中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

速い雲

 ようやく一週間が終わった。ちょうど今は妻と子が帰省中なので家の中がビミョーに乱れがちである。洗濯物は溜まるし、冷蔵庫の中は食材から全てビールに変わってしまった。独身時代みたいだ。

 仕事の方も、中々真っ直ぐは進まないが、今週は多少は良い方向に進んだんじゃないかな?

 私は、複数人で進めるプロジェクトにとって『ブレインストーミング』は非常に重要だと考えている。スタッフ個々人は必ず多かれ少なかれ『自分なりの意見』を持っているワケで、それがプロジェクトの方向性と『完全に』合致していれば良いのだが、実際問題そういう事は少ない(稀な)気がするのだ。10人以上のチームとなると尚更である。ヒトが増えると人間関係に小さな封建制度…というか目に見えない上下関係ができ、自分の先輩やリーダー等に意見を否定され、そこから上に意見が伝わらない事が多い。
 また、逆に直属の上司に直接意見したとして、それを、納得できる理由無しに否定されると「このヒト頭固い!」という反発になって、モチベーションが劇的に下がってしまう事がある。あるいは上長のセンス自体を疑ってしまうかもしれない。これはモチベーションの高いヒト程この傾向が高いから結構厄介な問題でもある。

 そういう時はブレインストーミングである。関係者全員集まってそれぞれ意見を言わせると面白い。中国人は日本人と違って『全く遠慮しない国民性』なので、入社後一週間しか経ってない新人でもバンバン意見を言って来る。日本だと「右も左も判らないヒヨッ子が何言ってるんだ!」って事になるのだが、中国では彼らの意見も対等に扱うから良い。往々にして浅はかな意見が多いが、タマに意外と我々が見落としがちな部分が見えて来たりする事もあるのだ。

 ただ、中国人は直ぐにヒートアップするので、ヒトが意見を言い終わる前に、それに覆い被せる様に大声で反対意見を言ったりするから、ちょっとウンザリするが、別に彼らは悪気があって言ってる訳じゃないので、誰かが交通整理すれば良い。ルール作りさえすれば良い意見は出て来るものだ。

 私は今回のプロジェクトに関しては、立場上はリーダーでも上長でも無くアドバイザー的立場なので微妙だが今週は結構面白かった。急げば急ぐ程、答えを焦っちゃイケナイのだ。

 さて、写真は本日の夜の空。雲の動きが非常に速かった。上海は照明が多いので雲に反射して夜でも結構奇麗に雲が見える。


 お袋の白内障の手術は無事成功し、本日退院したとの連絡を受けた。いやぁ…とりあえず一安心である。良かった良かった。