中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

我々は未来に住んでいる

 水曜日、上海は晴れ、気温は 23度と暖かい一日だった。
 朝から自宅にて某ビデオ編集業務である。イベント業務と作曲業務とビデオ編集業務のそれぞれの納期が重なってるので目が回る忙しさの今日この頃。特にビデオ編集はとても時間がかかるので毎日隙間時間で少しずつ進めているのだが、サスガにノート PCでの映像編集には限界がある。レンダリングは自宅のマシンの方が 4倍くらい速いので、今朝は中間提出用のファイル作成のため朝一から作業。結局11時くらいにレンダリングは終わったのだが、そこからクラウドのファイル転送サービスに上げるのにまた 30分くらいかかったので結局お昼だ。いやはや、中国〜日本のネット回線が細いので特に『Gigafile便』等は鬼のように時間がかかるから困りもの。ローカルのファイル共有サービスでも良いのだが、何に付け『筒抜け』なお国柄、一抹の不安が拭えないため、やはり日本のサービスを使ってしまう。
 すっかりお昼を過ぎていたので開き直って昼飯食べてから出社する事にした。本日は例によって日本料理『大吉』の长乐路店にて、豚キムさんま定食 38元。相変わらず凄いボリュームでお腹いっぱい。美味しかった。

 出社後はデスクワーク。そして資料を纏めて、15時半には会社を出て金虹桥にある某ダースベイダービルまで打ち合わせに向かう。

 来月の大型イベントまで残すところ丁度 1ヶ月である。そんなこんなで例によって日本との TV会議だったのだが、気付けば 2時間半も会議していた。いやぁ時間が全然無い。色々タイヘンだけど頑張らなきゃ。
 外に出たらすっかり夜だった。このモニュメント、夜にはこんなライトアップがされるんだね。知らなかった。

 そして地下鉄を乗り継いで会社に戻ったのが 20時過ぎ。今日は某 d社の『新しい試み』が日本時間の 21時から始まるので(楽しみにしていたので)慌てて帰ってきた。ギリギリ観る事が出来たので良かった。たぶん後にアーカイブでも観る事ができるのだろうが、世界同時開催イベントは『リアルタイム』に参加する事に意義が有る。←ココ重要(笑)

 いやぁ…凄いね。ネットワークの世界って『レイテンシー(遅延)』は避けられないのだけど、ココまで短縮できる時代が来たのか…と感無量である。
 技術的な部分は想像でしか語れないが、例えば衛星を使ったグローバルタイムコードで同時にオケを流せば地球の反対側に居ても同時に演奏開始する事は可能だが、それを纏める回線にレイテンシーがある限り、観ている側は100%シンクロした映像を見る事は不可能である。つまりどこかキー局(今回は東京)を決めてそこからのレイテンシーに合わせて『ディレイ』では無く『先に』各国のオケを出す必要が有るワケだ。時間というのは数秒後の『未来』に合わせるワケには行かないからね。過去に合わせるしかない。しかしネットワークの世界は例え光ケーブルでも海を越える為には数百ものルーターを経由する筈だから、レイテンシー輻輳なんか発生したら毎回必ず同じ時間になるとは限らない。でもそれをココまで平均化(しかもライブ終了後の MCのやりとりからするに、ほぼ 1秒以内と思われる)する事が出来たのは素晴らしい事だと思う。全員が纏まった映像を見る為には、一カ所に一旦集めて、それを全世界に対してストリーミング放送しなければならないため、その部分のオーバーヘッドも鑑みると、今回のYouTubeシステム上で、実時間から約 30秒のディレイ(私の手元の時計で確認)で抑えられたのは、予備用のバッファ等を鑑みると凄い事だと思う。その内、本当に、全世界に居るミュージシャン同士でフツーにバンドが出来る時代が来るかもしれない(まぁ演奏している方の演奏感はともあれ(苦笑))
 我々は既に未来に居るのかもしれない。
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