中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

魚香肉絲

 金曜日、広州は快晴、気温は 34度。気温はまだそこまで上がっていないが、湿度は 90%以上有ると思われる。蒸し蒸しして全然汗が引かない南国特有の気候。

 朝 6時に自然起床。最近の平均睡眠時間は 5時間45分ほどに減ってしまった。まーったくもぅ…忙しくなると深層心理下で自分で自分を追い込むらしい。ホント不思議なのだが、PJ終わると幾らでも眠れるのだよ。なんてメンタル弱いんでしょ。寝てる時まで仕事してる夢みて目覚める…という。 我ながら笑っちゃうぜぃ。アフォだ。

 今日は何となく、出勤前に家でダラダラしてるのが勿体なく感じたので、午前 8時半頃に家を出て早めに出社。なにせヤる事がテンコ盛りなのだ。

 難しいのは、今、実際にワタクシが手を動かしてる仕事内容自体は結構『やり甲斐』も有るし、やればやるだけクオリティが上がってくのを実感できるので(まぁ元々技術寄りの人間だし)『楽しい』とも言えなくもないのだが、問題は『制作側』としてのプロジェクト側の要求と、『組織』としての部内でのワタクシに対する要求のベクトルが全く異なる点である。

 今日で今年も半分終わっちゃったし、今日は未来の自分への報告書?として、少し愚痴っちゃおうかなw

 組織上のワタクシの直属の上司(サウンド部門の中で幾つかのグループに分かれているので、そのグループの上司ね)は、非常に若い女性(たぶんまだ30代)で、いわゆる『管理畑のプロ』なのだが、その上長の思惑としては、まぁ当たり前だがワタクシ自身に手を動かして欲しくないらしい。。。。つまり手を動かす業務は全て下の人間に振って管理だけやって欲しいらしく、最近はこの PJだけに没頭しているワタクシが気に入らなくて仕方ないのだよ。 とにかく他の PJの面倒も複数を同時に見て欲しいワケさ。

 でも正直、今担当してる PJが火を噴いてる状態で他の PJなんか同時に見る事なんか出来るワケ無いじゃん? なので、一応やんわり「できません」とは言ってる(見りゃ判るだろ!)状態なのに、本人が全く納得していない(というか『なぜこういう状況になってるのか』という部分を、多分根本的な部分では殆ど全く理解していない)ので、そんなの許してくれるワケもなく、まぁ勝手に色々と他 PJもアサインされてる状態なのだよ。 いやぁ…コレが目下、最大のストレスの原因だったりするワケさ。あはは。
 でもね、彼女が悪いワケじゃないのだよ。人にはそれぞれ『立場』が有るので、彼女が言いたい事ももちろん理解できる。

 確かに、いま自分が手を動かしている部分で、人に振れる部分が有るなら振りたいが、それができない理由があるのだよ…。

 特に今担当してるPJは日本語フルボイス案件なので『日本語の音声スクリプトを、音で聞いて理解できる』事が必須で、毎日 数百ワード単位でやって来る日本語音声の実装に加え、しょっちゅう発生するセリフ追加&削除や別パックへ移動?等々の細かい要求をミスなくリアルタイムに、実際に開発エンジンを直接弄って処理できる能力が必要なのだ。つまり日本語のセリフを聞いて理解して、何を削除して、何と何を入れ替えるか?というのを直感的に判断して実装までしなきゃイケナイわけ。そして変更した内容をリストに日本語で『いつ、どこを、どう変更したか』を履歴が追える様に一つずつ書いて反映しなきゃイケナイ。しかもカットシーンの映像編集に影響が出るので常に『急ぎ』で、迅速な対応が必須ななワケさ。こんなの母国語が日本語のエンジニアじゃなきゃ絶対対応できない。(フツーに日本人だって混乱してミスしまくる内容だぜ?)
 そして何より必要なのは、効果音や音楽に対して『日本側が求めるセンス部分』の要求を感覚的に理解して即時対応できる能力である。日本人が感じる『ダサさ』を理解して共感できる事。これらを兼ね備えて丸投げできるスタッフが居ないのだよ。『ダサい』って、凄く感覚的な言葉なので異なる文化圏の人に説明するのは至難の業である。(なんなら『ダサ格好良い』なんてこっちのスタッフには到底理解できないと思う)

 しかし、特にこの一番最後の『センス』部分に関しては上長に非常に説明し辛い部分なのだ。『自分の部下は優秀な人材が集まってる』と自負してる上司に対して、まさか「センスが悪くて仕事振れません」なんて言えるワケ無いじゃん?
 いや、誤解して欲しくないのは、別にセンスが悪いワケじゃないんだよ。そもそも『センスを測る物差し(定規)』が日本と中国では全く異なるワケ。『日本人が求めるセンス』は、中国的にはカナリ特殊なので「直感的に理解しろ!」という方が無理なのだよ。

 コレ、どんな仕事でも日中間の共同 PJでは間々発生する事象で、ワタクシは中国での生活が長いし、奥さんも中国人なので、それぞれの良い部分はほぼ完全に理解しているから、得手不得手もシッカリ踏まえた上で仕事を割り振っているつもりである。ゆえに約 1年間かけてようやく、同僚スタッフらから大きな不満が出ない状態で、日本側の信頼も(何とか少しずつ)得る事が来たワケだが、それって実はワタクシが色々文化的な部分を吸収して見えない所でうまく捌いているからなのだよ。。。

 でもこんな事をウチの上司に言おうものなら『自分の優秀なスタッフのセンスを馬鹿にされた』と思って真っ赤になって耳から煙吹きながらスンゴい勢いで 3ページくらいの長い反論文書が来るに決まってるワケさ。(決して悪いヒトじゃないんだけど、『そういうタイプ』の上司なのだよ。 この一年、色々やりとりして良~く判った(泣) 彼女は基本的に本部の方に出社していてコッチのオフィスには来ないから細かい状況なんか見えないしね。そりゃ判らなくても仕方ない)

 いやぁ…ホント難しい。

 ワタクシ、今までの人生に於いて女性上司とは相性が悪く、ホント『鬼門』で、今まで散々失敗してきたので、今回だけは(少なくともこのPJが終わるまでは)上手く立ち振る舞いたいと考えているワケさ。なので何としても彼女を怒らせてはイケナイ。もし仮に 100%ワタクシが正しくても、論理じゃないのだよ。
 ワタクシは女性を怒らせると 100%負ける。経験から学んだ真実。これは『真実』!

 何がなんでも今担当してる PJだけは絶対に納得いく形に持っていく! 今はそれだけがワタクシの目標! ゆえに今は息を止めて頑張るだけ!


 さて、下らない愚痴が長くなった。例によって未来の自分に対する報告書である(笑) 10年後に読み返して「こんな事も有ったよな~、あんとき頑張ってよかった~!」と言える様にねw

 今日もあっという間に 21時過ぎである。なのでまたまたブログネタが全くない。 ゆえに今夜一人で食べた『鱼香肉丝饭』をば!

 先日オープンしたばかりの新しい店である。さっそくリピート。やっぱりココ美味しい!

 帰宅後も仕事を続けて、午前 0時過ぎまで。
 午前 1時就寝。
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