中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

Tomofumiさん&キャロルさんライブ@開心果

 日曜日、上海は晴れ。本日も元気にオシゴト!ワタクシに休みは無いのです。元気なウチに働け自分!(笑)本日は浦东の花木路 x 东绣路にある日系レストラン开心果にてギタリスト『tomofumi』さんとシンガー『キャロル』さんのコラボレーションライブのPA業務である。
 …とは言え、本日正午がデッドラインの作曲業務が先である。昨夜遅くまでずーっと作業して、今朝も早起きして何とかギリギリ仕上げて納品完了。正直ヘトヘトだが、あまりに疲れてるとハイになる物でイケイケで準備してタクシーに飛び乗って开心果に向かった。
 そして午後2時から只管セッティング。本日は予約が 50名以上も入っているらしく、客席確保のためワタクシの作業スペースが無いから非常にタイトに小ぢんまりセットする。お一人様テーブルに全部乗せてみた。本日もメインの卓はワタクシ自前の XR18。さすが超小型デジ卓。やりゃできるモンだ!

 BG出しと予備用コントロール PCは、先日『甦生手術』に成功した MacBook Airちゃん。今じゃスコブル元気。ウチの Mac群の中で最も元気かもしれない。
 その後は怒涛のリハーサルを終え、客入れ〜すぐに本番である。まずは Tomofumiさんのソロステージから。基本的にギター内蔵のピックアップからの信号をメインに使って音作りをするのだが、周りの『空気感』というか、ピックやツメが斜めに弦を擦る際に出る音やフレットノイズ等々を少しだけ外音に加える為にコンデンサーも立ててみた。ま言ってしまえば只の『ノイズ』なんだけど、コレをほんの少しだけ加える事によって「ほわっ」と本人の周りの空気が立体的になるのだ。

 そしてキャロルさんとのコラボレーションコーナーがあり、

 その後キャロルさんのソロの後、最後にTomofumiさんのギターアンコールで、大盛り上がりで終了。大きな事故なくエンディングを迎える事ができてホッと胸を撫でおろした。
 本日の影の立役者、先般日本で購入したパッシブ DIくん。このメーカーのは初めて使ったのだが、思いの外良かった。


 ステレオタイプだがパッシブゆえファンタム電源も要らないし、そもそも電池すら入って居ない。つまり多分ただのトランスなのだろう。

 インプットジャックをピンクに塗った犯人は息子では無くワタクシである(笑)、いや、ステージ上は暗いんですよホント。暗くてもすぐにインプット側が判る様にウチの DIは全てインプットジャックに色をつけている。見た目は悪いが、実際の現場では毎回カナリ感謝されるので、利便性は確実に上がっていると思われる。
 そして肝心の『音質』だが、ワタクシ的には初めてパッシブ型の DIを買ってみたのだが、音は『期待以上』だったかな。今回は PC出しの音源に利用したので、所謂ハイインピーダンス楽器(プリ無し)のインピーダンスを下げた訳では無いから実際のインピーダンス変換はどんな物かまだ判らないが、音『量』的なパンチ感はサスガに無いものの、粒がしっかり揃って上品なコンプをうっすらかけた様な印象だった。しかも巨大な音量が突然出るシチュエーションでは良い感じにサチュレーションが発生して上品な歪みが乗っかって音が太くなる(まぁPADを入れなかったワタクシが悪いのだが(苦笑))でも全然汚くなくて倍音が増える感じで音が太くなって好きな音だ。コンプ使うより綺麗に自然に出力を押さえてくれるし良いかも。敢えて狙って使うと面白い効果が得られるのでちょっと嬉しくなった。コンボオルガン等のキーボードに使うと良いかもしれない。デジタルコンプでは得られないアナログ感がナニゲに素敵!
 さすがにプリアンプ付きのアクティブタイプに比べると出力はカナリ小さいが、ミキサーの HAでゲインをかなり上げてみてもノイズは殆ど感じなかった。中々優秀だ。
 パッシブ DIは屋外での雨対策で安心感が全然違うからね。そういう意味でもカナリ有効だと思う。買って良かった。安いし 2chだしオススメです!
 但し物理的なトランスでインピーダンスを下げる為、左右のクロストークは避けられないのが欠点と言えば欠点かな。左に巨大な音を入れると右のチャンネルからも極僅かに小さく Lチャンの音が入り込んでくる。ステレオソースならば良いが、違う楽器の場合、レコーディング等では使えないと思う。(PA用途なら全く気にならないレベルだがシビアなレコーディングでは使えない)

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