中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

そしてドラム三昧

 土曜日、上海は雨のち曇り、気温は26度。
 朝一からドラム教室の講師のため静安寺のヤマハに向かう。外は生憎の雨。

 サクっとセッティングをして生徒達を待つ。

 この PMCドラムクラスも開校から 1年半が経ち、テキストも難しくなって来ているのだが、生徒さん達は良く付いてきてくれる。ドラムという楽器はある程度出来る様になると、後は『応用』なのだが、人間は不思議なモノで同じ動作でも反対にするだけで出来なくなってしまうのだ。例えば右利きの人が左手でお箸が上手に握れるか?とか左手で上手に歯を磨けるか?というと、頭では分かっていても上手に出来ないのと同じである。
 レッスン後はお昼ご飯。生徒さんであり音楽仲間でもあるgayaちゃんと、同じく音楽仲間である S富さん(今日は彼からお借りするカホンを教室まで届けてくれたのだ)と 3人で一緒にとんかつ『浜ちゃん』に行った。

 浜ちゃんはその昔、胶州路に有った頃には良く行っていたのだが、一旦移転してこの界隈から姿を消していた。しかし最近どうやらまた戻ってきたらしい。全然知らなかった。内装はちょっと『とんかつ』っぽくないオシャレなお店に変貌していたが、お料理は昔のまま?の様だ。

 そしてお腹いっぱい頂いた後は、お二人に LL Barまでクルマで送って頂き、ワタクシは次のレッスンである。午後 2時から 4名連続で 4時間ぶっ通しでドラムの個人レッスンだ。


 ワタクシの都合で先週〜先々週と 2週間も空いてしまったので復習が中心。でもモチロン新しいことも鏤めている。1時間のレッスン中に今まで出来なかった事や知らなかった事が何か一つでも『できる』様になる事がモチベーションに繋がるからね。老体に鞭打って頑張った。
 午後 6時にレッスンが終了。その後は楽器類を纏めて次のスタジオへ。外に出たら雨は止んでいたので mobikeに乗って伊犁路駅まで行き、そこから地下鉄を乗り継いで上海马戏城駅に向かう。今日はこの後まだバンドのリハーサルが有るのだ。まるで売れっ子アイドル?的なタイムスケジュール(笑)

 そしてスタジオ『Boneyard』にて、才能ある 20代前半のワカモノ達とハードなオリジナル楽曲を叩く。

 いやぁ…このバンドのドラムは本当に難しい。昼に生徒達を教える立場に居てこんな事を言ってはイケナイのかもしれないが、自分が下手クソ過ぎて泣けてくる。ワタクシの技術レベルでは面白いくらい歯が立たない程難しいのだ。そもそも殆どの楽曲がテンポが 200bpm近い速さ…という事もあるが、ギタリストが作るオリジナル楽曲ゆえ、ドラマーが一般的に叩かない様なリズムが山盛りなのだ。
 こういったオリジナル曲の場合、通常ドラマーが叩き安い様にある程度アレンジしてしまうのが常なのだが、彼の楽曲はとても良く出来ていて、他の楽器とのシンコペがしっかりしていたり、スネアが 2,4で鳴っていないから『こそ』の変拍子感だったり…と、デモから少しでもパターンを変えてしまうと雰囲気がガラっと変わってツマラナイ曲になってしまうのだ。故に、先に書いた『普段やらない動作』を余儀なくされ『頭で分かっているのに叩けない』という歯痒い思いをしている。皮肉なモノで生徒さんの気持ちが良く分かる(しかも自分より 30歳も下の子達から教わっている)のが面白い。
 夜 10時、やっと本日のミッション完了。正直身体はヘトヘトだし、爆音で久々の耳キン状態だが妙に爽快感があって心地よい疲れだ。
 人間いくつになっても鍛錬ですな。何事も。
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