中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

サボると思い出せない

 ココ数字あまりの多忙で、久々に数日ブログをサボってしまった。一応ネタは撮って有るので!? 思い出しつつ書こうかな。
 金曜日、上海は晴れ、気温はわからん。昨日のライブイベントが何とか恙なく成功したのでユックリしたかったのだが、午前中から某所にて 8月の大型イベントに関する打ち合わせである。本日はチョット難しいハナシをしなければならないのに、同僚は別件があるので単身で乗り込まなければならない。あ〜あ。
 娄山关路のホームは超絶「まっすぐ」なので、パースペクティブが凄い。中心を見ていると、何だか吸い込まれそうな錯覚に陥るのは、きっと疲れが取れていない証拠?かな

 そして例によって定点観測的になってきた金虹桥のダースベイダービル。いつ来てもクールで格好良い。

 『哲学の義務は、誤解によって生じた幻想を除去するために有る』と、某村上春樹先生が昔、確か『1973年のピンボール』という本の中で書いていた…と記憶しているが、当時高校生だったワタクシは、この一節を読んだ日の下校途中に「コレは一体どういう意味なんだろう?」と、何百回もそのフレーズをブツブツ繰り返して帰った事が有り、その日以来、その一節が何故か頭の隅っこ引っかかってずーっと離れなってしまったワケだ。そして 50を過ぎた今でも、ひょんなキッカケで無意識にこのフレーズが飛び出してくる事が有り、今日まさに久々に真剣に打ち合わせしながら、頭の中に『ひょっこり』このフレーズが出てきた。へんなの。
 本日の打ち合わせは、何というか、こう『誤解によって生じた方向性を修正する為に複数関係者同席のもとで検証していく作業』に近かった。先方 4名、ワタクシ 1名。まるで面接官に面接される様な気分だったが、物事が『こじれ』始めた時は、何はともあれ、どんな些細な事でも良いからお互いが『ちゃんと主張』しない事には始まらない。そもそも共同で PJを進めて行く上で、誰も『わざと困らせてやろう』なんて考える人は居ない訳で、同じ目標に向かって関係者全員が『良かれ』と思って業務を推進している事は間違いないのだ。しかしその中で些細な行き違い(特に日本語と中国語ではニュアンスも違えば、言葉以外の文化的な部分での尺度(ものさし)も違うしね)によって、最初は数mmだった違いでも、放置しておくと時間が経つに連れて数cm、数mと徐々に広がってくるのは自明である。その差を収束させてベクトルを合わせるのが『会議』…だとワタクシは思っているのだが、多くの人々は『会議する』という行為に重きを置いて、『会議をした』という事実だけで満足というか『安心』してしまう傾向がある気がするのだ。例えば、本来、毎回『決定権を持った人』会議に出席できれば良いのだが、往々にしてそういう方は忙しいので、欠席されて担当者のみが出席される事はどの世の中でも多々発生する(…っつーか、寧ろそっちの方が多いよねフツー) しかし会議中の発言者(担当者)の権限が曖昧な場合があったりするから注意が必要である。勿論担当者さんもご自身が発言した内容を覚えていない訳では無く、ちゃんと認識されているのだが、発言者にとって「軽い気持ちの個人的な是認だった」事が、我々にとっては何となく(前後の文脈や行間や時間的な事を鑑みると)決定に聞こえてしまう『弱さ』が有る。相手にその『軽さ』が上手く伝わっていないと、業務上では上下関係が有るわけなので、コチラ側は決定事項に聞こえてしまい、この方向で Goなのだ…と思って、残り時間を鑑みて物事を動かさざるをえない状況になっちゃったりするのだ。そして動いた後に「あれは実は個人的な見解であって、まだ Go決定じゃ無かったのです」となると、中々修正が難しかったりして。。。いやはやピンチはチャンス!? ほんとナニゴトも良い経験である。
 斯く斯く然々、そんな事が 2〜 3回発生したので「こりゃちょっと早急に摺り合わせなきゃマズいな…と思って打ち合わせをお願いした訳です。ハイ。 ちょっと『伝言ゲーム』的なロスやニュアンス上の誤差が怖いので、コチラ側の協力会社の担当者も無理矢理呼びつけて途中から参加してもらい、ようやくリミナルが揃って 0ポイントが合った気がする。良かった良かった。
 こういうのは『誰が悪い』という簡単な問題じゃ無くて、我々も弱さが有るし、結果『見切り』になってしまった感は否めないから、今後は注意しながら進めようと思う。
 ちゃんとバックラッシュを計算した上で論理的に上手く噛み合っていれば良いのだが、そうでない歯車に対して「さぁ!」…と一気に大きなトルクを加えるのは超絶『勇気』が要る。ヒトはコレを『責任』と呼ぶんだろうな、きっと。でもそんな事を考えてたらなーんも出来なくなるから、仮にギヤが 1枚欠けたりチェーンが切れたとしても怪我しないように『おっかなびっくり』でアクセル踏んで徐々にトルクを掛けて行く事が必要(特に中国では何が起こるか判らないからね)
 そりゃそうと、関係ないけど『おっかなびっくり』って良い言葉だね。なんかワタクシにぴったり。ダサカワイイ(笑)
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