中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

ずっと叩いていたい

 日曜日、上海は曇り時々小雨、気温は 28度で蒸し暑い一日。
 今日は朝 11時からドラムの個人レッスンの為 LL Barに向かった。空き時間に、今回日本で購入したオモチャを試そうと思ってシンバル類やペダルを抱え、mobikeでは無く久々に『タクシー』で移動したらカナリ早めに到着してしまった。
 するといつもお世話になっているファンファーレの M松さんがバンドの練習をしていてびっくり。いやぁ…朝 10時過ぎですよ。みんな向上心が有って素晴らしい!こういうの凄く触発される。

 そして 11時からはまず一人生徒さんを教え、12時からの生徒さんがキャンセルになったので、『ここぞ』とばかり日本で買ったメンテナンス部品の交換である。
 まずはシンバルスタンドの『受け』部分の交換。

 このプラ部品の名称を何というのか知らないが、前回割られてしまったシンバルに元々装着されていたのは Ludwig製の若干短いタイプなので、ネジを締め込むとシンバルの『遊び』が少なくなってしまうのだ。故に、今回の一時帰国で YAMAHA製の一般的な物を買って来たのでコレに交換。
 そして金属製のネジは過大な力が加わった際に『逃げ場』が無くなってしまって割れちゃうので、個人的に一番信用している TAMA製のコレに交換する事にした。

 左側が元々付いていたフツーのネジ式。右側がプラスティック製のアタッチメント。TAMAのコレは簡単に取り外しが出来るので素早くシンバルが交換できるし、イザ過大な力が加わったらバネの力で本体がスッ飛んで外れる様になっている優れモノ。ウチの(ワタクシのプライベートの)シンバルスタンドは全てコレに換装して有るのだが、今回は LLの資産であるスタンドもコレに変更してみた。

 そしてハイハット用のフェルトが大分ヘタって来たので、コレも交換(YAMAHA製のが固くて厚くて好みなので、今回は YAMAHA製)

 そしてハイハットシンバルを日本から持ってきた A.Zildjianの QuickBeatに交換して暫し叩き倒す。

 いやぁ…やっぱ良いわコレ(嬉)もぅね…叩いていてニヤけが止まらない。 実はこのハイハットシンバルは学生の頃からずーっと憧れていて「いつか HH買うならコレ!」って 30年以上前から決めていたのだ。当時は高くて買えなかったのだが、去年の年末だったかな!? 一時帰国した際に秋葉原で状態の良い中古と運命の出会いを果たしたので、試奏の後その場ですぐに衝動買いしてしまった。しかし、その時は全く予定外だったので、結局荷物が多くて持って来れず、ようやく今回、約 5ヶ月ぶりに持って来れたワケだ。
 コレはボトムが厚くて重いのでピッチが高く、しかも「ジャキっ」と切れるので非常に好みの音がする。

 このハイハットで特筆すべきは、ご覧の通りボトム側に 4つの『空気穴』が有る事。ワタクシの様にライドフレーズ時にハットを左足で『8』を刻むヒトには『リニア』感がタマらないんだなぁ(嬉) 早いテンポでも『スッキリ』決まるので笑いが止まらない。 一般的なハイハットは開く時に(中が真空になってしまう関係で)モッサリ開く事が多く、スタンドの『バネ』との絡みで、どうしても早いフレーズに着いて来れない事が多々あるのだ。
 特にワタクシが最近ワカモノと演っている様な BPM=200を越える様な速い楽曲での 2-4オープン(裏でハットを開く曲)の場合、ライブハウスによっては据え置きのハイハットスタンドのバネが死にかけていたりして、結果 HHが完全に開ききる前に叩いてしまう事になり、綺麗なオープン HHサウンドが出せなくて何度も泣きたい気分になっていたワケだ。でもコレがあれば百人力さぁ! 皆さん次のライブは期待しててね(笑)
 そして、今回のメインイベント!新規に日本で新品で購入したコレ『PAiSTe 2002 Medium Crash』の18インチも叩いてみましたよ!!

 昔、学生の頃(1980年の後半)にスタジオで叩いて感動した時の記憶よりも、若干ピッチが低い気はしたものの、全体的に明るくて『抜ける(通る)』音で、アタックは『破壊的』なクセにサスティンは『上品で長め』…というキャラクターが以前と全く変わってなくて嬉しくなった。いやぁ…これぞ2002サウンド!本気でヤヴァい!ニヤけが止まらない!
 今回、同時に日本から持ってきた古いツインペダル(IRON COBRA)も、今まで使っていたコッチ(中国)で買った廉価版のモノとは全然違って、足に吸い付く様に戻ってくるのでとても叩き安いし、これらも相まって、もうね…「このままずーっと叩いていたい!」という衝動に駆られた。こんなキモチは高校時代以来かも。マジ楽しい!
 とは言え『business is business』だよね。まずはオシゴト優先なので遊んでばかりいられない。14時からの最後の生徒さんが来たのでミッチリと教える。ちょっと俯瞰して音を聞いてみたかったので、全てワタクシの新アイテムを装着したまま叩かせてみた。

 写真は最近ワタクシの個人レッスンに参加し始めた比較的新しい子なのだが、ホントこっちがビビってしまう程、成長速度が速くて驚いている。まさに『期待のホープ』ですな。何より『手首の柔らかさ』が絶妙なのだ。普通、始めたばかりのビギナーは手首が硬くて、ダウンストロークをしっかり叩けない子が多いのだが、この子は音楽的なセンスが良いのか、言った事をスポンジの様に吸収して、直ぐに応用できる才能を持っている。
 今日教えたちょっと Rockっぽいフレーズも、肩のノリが良くて腕全体のストロークが綺麗なのでメチャメチャ『サマ』になっていた(驚) 教える方がこんな事を簡単に言ってはイケナイのかもしれないが、ついつい『素』で「おー!格好良いね」って言ってしまう程なのだ。今後が実に楽しみ。13日に LLバーで行われるライブがデビューライブらしいので、お時間あるヒトは観てあげて下さいまし。
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