中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

アカラさんライブ@開心果(本店)

 金曜日である。今日は午前中はフツーに仕事だった。だが午後は半休を取って、日本から本日やって来た二胡のユニット『アカラ』さんのライブPAサポートの為、一度YESTERDAYに寄って機材を持ってから开心果本店(1号店)に向かう。思ったよりずっとタクシーが捕まらず一瞬焦ったが何とか予定通りにお店に到着。簡単なブリーフィングを行った後は機材をセッティングして直ぐにリハーサルに入る。
 今回ライブ全体に、とある『テーマ』があり、結構なドラマ仕立てになっていて、時間軸に沿ったSE等の決め事が結構多く、久々にちょっと緊張した。サスガにCDプレイヤーだと音飛びやキュー出しのタイムラグが怖いし、かと言ってポータブルのmp3プレイヤーだと音質がイマイチだし次の曲がイキナリかかっちゃったりしたらシャレにならないので、色々と考えた挙げ句、結局波形編集ソフトを使う事にした。
 当初ProToolsを使おうかと思ったのだが、完全に各曲が独立している事が好ましいので、SoundForgeの Mac版を使う事に。しかも mp3だとデコードに CPUを使う為ポン出し時に0.3秒程のタイムラグがあったので全データをAIFFに変換をかけ、先般の夏のモエレ沼ライブでの過酷な条件をクリアした(今となっては全幅の信頼を置いている)Rolandの『OCTA-CAPTURE』で出力する事にした。
 本日のワタクシの現場はこんな感じ。

 そしてライブは定刻から約15分遅れでスタート。暫し世界観を作る事に没頭する。SEやオケは出すタイミングで失敗が許されないので緊張するが、何とか上手く行き、音世界が良い感じに構築されて、会場が一つの世界観に満たされるのを肌で感じる。

 エリカさんのヴォーカルは非常にレンジが広く、時に繊細で、時に野蛮な程『張り上げ』たりして七変化するので、フェーダーから一瞬たりとも指を離せないが、ちゃんと調整さえすれば、確実にお客様に『響く』音が作れるので緊張しつつも頑張ってついて行く。
 途中、ゲストプレイヤー根岸さんの『三線』のソロのコーナーがあった。これまた心に響く豊かな音色なのだが、アタックが非常に強い割にサスティンが異常に短いので音を作るのが結構大変だった。無闇に上げるとどうしても『痛い』音になっちゃうので、上げ過ぎず、且つレンジを壊さずにコンプを使いながら世界観を作る。

 そしてようやく全ての演目が終了。すると、どこからとも無く!?アンコールが。。。皆さん再登壇して頂き暫しMCタイム。

 ちょっとポップなナンバーでアンコールを終えた。いやぁ…久々にPA席で緊張した。やっぱりタイミング系は、下手打つと座がシラケるので激しく気を遣う。でもタイミング良く出来上がった時のカイカンもひとしお。なので頑張り甲斐がある。

 さて、明日はお昼にKaiXinGuo2号店(浦東)、そして夜21時からはYESTERDAY PUBにて公演である。明日も頑張ろう!