中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

CanonとEpsonは大分違う(printer)

 土曜日、広州は晴れ時々曇り、気温は 34度。

 朝 8時半に自然起床。いやぁ…珍しくカナリ良く眠れた。昨夜ちょっと飲み過ぎたらしい(笑)
 でもタマにはやはり外呑みした方が精神衛生上良さそうだ。下らない話でも『吐き出す』事がダイジらしい。まぁ皆な境遇が違うので共有とか共感とかできないんだけど、それでも吐き出すのはどうやら有効っぽい。確かに一人で抱えてるとロクな事ないものね。マジ病むわ。

 さて、今日は朝一からちょっと『会社では印刷できない』内容を印刷してサインして、上海の某事務所に送る作業から対応。

 別に決して疚しい内容では無いのだが、去年の夏前(今の会社に入社前)にワタクシが作曲した某中国アニメの OP/ED曲の『知的財産権』に関する契約書が必要になったのだよ。どうやら 3クールの放映が無事に終了したらしく、権利関係を綺麗に纏めてクローズしなければイケナいらしい。(しかも来週の月曜までに!)

 実際に作曲したのは約 1年以上前なのだが、契約書の日付が 2023年 7月末になってるので、もし仮にこんな契約書を会社で印刷して内部の人に見られたら『こいつ外でバイトしてる!』…と誤解される恐れがあるからね(ま、このブログを見てくださってる読者の皆様ならお判りだろうが、そんな暇が有るワケ無いんだけどさw)
 ただウチの会社の IT部門はワタクシがどんだけ多忙か知る由も無いし、そもそも『社内警察』みたいな組織で、プリンターやスキャナの内容は勿論の事、差し込んだ USBメモリの内容まで、全てサーバー上にログが残る仕組みになっており、色々とログを見て探しては吊るし上げてるから、なるべく誤解が生じない様にプライベートの案件は自宅で対応した方が良いワケさ。ほんと面倒くさい。

 もちろん上海の自宅にはフツーにプリンターが有るので直ぐに印刷できるのだが、広州の住処はあくまで『かりそめの』別宅なので、プリンターなんて無いから大変ですよ…。 どっか外の印刷屋みたいな所に行って印刷しようかとも思ったが、そんな暇もないし、それに契約書関連は外で印刷すると『どこでどう使われるか』ワカランので怖くて仕方ないからね。(最近のプリンターは殆どがプリンターサーバー型なのでいくらでもキューの内容を保存できる仕組みなので悪さしようと思えばいくらでも悪用できるからね。関係する全ての社名や作品名やワタクシのパスポート番号や条件まで記載されてるこんなものが流出したら、それこそオオゴトになる (怖))

 カクカクシカジカ、仕方ないからコッチで安いプリンターを購入した次第。 印刷の頻度は低いが、有ったら有ったで使う事もあるだろうし(スキャナ部分は特にね) まーったく…たった数枚の契約書を印刷するためにとんだ散財である。

 この話が来たのが火曜日なので、今週中に『なるはや』で確実にシッカリ商品が家に届いて、土曜の朝には印刷してサインして送らなきゃイケナイから、ネットでプリンターを買うにしても制約事項が多過ぎて中々選ぶのが大変だった。
 本来ならば、上海自宅や日本の実家で使っている EPSONのエコタンク対応複合機が慣れてるし性能が良いからアレにしようと思ったのだが、とは言えオートシートフィーダーやら両面印刷やら?色々多機能なので結構高いのだよ。。。使う頻度を考えると、どー考えてもそう多くないので、予算は絶対に 1,000元を超えたくない。 そんな条件で絞ってみたら、Canon製の型落ち?のインクジェットプリンター且つ複合機が 800元ちょっとであったのでコレをポチってみた。(EPSONで同等の機能だと 2倍くらいの値段がしたので約半額だ)色は『赤』しかなくて些か閉口したが、いや別にボディカラーなんて正直どーでも良いw

 そんなワケで期待せずに色々とセッティング開始。

 まずびっくりしたのは、当たり前だが、初期設定が EPSONと全然マナーが違う事!!!
 似たようなエコタンク(インクカートリッジじゃなくて、液体のインクを直接入れるタイプ)型なので、大差ないだろう…と踏んでいたのだが大間違い。なんと Canonは『インクヘッド』がプリンター本体に装着されていないのだよ! つまり『ヘッドが交換可能』らしい。これにはマジで驚いた。

