵である。

 残念ながら日本と中国とでは電波法が違うため、使える周波数が異なるから日本では使えないが、中国在住の音楽家でイヤモニを探してる皆さん! これオススメです!

 タオバオで『思威声 立体声耳返』で検索すれば直ぐ出てくるので是非っ!

注)ただし、コンプが入っていない分、フツーの一般的な中国製イヤモニと比べると若干音量は小さめに感じるかもしれませんが、デカい音が入ればしっかりデカく再生されるので! 本来こういうモノだし、こうあるべきだと私は思ってますw!(ご参考まで)

 午前 0時就寝。

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