中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

電源のハナシ

 日曜日、広州は今日も快晴、気温は 34度。上海や東京は梅雨前線の影響を受けているらしいが、広州はここのところずっと晴れていて良い天気が続いている。

 朝 6時に自然起床、日曜なので起きる必要は全く無いのに何故か無駄に目覚めてしまう悲しい性分。
 とりあえずトイレだけ行って、またベッドルームに戻ってベッドの中で天井を眺めながら暫くぼーっとダラダラする。そのまま眠くなってまた寝てしまう事を期待していたのだが、やはり頭に浮かぶのは仕事の事ばかり。考えいない様にしよう…としている時点で既に考えてるんだよね。終わってる。

 とりあえず小腹も減ったのでコーヒーを淹れてトーストを焼いて軽く朝食。

 午前中は先般届いた『公牛』製の電源タップを開封して、作業部屋の電源周りを綺麗に纏め直す。今までは、少しずつ電化製品が増えるに従って無意識にタコ足接続が増えていたので、ちゃんと大元のコンセントから均等に分ける様に変更しようと思って、今般、容量大き目なマトモな電源タップを数個ヲトナ買いしたのだよ。

 こういう地味な作業って結構好きなのよね。

 以前 PAの仕事をしていた頃、電源の大切さはイヤというほど思い知ったのだ。正直どれだけ音質にコダワった所で、電源が不安定だったり容量が不足していたりすると、何もカモが不安定になるし、なにより音が悪くなるからね。

 正直 PAの仕事をする前までは電源なんて「しっかり【電圧】さえ基準を満たしていれば、音が変わる訳ないじゃん!」と、どちらかというと無頓着(というより電源ケーブルとかに数万円かけるのはアフォだと思っていた))だったのだが、ラウドスピーカーを大型パワーアンプでドライブする様な PAでのシチュエーションでは、電圧より電流の方がずっと大事だ…という事を改めて思い知ったのだよ。

 理論的には電気なんて水道のホースと同じ(ホースの太さが電圧で、中を流れる流量が電流ね)なので、タコ足でも大元にある一つのケーブルを 20A対応とか太くしておけば良い…と思いがちだが、それだけじゃダメだから難しい。なぜならその大元のコンセントの中に有る(壁の中を通ってる)電線が 10Aくらいしか無かったりするからね。

 電源コンセントは交流なので、距離が変わると厳密に言うと位相がズレたりするから、そういう意味では大元が太い一本で、それをタコ足にして分けた方が極性の管理はしやすいんだけど、結局全ての機器をパラって並列に接続する事になるから、機器のノイズを電源側に逆流させるデジタル機器(パソコンね)を繋ぐ場合は注意が必要なワケさ。
 ゆえにデジタル領域とアナログ領域はそもそも大元(別のサーキットブレイカーから取るのが理想)から分けた方が良かったりする(もちろん、サーキットブレイカーの先では結局繋がってるんだけど、少なくとも建物の壁の中を別ルートで通るから往復で 20mくらいは離れるので、PCが発する高周波の影響は消えるため、これらはなるべく離した方が良いのだよ。

 しかし、音響機器に関わらず殆ど全ての電化製品が機器の内部で『一旦直流に変換して』使ってるので、その際の『アース』極の扱い方が曖昧なのも自明である。特にバランス接続のオーディオ機器のクセにコンセントが二本足の物はアースの位置が不定で、他の機器との間にDCオフセットがかかるからホント厄介。(まぁそのためにXLRのバランスケーブルを使ってグラウンド端子で一カ所にアース位置を揃えてるんだけど、それでも多くの機器を繋ぐとDCオフセットが発生する)
 プロの皆さんはオーディオケーブルのグラウンドループに関しては異常に気を遣うし、何ならパッシブ DIを噛ませば物理的に離れたりするから解消できるんだけど、実はアースってオーディオケーブルだけじゃなくて、USBケーブル等のシールドされているケースのシース部分からアースがループしてしまう事があるんだよ!
 だから PCとの接続機器が実は一番気を遣ったりするのだ。(せっかくデジタル領域とアナログ領域の電源を分けてるのに、オーディオインターフェースを繋ぐためのUSBケーブルで繋がっちゃうんだから、アフォみたいだよね。せっかくの苦労がダイナシ!)
 なので、そもそも電源ケーブルが 2本足のノートPCを使ってる人はホント気を付けて欲しい。特に AppleのMacBookシリーズは金属筐体ゆえ電気が流れるので、アースの影響を受けやすい。何となく触れた瞬間に「ぴりっ」と静電気みたいなのを感じた事がある人も多いと思うが、これはまさにアースが浮いてるせいなのだよ!
 Macは小さな電源アダプターですら、ちゃんと3本足で電源からアースを採れる様な仕組みになっているので、アースを採れる変換ケーブルに変更してみてほしい、コレを利用するだけで 100%ピリっと来なくなるし、ノイズが消えたり音質が良くなったりする事があるので是非お試しあれ!

