中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

向谷実&メロディーズlive@Ustream配信

 今日の上海は比較的涼しかった。昨夜から降り続いた雨は午前中には止んだのだが、夕方くらいからまた土砂〜っと来た。気温がそれほど上がらないので過ごしやすいが、湿度が高いのはキモチ悪い。

 さて、今日は元CASIOPEA向谷実氏のライブをUstreamを使った生放送で観た。実は私は高校〜大学時代、CASIOPEAコピーバンドでベースを弾いていた事があり(一時期フュージョン小僧だったのだ)なんとなく非常に懐かしい思いをしながら楽しませてもらった。

 向谷氏の最近の一連のUstreamを使った試みは、私の大学時代の後輩(現ラジオ局ディレクター)も絡んでおり、色々と他人事とは思えない気分で半分緊張しながら見ている。今回のUstream配信は、マルチカメラで配信され、しかも一つのチャンネルはDolby Pro Logic IIにてエンコードして5.1chで配信する…という意欲的なモノだったが、残念ながらウチの環境ではアナログ2chデータを5.1chにデコードする術が無かったので、他のカメラでLineで配信された2mixを聴いた。それでも十分楽しめた。

 時代はどんどん変わる。配信になってCDの時代に比べて良くなったとか悪くなったとか、そういう問題は常々論じられてはいるが、何れにせよ、もう既に時代が変わってしまったのは事実なので、それに対してボヤいていても何も始まらない。
 我々音楽に携わる人間は、幾つになっても常に『身軽で』なければイケナイな…と改めて感じた夜であった。
 技術的革新は得るものも大きいが失うものも少なく無い。次の時代に何が来ようとも、音楽自体は無くならないし、それを求めるヒトがいる以上、ビジネスは成立する…とは思うが、これだけCDが売れない時代である。「昔は良かった…」とボヤいている諸兄が多いのも事実。そういう意味で向谷氏は新しい事に果敢に攻めていると思う。(ちょっと、若者を『啓蒙しよう』という意識が強過ぎるのか、時に若干クドく感じたりする事もあるが(笑)言ってる事や、著作権に対する考え方、やってる事の方向性は間違ってないと思うし共感もしている)

 このプロジェクト、今後の行く末が楽しみだ。
http://www.mukaiyaclub.com/music/project/01.html