中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

日々これ研究

 土曜日、上海は晴れ、気温は33度。暑い日が続いている。
 例によって朝一から伊犁路x虹桥路にある温故知新の3Fでドラム教室の講師。本日は5コマ5名。子供達は本当に一生懸命に練習するからコッチが刺激を受ける。出来なかった事が出来る様になる瞬間って嬉しいものだよね。

 途中に1時間空き時間が出来たのだが、食事もせずに自分の練習を行った。来週末のライブが本当に心配になってきたからだ。さすがに(うまい下手は別にして)30年以上もドラムを叩いてきたし、大小問わず色んなステージに出演して来たので大抵の事には動じないし緊張もしないのだが、今回ほど『自分が通って来なかったジャンル』で且つ物理的に自分の手が追いつかない速度の曲を叩くのは初めてなので、正直不安は拭えない。
 今日 tempoを測ってみたら、BPM = 360 もあった。つまり 180の倍テンである。右手で 8を刻むだけで一杯イッパイなのに、この速度で16でツーバスを叩くなんて人間業を超えている。(でも音源を聴く限り、確かに人間が叩いていた。きっと若いドラマーなのだろう)ワタクシは正直この速度をキープするのは、せいぜい 30秒が限界である(泣)
 そもそも2バス系のメタルは通って来なかったので、左足でベードラを叩く事に慣れていない。(25年くらい前に初めてツインペダルを日本で購入した時はフュージョン系の曲のフィルの一部でしか使っていなかったので使うのは一瞬だったのだ)しかもワタクシはビーターを皮に押し付けた状態を基本とする(リリースしない)スタイルゆえ、高速で両足でドコドコと連続して 4小節も叩き続けると体重の置き場が不安定になってしまうのだ。スローン(椅子)に体重を置くと全く足に力が入らないので仕方なく前傾になって叩く。すると本当に『力業』で『無理やり走り切る』感になってしまい、キックばかり音がデカくなって、手まで硬くなるから、何もかもが硬くなって最終的に手足のシンクロがずれてくるから単に痙攣した様なダサい演奏になってしまう。
 そんな訳で色々と設定を変えつつ研究しながら練習しているのだが、今日気付いた事は、ワタクシの場合、ダテに長い事ワンバスで演っていた為に、左足のストロークが右足に比べてかなり狭い…という事だ。つまりハイハットのオープンクローズ分のストロークしか左足が動かないので、そのストロークではキックペダルを十分に踏めないのだ。
 それゆえ『両足』を踏み込んだ状態(ベードラの皮に2つのビーターが付きっぱなしの状態)から交互に叩き始めると、左足の方が右足よりも離すストロークが短いのでタイミングが右足より早めに落ちてしまう。ゆえに速く叩くとバラバラになる。いやはや癖って恐ろしいですね。
 そこで、色々工夫して、左足だけフットペダルのプレートのかなり手前に足を置くとそこそこマトモなタイミングで叩ける事がわかった。手前に足を置けば『てこ』の原理でストロークが短くて済むからである。
 また、ジャンルにもよるが、ビーターはフェルト側よりも樹脂側を使った方が、ウッドビーター的なアタックが出るし、皮からのハネ返りも若干強いので速い曲は叩きやすい事がわかった。いやぁ…何事も日々努力と研究ですな。

 これ、TAMAのラインナップでは最も安いツインペダルだけどサスガ TAMA製だ。無茶やっても強靭で全然壊れそうにないし、何より色々と細かい調整できるので助かる。物理的な重量がクソ重たいので運ぶのに苦労するのがタマにキズだが。。。まぁツインペダルゆえ、フットプレートを重くしないと動いてしまうから仕方ない。
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