中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

久々の Coral Bar

 木曜日、上海は曇り時々小雨。気温は26度くらいしか上がらず肌寒ささえ感じる一日だった。
 昨夜は 3時過ぎに寝たのだが朝は結局午前 7時前に息子に起こされて、そのまま二度寝しようと思ったのだが上手く眠れなくなってしまったので起きて昨日使った機材のチェックと簡単なメンテナンス。そして、そのまま昨日の日記なんか書いていたらお昼近くなってしまったので、ジムにも行かずに直接出社する事にした。
 お昼は今日も出前アプリ『饿了么』を使って、仕出し弁当で一番早そうな所に頼んでみたら、ホントに早くて10分ちょっとで持ってきた。スゲー(驚)びっくりだ。


 いやぁ…中国はホント便利。お金も支付宝でキャッシュレス。ワンクリックで 10分後には会社のドアまで暖かいお弁当を 1個だけ配送してくれるんだもの。未来だなホント。
 さて、仕事を終えてからは久々に黄金城道 x 古北路にある『Coral Bar』に向かう。今日は音楽仲間で結構長い付き合いのあるベーシスト T内さんの、この店でのラストライブが開催される…と聞いたので、先般行われた送別会に参加出来なかったから顔を出しに来たのだ。彼は今月末に本帰国になってしまうのだ。寂しくなる。
 折角なのでここ数日の演奏会ですっかり仲良くなった津軽三味線奏者の只野徳子さんも誘って(彼女は今日はオフらしいので)一緒に飲みに行く事にした。
 久々に来た『Coral Bar』だが相変わらず良い雰囲気だった。ママに「もう2年ぶりくらい会ってないじゃない?」と言われ、確かにそうかもしれないなぁ…なんてちょっと反省(苦笑)

 演奏が始まるまでは徳子さんと軽く飲みながら色々と音楽談義で盛り上がる。彼女は音楽に対して凄くストイックなので、話していて飽きない。
 そうこうしているウチに Yukoさん達の演奏が始まる。最低限の機材で小さめな音量なのだがこの店の雰囲気にとても合っていて良い感じだ。


 そしてファーストセットとセカンドセットの合間に、折角なので只野徳子さんにも演奏して頂く事に。(実はそんな事もあろうかと楽器を持ってきて頂いたのだ)
 暫しの間、店内に凛とした津軽三味線の音色が響き渡る。お客様も皆食い入る様に聴いている。

 演奏後、割れんばかりの拍手。凄い!みんな本当に感動している様で暫く拍手が止まらなかった。いやぁワタクシまで自分の事の様に嬉しくなった。

 暫く色々な方が徳子さんに挨拶に来る。みんなこんなに近くでこんな迫力のある演奏を聴いたことが無かったらしい。ホント連れてきて良かった「林さんどうして知り合いなの?」とか色々聞かれて何だかワタクシまで鼻が高いじゃん(笑)
 暫くしてセカンドセットが始まり、ラストに 徳子さんもセッションに参加。Jazzセッションに津軽三味線!何だか新しいコラボレーションで面白い!

 終了後は出演者と関係者で記念撮影。カメラが沢山並ぶと何処見て良いか分からないよね(笑)

 その後もカウンターに戻って色々と音楽談義を続ける。実はこの三味線は 3分割できる?というハナシを聞いて、実際にその場でバラしてもらった。スゲー何コレ??? 一番テンションがかかるであろうネックが分割できるんだ? 太鼓の部分かと思っていたので、あまりに衝撃的な姿に笑ってしまった。ちょービックリ。

 継ぎの部分は精密な『ほぞ』加工がなされており、接続すると一切の継ぎ目が無くなってスベスベになる。

 これぞ『匠の技』だね。日本人の技術の結晶だ。こんなの日本人にしか作れないと思う。いやぁ驚いた。今まで色々な楽器を見てきたが、こんな部分が外れる楽器は初めて見た。
 結局いろんなハナシで結構遅くまで飲んでしまったが楽しかった。いやぁ…音楽に国境は無いね。民族楽器って多少はヒトを選ぶのかと思っていたけど、その筋の『本物』の方の演奏って予備知識が全く無いお客様をも感動させる事ができる、という事を改めて再認識した夜だった。
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