 プリンターの心臓部であるヘッド部分が交換できる…って何気に良いよね。だって壊れるのは殆どこの部分だから、本体丸ごと買い替えなくてもこの部分だけ買い替える事もできるし、何なら、インクが詰まったらココだけ取り外して洗う事だって?できなくないじゃん?(きっと推奨されてないだろうけどw)
 何より、ココが共通なら『ガワ部分』だけ全く違う性能でいくらでも設計が可能なワケじゃん? 中々頭が良いわ。共通のエンジンで違うクルマを作るみたいな事が簡単にできるワケだ。

 コレがカラー部分のインクヘッド。

 そしてコレがモノクロ部分のインクヘッド。モノクロの方が幅が広いので、一度のヘッド移動で 3行くらいの字を一気に出せるから印刷速度もその分稼げる仕組みらしい。

 そしてカートリッジをセットする。カラーとモノクロで左右にギャップが出来てしまうのだが、そんなものソフトウェアでどーにでもコントロールできるものね。

 パチッと蓋を占める様な感じでヘッド部分の装着完了。

 そしてインクをタンクに入れていく。一見 EPSONと似たような構成のボトルに見えたが。。。

 この部分はやはり EPSONの方が『一日之長』があった。EPSONのは入れ間違いが無い様にインクカートリッジの口の部分に各色で異なる『切り欠き』があって、他の色を挿せない様になっているし、何ならカチっとはめ込むだけでヘッドキャップにある弁が自動的に開いて、ただ待ってるだけでゴトゴトと音をたててインクが入っていくのだが、Canonのコレは実に原始的で、こぼさない様に注意しながらタンクのキャップを外して、且つインクのボトルの側面を押してチューチュー押し出さないとインクが中に入っていかないのだよ。コレがナニゲに時間かかるし面倒だった。おまけに、ボトルをひっくり返す際にチョット零してしまったしね。

 ま…とは言え、こんなの一年に一回あるかないか?くらいの頻度なので大した事はない。

 そして電源入れてインク装填して、PCに接続。

 しかし PC側が一切認識しない。 ま、そりゃそっか、ドライバが入ってないものね。。。しかしこのプリンター、なんとイマサラ CD-ROMでのみドライバが提供されているのだよ(驚) 最近の PCは殆ど CD-ROMドライブついてないじゃん?(ワタクシのPCにも無い) 仕方ないからネットで検索してみたのだが、なんとオフィシャルの Canonグローバルのサイトには無い型番じゃないか!!! びっくりさ。えええええ???? 何コレ?実はニセモノ???

 サスガにこんだけ手の込んだニセモノは作らないだろうと思い、中国の検索サイトを使って検索してみたら直ぐにヒットした。どうやら中国専用のサイトが別にあって、そこから DLする仕組みになっているっぽい。 なるほど~。海外の他のエリアよりカナリ安い価格設定になってるので、製品区分を完全に分けてるっぽいね。ひょっとすると『二軍』みたいな独立子会社が作ってるのかもしれない。
 何はともあれ、フツーにそっからダウンロードしたら、ソフトウェア自体はちゃんと Canonオフィシャルが作ってるっぽくて、OSの言語設定を拾って自動的に日本語が選択された。しかも実に親切なAppでサクっと設定できてしまった。
 色々とテスト印刷してみたが、EPSONと全く差は無い。写真等も結構綺麗に印刷できて満足。コレで 800元なら有りだなw チョットいい買い物したかも。

 てなわけで、ダイジな書類を印刷して、サイン完了。

 ワタクシ以外に 2社挟まってるので 3枚必要なのよね。でも中国も昔に比べて、こういう権利関係の処理をちゃーんとしてくれるから有難い。 20年前とは雲泥の差だ。
 時代はどんどん変わる。日本では相変わらず色々と中国を叩く人が多いけど、外でごちゃごちゃ言う前に一度コッチに来てみると良い。ホント色々な意味で進んでるので。
にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村