中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

そして怒涛の土曜日

 土曜日、上海は曇りのち晴れ。気温はどうやら今日も 30度を超えたらしい。ようやくジメジメした季節を超えたのかな?良くワカランが…。
 例によって朝一から靜安寺のヤマハさんに行き PMSドラムコースの講師である。センターに到着してみたら、今日は何やら華やかな飾り付けが施されていた。どうやら6月生まれの生徒さんたちの合同バースデーパーティが行われるらしい。

 子供達にとって、こういうのって嬉しいんだよね。かくいうワタクシも小学校2年生くらいの時に行った誕生会の事を今でも覚えているもん。彼らも将来大人になった時に覚えていてくれたら良いなぁ。

 そして正午にワタクシのグループレッスンは終了。自分の生徒を自慢する訳では無いが、皆んな想像以上に成長が早くて驚いている。今後が楽しみだ。
 終了後は食事する間もなく直ぐにタクシーに飛び乗って次の現場へ!昨夜の続きで高島屋さんで PA業務 2Daysの2日目である。今日は朝のレッスンがあった為、タカさんに無理言って仕込みは若い子達に任せたのだが、タクシーの中でタカさんから SOSの電話が…(汗)
 どうやら仕込みの際、エレクトーンの回線に昨日には無かったノイズが乗っていて、どうやっても取れ無いとの事。色々とシールドを交換したり DIを噛ませたり抜いたりしたらしいのだが、それでもノイズが取れ無いらしい。
 うーむ。電話を切ってからタクシーの中で色々と考えた。そして達した結論はただ一つ。怪しいのは電源の極性とアースリフト(グランドリフト)かな…と目星をつける。今回使用しているエレクトーンは日本仕様のSTAGEA 100Vモデルなので、変圧器を咬まして使用しているのだ。
 実はワタクシも個人的に日本から 100V仕様の機材を沢山持ち込んで 15Aの巨大変圧器を通して自宅で使用しているのだが、PC等は 220V仕様だったりしてグラウンドから回り込むノイズにはカナリ悩まされた経験があるからだ。特に難儀なのが 19inchラックのアースと USBケーブルだ。
 まずラックエフェクターの類を 100V仕様機器と 220V仕様機器を同時に同じラックにマウントしてしまうと、シャーシが金属ゆえラックの『耳』を経由してグラウンドループを起こす事がカナリの高確率で発生する。
 そして次に困るのが USBオーディオインターフェースが 100V仕様だった際に起きる USBケーブルによるグラウンドループである。これはオーディオのラインじゃないので気付くまで非常に時間がかかったが、実は USBのコネクタの一番外側の金属はシャーシアースされている事が非常に多いため。220V仕様の PCに繋ぐと、なぜか接続しただけでノイズが乗る事が多い(まぁ今回は USB機器は使っていないのでコレは無いだろう)何れにしても、220Vの機材の中に変圧器を咬ました 100Vの機材を混ぜる際は細心の注意が必要なのだ。
 そんな訳で、到着して直ぐに状況確認。既にお客様が集って来ている(汗)

 そしてノイズの種類を聴いて、聞き覚えがある高周波だったので電位差によるモノと確信。しかし今回使っている変圧器は2本足でアースをとっていない。つまりリフトしている状態で0位が不定なので、逆に言うとシールドのマイナスを0位として相手機器に合わせる筈。それでもノイズが乗っている…という事は、逆に 220Vラインのグラウンドが怪しい…となる。まぁデパートなのだから、非常に多くの店舗が入っているため、グラウンドラインに Hotか Coldの電位がほんの少し乗ってしまう様なマナーの悪いテーブルタップを刺している店があってもおかしくない。しかし、昨夜のライブではそれほど気にならなかった…という事は、考えられるのはタダ一つ。エレクトーンの電源の極性だ。
 そんな訳で、エレクトーンをシャットダウンして電源プラグをひっくり返して再起動。案の定!?ノイズは『あっさり』消えた。いやぁ…良かった。とは言え解決したのは本番の 15分前である。冷や汗タラタラだ。
 定刻の午後1時から子供達のチアリーディングのショーを挟んで、昨夜に引き続き麻友さんのエレクトーンのワンマンである。直前までトラブルっていたとは思えない程、堂々とした落ち着いた良い演奏だった。彼女は将来ホント大物になるカモしれない。

 ライブは無事終了。やっとひと山越えて、タカさんらスタッフと一緒に遅めの昼食。その後は幾つかの出し物を挟んで、午後4時からは二胡奏者『赵磊』さんの登場である。ワタクシ的に最も緊張するプロの二胡奏者だ。

 彼は非常に繊細で、耳が良いので、返し(モニター)の音作りの要求が高いので非常に気を遣うのだ。が、逆に言うと良い音を作ってあげると子供の様に無邪気に喜んでくれるから、こちらとしては非常にやり甲斐がある相手である。
 そして約 30分の演奏は無事終了。いやぁ…何事もなく無事に終了して良かった。終了後、赵磊さん本人からお褒めの言葉を頂いてホッとした。何よりコレだけで大満足である。
 その後、イベントはまだまだ続いていたが、ワタクシは荷物を纏めて次の現場に急ぐ。この後、温故知新でドラム教室の個人レッスンが有るのだ。
 そして午後 5:15から本日は2コマ2名を教える。終了したのは午後7時半。いやぁ…サスガにへとへと。でも何だか週末が充実していてとても嬉しい。何だろう?『求められてる感?』っていうのかな?誰かから必要とされるのって無条件に嬉しいよねホント。これからも頑張ろうっと!
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