中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

Eating Pleasure

 日曜日である。天気は快晴。しかも暖かくなって来た。
 以前の日記にも書いたが、仕事上、今日は上海で非常に大事なイベントがあるので、どうしても上海に戻りたかったのだが、父が予断を許さない状況だったので日本に残った訳だ。しかし時差を考えつつイベントの時間になるとソワソワして仕方無い。「タイムスケジュール通りちゃんと進んでいるだろうか?」とか「ゲストに失礼は無いだろうか」とか考えながら部屋の中をウロウロと歩き回ってしまった。最近、自分の手が届かない所でヤキモキする事が多い。そんな星回りなのカモしれない。

 写真は、今朝、母が作ってくれた小鉢。何だろうねぇ…この癒されっぷり。やっぱり日本は良い。

 いやぁ『美味しい』って幸せだ。何より健康で『美味しく食べられる幸せ』というのは凄い贅沢なんだなぁ…なんて思う今日このごろである。ほんと世の中は皆それぞれの立場で色々なトラブルを抱えて生きているから、こんな単純な幸せを、ついつい軽く見過ごしがちなのかもしれない。

 父は相変わらずである。目は開いたままだし、たまに首を左右に振ったりするが、話しかけても反応しないので多分意識は無い。日曜の静かな病室のベッドサイドで、生体情報モニタ機器の電子音と、非常にゆっくりな父の呼吸の音だけを何時間も聞いていると、自分がココで何をやっているのか分らなくなる。ここで待ち続ける事は果たして意味があるのだろうか? 何が正しくて何が間違ってるのか。ひょっとして根本的な部分が間違ってるんじゃないか?とか、余計な事を考えてイカン。
 きっと私は冷たい人間なのだろう。。。

 私は『リビング・ウィル』として宣言する。もし仮に『私自身』が死に直面した際は『自分は尊厳死の権利を主張するので、助かる見込みの無い延命治療は私に対して行わないで欲しい』もし私の数少ない友人の皆様の誰かが、これを覚えていて下さったらイザという時に医師に伝えて欲しい。