中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

Sound Forge Pro for Mac

 火曜日である。天気はイマイチ。
 最近仕事で使っている Mac用波形編集ソフト『Sound Forge Pro for Mac』がダメ過ぎて泣ける。今まで Bias社の『Peak』を使っていてコレはバグこそあるものの、カスタマイズでどうにか使えていたのだが、去年の暮れにBIAS社が潰れてから、新しいマシンにオーサライズできなくなってしまったのだ。従って、Mac用の波形編集ソフトは実質この SoundForge for Macしか選択肢が無くなってしまったので仕方なく購入したのだが、コレがまた Win版と大違いで全然使えなくて閉口している。

 勿論、SoundForgeと言えば Windows版が定番で(今までは Win版しか無い)コレは業界標準というかゲーム業界では必須?と言える程のアプリなので、ワタクシも一応購入しており、毎回最新版にアップグレードしている。
 しかし実作業を考えると、一々 『Mac→Winへ転送してから Win上で編集してまた Macに戻す』というのが手間だし、データの管理も煩雑になる(Forgeは波形のプレビューファイル.sfkというのを毎回作るのがウザい)ので、結局何だかんだ言ってイヤイヤPeakで処理する…という流れになってしまい、最近全然 Win上のForgeは使わなくなってしまっていたのだ。
 ただ、やっぱりWin版の SoundForgeは優れていて、既にversion.10くらいになっているので、もう殆どバグも無く、使いたい機能は全てキーカスタマイズできるので、カナリ便利ではあるし、何より1bit単位での編集が非常に正確なので、信頼性も高い。
 それ故、去年の年末くらいにMac版が出るというニュースが出た際に大喜びしたのは言うまでもない。(Win版の機能がそのまま全てMac版に移植されている、と思ったからね。そりゃフツーそう考えるでしょ?)
 そしてこの4月から、またガシガシ波形編集をする事になったので、良い機会だし購入したのだが。。。。。なんじゃこりゃ? 名前こそ同じものの、全然別物と言っても良いシロモノだった。
 基本的にハイフリケンシー&ハイビットのマスタリング用途?用に特化されている様で、我々ゲーム業界の様に『如何にサイズを小さく高音質なファイルを多量に扱えるか?』という様な用途には全然向いていない。とにかくまず何より『ショートカットキー』がダメダメである。最新バージョンでようやくキーカスタマイズ機能が乗ったが、とは言えオマケ程度で、デフォで割り振ってあるキーを変更できるだけで、全ての機能にキーを登録できる訳ではない。

 一番困るのが、我々の業界では最も行う機会が多い作業として『波形丸め』があるのだが、これに必須の機能であるフェードイン&フェードアウトがショートカットキーに登録できないのは致命的である。(変なサブメニューの中なのでOSXのキーカスタマイズにも登録できない!)
 また、多量のファイルを一気に同じ処理を行う様な『バッチ処理』に対応していないのも致命的だ。数百個のファイルに同じ処理をかけるのに、一々全部立ち上げてから処理して保存…なんて前時代的だ。新人の研修じゃないんだからサ。

 そんなワケで、仕方ないので今は Mac上に仮想化した Winマシンを立ち上げ、その上で Win版の Forge10をインストールして使っている。何だかなぁ…コレじゃ本末転倒じゃないか。。。アップデート対応を切に願う今日この頃である。