中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

上海高島屋さんの『桜祭り』1日目

 土曜日、上海は曇りのち晴れ。晴れて良かった。今日は朝6時に起きて準備して高島屋さんに向かう。北広場で行われる『桜祭り』のメインステージ PA業務である。

 とにかく晴れて良かった。

 ステージはこんな感じ。

 本日のワタクシの現場。XR18をメインにしているが、直ぐに切り替えられる様にヤマハのアナログ 16chを予備機として左側に置いてある。

 総合ステージ運営のタカさんとメイン MCのエンリちゃん。

 本日の最大難関は9名のアイドルグループ。初めて見る子達で、ワイヤレス9本を持ってステージを縦横無尽に踊りながら歩き回って歌うから、誰が何番で誰がソロ取ってるのかサッパリわからん。事前資料も音源も一切貰えなかったのに、リップシンク(口パク)じゃなくて、オケ流してしっかりリアル歌唱する!っつーからさぁ大変。まさに PA泣かせな本番だった。

 転がしで歌がしっかりリアルに歌えるくらいオケと自分らの声を返して9本ワイヤレスを一気に入れると、後ろの壁も反射するから非常にハウり安いので、久々に死ぬほど苦労した。しかもリハ無しでイキナリ本番だもんなぁ。。。コッチが参るよほんと。

 曲中やMC中は比較的順調で恙無く進行していたのだが、イントロの『キメポーズ』なんか知らないから、数名がいきなりマイクを背中に回して転がし真正面に向けたポーズを取ってハウり出しても、立ち位置入れ替わってるからいま誰が何番のマイク持ってるかサッパリ分からなくて即対応はできなかったし、そして一番困ったのは最後のオーラスのエンディングで全員が近づいて客席に向けて『マイクを床に直接』置いてポーズ取るじゃないか(驚) いやぁ…コレは流石にお手上げだった。ステージの床は建て込みステージゆえフローリングやリノリウムじゃなくて、とても振動しやすい板にパンチしてあるだけで下は空洞なのでコレでマイクを一方向に向けて9本も置かれたら完全に終わるんだなぁ。全部下げないとハウリングは止まらないから最悪だった。しかも凄いパワー!なにコレ波動砲? ちょっとしたPA虐めだよマジで。 しかも iPadコントロールだから一気に両手で複数のフェーダー摘めないから、一瞬迷ったケド約 1.5秒後に「ごめん!」って心で叫んで一気にワイヤレスグループを全部グループミュートしましたよ。だってあの状況じゃどうやったって止まらないんだもん。
 いやぁ…不可抗力とは言え、ココ数年で最も大きなハウリングを最も長時間(2秒近く)出してしまったのでカナリ凹んだ。何事も経験だが、iPadコントロールの最も大きな弱点を見事にヒト突きされたのは事実なので、こりゃ対策を考えなきゃ。今後の糧にしようと思う。
 このアイドル達は殆どがまだ中高生みたいだし、多分ダンスの指導しているのも中国の若い人なんだと思う。クラップハンドの時でもマイクのグリップ部分をフツーにボコボコ叩いちゃうし、PA的に「これヤられたらキツいなぁ…」というダンス演出が結構有った。全員イヤモニなら別だけどね。もうそういう時代なのかもなぁ。。。でもヒトのせいにするのは簡単だけど、こういう現場が増えてくる事も事実なので、こちらが即時対応できる様に成長するしかない。日々コレ勉強ですな。
 とは言え、お客様は大盛り上がりでスゴかった。

 その後は気を取り直して色々な演目が続く。



 終了後は怒涛のバラしである。本日は終了時間が早かったので、バラシも比較的余裕を持ってバラせた。桜祭りのメインステージは明日もあるので、とにかく(前回の教訓を生かして)『雨対策』だけ万全にした後、ダイジな機材類は倉庫に運んで撤収完了。
 今日の失敗は明日の糧。反省して明日も頑張るぞっと!
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