 ヲッと、話がかなり逸れたナ。電流のハナシだった。とにかく家庭用電源に関して言えば電圧はどこで測っても同じなので、如何に均等にピュアな電流を稼ぐか?がテーマとなる。

 …とかナンとか色々とブツブツ独り言を言いながら、広州自宅の電源を綺麗に複数コンセントから切り分ける作業を完了。ま、直接的に音質に響くほどではないが、やはり理論的にキレイに纏めると気分が良いね。

 気付けばあっという間にお昼になってしまったので、Radikoで J-Waveを聴きながらノンビリ昼食。
 『TOKIO HOT 100』って番組、今でもまだやってるんだね。この番組ってもう 30年近くない?

 クリスペプラーさんの声を聴いていたら、何故か 六本木ヒルズの光景を色々と思い出した(J-Waveは六本木ヒルズに在る)

 実は約 20年くらい前、ワタクシも六本木ヒルズに勤務していたのだよ(K社時代ね) しかも当時は会社に内緒で暫くクルマで通勤してたんだよね。あの頃は色々楽しかったなぁ。仕事は今と同じくらい大変だったけどプライベートがソコソコ充実していたので全然苦に思わなかった。朝の第三京浜の渋滞はキツかったけど、帰りは深夜なのでスッ飛ばしてストレス解消できたしね。当時は今みたいに毎日浴びる様には酒を飲まなかったし、寧ろクルマ弄ってた方がずっと愉しかったからねw

 当時のヒルズの地下駐車場は、ビルに入ってるテナントの社員には割引が効いたんだよ。確か朝から晩まで丸一日停めていても駐車料金は 2,000円/24Hくらいだった記憶がある。横浜からの通勤だと往復の電車代だけで似たような金額になっちゃうからクルマで通ってたんだよね。ほんと良くやったよなぁ。。。都内に引っ越した方が安かっただろうにw 我ながらアフォ。
 でも(世の中的にはバブルは崩壊してたけど)自分的にはあの時代2003年~2004年頃が一番バブリーだった気がする。

 あ~!今まさに走馬灯の様に思い出して来たんだけど、当時はフツーに 22時くらいまで会社で残業して、その時間から品川にある悪友の会社まで迎えに行って、そのまま横浜くんだりまで走って、深夜 2時くらいまで安っぽいファミレスで下らない話しつつお茶してから帰宅…とかザラだったなぁ。
 当時はどんな会社でもみんな 22時くらいまで残業するのが当たり前だったし、スマフォなんて無い時代なので、全てSMSで、小さな液晶画面にて「まだいる?」「ヲレもうすぐ会社出るケドどうよ?」みたいな文字のやりとりしていた。いやぁ…ホント『若さ』ゆえですな。睡眠時間削って遊びまくってたわ。今じゃあんな生活、逆立ちしたって絶対出来ない。

 嗚呼…あの時代がヲレの人生のピークだったかもなぁ。今思うとそんな気がするよ…。

 まいっか。あれから20年、早いなぁホント。まさか自分がこんなにトシとってまで馬車馬の様に働く羽目に陥るとは(しかも中国の南の端っこで独りぼっちでナw)当時は想像だにしなかったわ。きっとバチが当たったのだろう(いろいろw)
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