中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

Nゲージみたいな列車と偽JBL

 日曜日、上海は晴れ、気温は34度くらいかな? 今日は久々に完全なオフである。最近土日もプライベートで音楽イベントが続いている為、中々休めないから家庭を放置しすぎて妻に叱られている今日この頃。タマの休みくらい息子を連れて遊びに行かねば…という事で、今日は息子と二人で地下鉄4号線に乗ってオデカケ。

 地下鉄とは言え、3号線と4号線は半分くらい地上を走っているので、いわゆるフツーの電車である。子供というのは車窓から見える景色が大好きで、ウチの息子も例外なくシートに反対側に座って外を見ている訳だ。

 中国の良いところは何につけ子供に寛容で、多少子供がヒトに迷惑をかけようとも、誰一人として怒らない。…というより根本的に『子供は宝』的な文化なので、イヤな顔するどころか、驚くべき事に老若男女問わずみんな喜んであやしてくれるのだ。こういう所は日本とは真逆だなぁ…なんて思う。素敵な文化。

 そして本日の目的地『宝山路』に到着。ホームから改札に向かって階段を降りる途中で窓から車両の群れが見えた。ここは上海火车站の隣の駅で、車両基地の様になっている。古い長距離列車の群れは、まるで Nゲージ鉄道模型)のジオラマの様だった。

 外に出て駅舎を撮ってみた。ここはワタクシにとって、まさに宝の山の様な街なのだ。

 以前にも書いたかもしれないが、ここは70年代後半〜80年代前半の秋葉原に似ていて、小さな商店が並ぶ電気街になっている。電気街のみならず、洋服を売る店や、翡翠を売る店や、中古の腕時計を売る店まで、ココには何でもカンでも有る。偽物は多いがとにかく安いから楽しい。あと特筆すべきはPA関連機器を扱ってる店が多いのも特徴だ。

 そして本日のお目当て。TV用に小型スピーカーを購入。
 実は中国製の液晶TVは総じて画像は綺麗なんだけど音がイマイチ…という製品が多い。かくいうウチのTVもそうで、デザイン重視ゆえフレームの端っこに小さなスピーカーが2つ下向きに装着されていて、ニュース等のスピーチ系はまだマシなのだが、音楽をかけると結構酷い音がしていたので、息子の音楽的感覚を育てる上でも若干弊害があるかな?…と思い、少しはマトモなスピーカーに交換しようと常々思っていたのだ。
 そして本日購入したのが JBLの Control1モドキ 240元(約 4,800円)。この値段なので多分偽物だろうな…とは思ったが、店で音を聴かせてもらった所、下から上までそこそこマトモに鳴っているじゃないか(驚) 位相がイマイチ悪いのが若干気にはなったが、まぁ置いてある場所もカナリ適当だったのでそのせいだろう…と思い、安いし購入する事にした訳だ。

 帰宅してグリルを開けたら、やはり偽物だった(苦笑) でも!このスピーカー、非常に良く出来てる。別に敢えて JBLのロゴなんて真似して付けなきゃ良いのに…。音は決して悪くないのだ。(まぁエンクロージャーの設計をパクってるから…という理由もあるだろうけど)

 ん??? でも、な〜んか位相が変だなぁ。。。やはり位相の悪さが気になるので、両方とも中を開けてみた。すると案の定、片側のスピーカーのツイーターだけ逆に配線されていた。なるほど〜!やっぱりね。さすがテキトーな国。素敵っす!
 ウーファーの位相が逆ならば直ぐに気付くが、ツイーターだけ逆位相だとサスガに気付きにくいわな。位相の差異は低音ほどわかりやすいので、ローカットされてるツイーターでは気付きにくいのだ。我ながら自分の耳に惚れ惚れ(単なる自画自賛

 中の配線を半田付けして付け替え修正してセッティングしたら完璧になった。いやぁ…悪くないんじゃない? 流石に本物の JBLには負けるが(クロスオーバーネットワークが省略されていて、ウーファーが直結フルレンジで、ツイーターは単にバイポーラーのコンデンサーを挟んでローカットしてスーパーツイーターとして動作しているだけだった)とは言え、意外とスーパーツイーターの特性が良くて出しゃばらないから本当(偶然の産物かもしれないが)音はイケてるのだ。元々TVに内蔵されていたスピーカーに比べると雲泥の差である。交換して良かった。
 あ、因みに、ウチのTVは、CSチューナーやらPCメディアプレイヤーやらBlu-Rayプレイヤーやら沢山繋がっているので、一々オーディオのセレクター嚙ますのも面倒ゆえ、TVを分解して元々内蔵スピーカーに繋がっていた線を引っこ抜いて、延長して外に引っ張ったのは言うまでもない。我ながら相変わらずヲタク(恥) ま、これなら、妻や息子がアンプの電源切り忘れる事も無いしね。

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