中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

怒濤のライブサポート

 土曜日である。本日はアカラさんツアーの2日目、一日に2本のライブが入っているので非常に長い一日である。
 まずは朝一から浦東の开心果2号店に向かう。ワタクシは開心果さんとは結構長い付き合いなのだが、実はワタクシ、この2号店に来た事が無い。恥ずかしながら今日初めて来たんだなコレが。浦東にある『東和公寓』という日本人が多く住む高級マンションの中にお洒落な『Cafe de l'Est』という喫茶店があるのだが、これが実は開心果の2号店だったのだ。

 看板はカフェのままだが、このカフェとのコラボでお食事のメニューやスイーツ、その他もちろん中国茶まで、全て開心果さんがプロデュースしており、実質的な2号店として営業しているらしい。

 この2号店に朝8時半過ぎに到着。到着してみたら機材車はまだ着いていなかったので、ロビーに座って暫し寛ぐ。昨夜も遅かったので睡眠不足ゆえ、ヤケに朝日が眩しいぜぃ。。。

 そしてメンバーと共に店長のタカさんが車2台に分乗して機材と共にやってきた。普段ココではライブイベントは行っていないので、まずはステージの『場所決め』から行い、皆で相談しつつサクっとステージを作る。今日も効果音有りなので、作業しやすいようにMacを設置。

 リハは恙無く終了、いや、ちょっと恙有ったかな(笑)結構反響しやすく想像しない周波数(下の方で2カ所ヤマがある)がハウるので閉口した。今般、二胡の音色を重視するため、前回の赵磊さんのライブ時に使って印象が良かったAKGコンデンサーを使ったのだが、コレがやっぱりダイナミック型に比べると指向性が甘いので回りやすいのだ。
 2号店はガラス面積が多く、また正面にコンクリートの壁が有るためどうしても反射した音が回り込んでしまう。…とは言え、メインの卓からアンプの間に挟むGEQは無いので、チャンネルストリップのEQで作るしか無いから結構苦労した。YAMAHAの卓は安くて丈夫で結構良いのだが、LowのEQの周波数ポイントが結構高くてシェルビングしているので下が作り難い(…っつーか基本的に大胆なカットしか使えない)。MidのPEQが1つしかないので、コレだけで作るのは不可能に近い(しかもQの角度が変えられない)できればMidのPEQがあと1つあると良いんだけどねぇ…。

 お客様も結構入っていよいよ本番開始。良い感じである。

 今日もポン出しの効果音が多いので手に汗握る。世界観に合わせて音楽のタイミングやフェードイン&フェードアウトするので、まるでメンバーの一人になったみたいな緊張感だった。
 あ、そうそう、関係ないが、YAMAHAの70mmフェーダーはミニマム域で、絞りきった∞dB付近がイキナリガクっと音量が変わるのは頂けない。フェードアウトが超し辛い。最後は0.1mm単位くらいで超微妙に動かさないと、音がいきなり「スパッ!」と切れてしまうからだ。コレは本当に気を遣う(昨夜2回程失敗したので今日はカナリ気を付けた)

 今日のお昼の部は、お客様に二胡の体験をして頂く『体験会』のコーナーがあって、中々ほのぼのとした雰囲気が良かった。

 そして会場が徐々に一体感に包まれ、演奏も盛り上がって行く。

 午後4時、ようやく昼の部終了。ワタクシはコレから夜の部の準備があるので、大急ぎで機材をバラしてYESTERDAYに向かう。タクシーが直に捕まって良かった。到着後は直ぐに店のテーブルをライブ用に配置し直して倉庫からドラムセットやらPA機材を引っぱり出して来て、一人で汗だくになりながら大慌てでセットアップ。その後、一旦帰宅してスネアとペダルとスティックケース類を取って来る。(実は急に2曲程ドラムで出演する事になったのだ)
 何とか戻って来て、本番を迎える。いやぁ…今日は朝が早かったし昨夜あんまり寝てなかったので、ライブ前に既にヘトヘトだったが、何とか『気合い』で本番を迎える。
 お客様も良い感じに揃って午後9時過ぎにスタート。

 一気に独特の世界観が巻き起こり、お客様も息を飲む。

 そして、初コラボ? ワタクシがドラムで出演。

 二胡の音は生ドラムに合わせるには少々過酷なので、非常に小さ目に叩いてみた。暫しセッションタイム(笑)

 途中でネギさんの三線のソロコーナー。これも非常に盛り上がった。

 その後は、会場は大盛り上がりで、エリカさんは二胡を弾きながら会場中程まで練り歩く。こういう時にワイヤレスだと楽しいね。(ちょっとブレブレだが、まぁ『躍動感有り』っつー事で許して下さい)

 そして夜11時過ぎ、全ての演奏が終了。無事に終わって良かった。お客様も大喜びだったのでどりあえず一安心。最後にお店のスタッフと関係者を集めて記念撮影をした。

 いやぁ…非常に疲れたケド、楽しい2daysだった。