中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

禁断のビンテージ

 日曜日、上海は快晴。久々に超良い天気だった。
 し・か・し。ワタクシは家から一歩も出ずに自宅でお留守番である。いやぁ…別に留守番したくてした訳じゃなくて、結果的にそうなった…という。
 今日は久々のオフだったのだが、ここ数週間の疲労が溜まりに溜まっていたのか、朝は全然起きられなくて、一度息子の声で一瞬目覚めた記憶はあるのだが、そのまままた二度寝してしまったのだ。妻と息子が何か言っていた様な気がしないでもないのだがイマイチ覚えていない。そして次に目覚めたのが午前 10時、気づけば妻も息子も阿姨も誰も居ない。「はて?何処に行ったのかな?」なぞとボンヤリ考えるが、思い出せる訳もないので、とりあえず微信(中国のLineみたいなアプリ)でメッセージだけ打って、暫く自分の事をして過ごす。
 午後になっても返答がないので「あれ?なんか怒らせたっけ?」なぞと漠然と心配になり、また微信でメッセージしてみる(ウチの奥さんは怒ってる時はメッセージに限るw)しかし午後3時になっても返答が無いので、サスガに今までそんな事は今まで一度もないから電話してみたら『您拨打的电话已关机(おかけになった電話番号は電源が入っていません)』というメッセージが流れるじゃないか。「うーむ。こりゃバッテリー切れだな」…とは思ったが、まさかひょっとして?何かあったんじゃないか?と不安な気持ちも少し出てきたので、結局帰ってくるまで家でヤキモキしていた…という訳。家に居たら居たで煩わしく感じるクセに居ないと不安になる…という何とまぁワガママなワタクシでしょう。
 しかし午後5時くらいに何事もなかったかの様にケロっとした顔で帰宅する二人。やはり単純に昨夜携帯の充電を忘れて、今日は朝9時くらいからずっと切れていたらしい。まーったくもぅ人騒がせな家族だ。心配して損した。こーんな良い天気なのに丸一日無駄にしてしまったじゃないか(呆)
 でも携帯で PC的なネット環境が当たり前になって、いつでもどこでもフツーに繋がる…という妙な安心感があるけど、これって全然フツーじゃないよね。『便利になる=それがないととても不自由になる』って事を再認識する良い機会になった。
 さて、そんなこんなで3人で夕食をとった後は、何だかお酒が飲みたくなったのだが、冷蔵庫のビールが切れている事に気づき「何か無かったっけ?」…と家中を探し回って見つけてしまったのがコレ。

 なんと 1998年モノのビンテージワインである。これ数年前に頂いた貰い物なのだが、夏は灼熱地獄となる上海では室温に耐えられなくなると困ると思って冷蔵庫の奥に入れっぱなしにしていた(すっかり忘れていた)もちろん赤は冷やすモンじゃ無いケド、ワインは一度でも28度を超えたら終わるので、フツーの冷蔵庫に入れて横向きで保存していたのだ。
 本当は誰か友達が来た時にホームパーティで出そうと思っていたのだが、気づけばこーんな狭い老房子に引っ越してしまって、とてもじゃないけど友達を呼べる様なパーティなんか出来ない状況になってしまったし、「ビンテージ=美味しいとは限らないよね?」とか何とか自分に言い訳して(昔ちょっとガッカリした事があったので)結局、思い切って栓を抜く事にしてしまった。

 1998年という事は 19年前である。ワタクシが仕事的に一番脂が乗っていた時期だな(…って振り返るにはまだ早いが)サスガにコルクが乾燥気味だったので崩れない様に慎重に抜いてみた。
 そしてお味の方は。。。。。
 よくも悪くも「フツー」だった(爆笑) っつーか、こんなに年が経ってるのに何だかとても『若い』気がする。実に不思議だ。まぁそんなにスノッブなワイン通じゃないので、ワイン通の人が飲んだら感動する一品なのかもしれないけどね。(因みにウチの奥さんにも飲ませたが「特別美味しい!ってわけじゃないね」という感想だった)やはり我々は安モンの家飲みワインが一番良いのかもしれない。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村