中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

被写界深度

 土曜日、上海は晴れ、気温は 19度。家の中は丁度良いが外は肌寒い今日この頃。
 例によって午前中はヤマハでドラム講師業務なので mobikeに乗って静安寺まで走る。途中で綺麗な花の行列を見つけたので足を止めて iPhoneで撮ってみた。これポインセチア?まさかねぇちょっと気が早すぎだわな。せっかく縦に綺麗に並んでいたのでカメラの被写界深度を試す実験をしてみた。一つ目のコレは iPhoneXの通常カメラ(f1.8)の画像。
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 そしてコチラが同じく iPhoneXの 2ndカメラ(f2.4)の画像。
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 屋外など十分に有る明るい状況だと、2ndカメラの方がボケ味が増えるし、葉っぱの表面のベルベット感もグッと色気が出る気がして好きな絵になる。一般的にアップ側のレンズはレンズが暗くなるぶん扱いにくいのだが、十分光量がある場所ではコレを使わない手は無い。
 最近 iPhoneXSとかXRとか新製品が出て巷が騒がしいが、新製品が出る度に何だか自分が使っている iPhoneが古くなった様な気分になってるそこの皆さん!騙されちゃイケマセンよ(笑)1つ前の機種だって 2つ前の機種だって、性能ベースで考えたら全然フツー以上に使えるのだから。新しいのを欲しがる前にまずは今使ってる携帯を 100% 使いこなしてるのか今一度振り返った方が良い。例えば内蔵カメラだってそう。ワタクシは今 iPhoneXを使っているが、カメラだけで言えば一つ前に使っていた iPhone SEの方がずっと『思い通りの絵』が撮れて好きだった。iPhoneXにしてから結構な時間が経っているクセに未だに慣れないのだから皮肉なモノだ。高機能化は必ずしも良い結果を生むとは言えない…っつー事だね。焦点距離は 35mm換算で 30mm 前後で両方とも変わらないにも関わらず、Xのノーマルカメラは画像の端の歪みが気になって仕方ないし、何故か『手ブレ』の確立も格段に上がっているから解せない。様々な補正で使い勝手は上がっているのは確かだが、勝手な補正(CPUがお利口になればなるほど勝手な補正がかかると言っても過言では無い)は時に『余計なお世話』だったりするから厄介だ。ま、『慣れ』の問題も有るし、或いは単純にロットによる性能のバラ付きでハズレを引いただけかもしれないけどね。
 ま、別にどーでも良いか、そんな話題はw
 胶州路x新闸路にあるヤマハは相変わらず凜とした佇まい。
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 本日の PMCグループレッスンは 3名。結構少ないが実はこのくらいの人数が一番リアルな生徒の実力が見えるので『教え甲斐』が有るのも事実。ビジネスと教え甲斐とのバランスは中々難しいケドね。
 修了後は本日は LLでの個人レッスンは全てキャンセルして伊犁路の高島屋に直行。本日も高島屋ミニライブの PA担当なのだが、実は今日に限って本番の直前まで現場の真横でファッションショーのイベントが有るらしく、直前のサウンドチェック&リハーサルが出来ないらしいのだ。しかも今日の出演は三味線+ギター+ピアノ+和太鼓+ダンスという変則バンドである。コレでリハが出来ないのはあまりにキツいので、早めに行ってファッションショーが始まる前に我々のリハーサルを終わらせる事になったのだ。
 午後 2時くらいに集合してセッティングを行いイツモより早めにリハーサル開始。いやぁ…久々に超絶難しい現場だった。三味線が主役なのにも拘わらず三味線だけピックアップが無い『生音』なのでマイクで拾わざるを得ず、つまり一番音が小さいし低域が無くなるので、とにかくハウリングとの戦いである。しかも演る楽曲がまた特殊で、全員が殆ど16分音符でずーっと弾き続ける…という様な PA泣かせな曲ばかり。音が同じ場所にゴチャゴチャと固まって、しかもリズムのみならず全員ヒタスラ同じ『音域』で 16分音符を出し続けるから、音量を下げても『ガチャガチャ』とウルサく感じてしまう。これにはサスガの!?ワタクシも参った(泣) 会場が非常に『響く』場所ゆえ、演奏者は音が回ってさぞかし演り辛いと思われる。いやぁ…ホント申し訳ない。
 PANで振りまくったり色々やってみたが、どうにもニッチもサッチも行かなくなってしまったので、『困ったときのピエゾ頼み』じゃないが、試しに三味線のボディの『木』の部分にピエゾピックアップを貼り付けさせてもらって実験してみた。三味線という楽器はご存知、表と裏に張ってある『皮』が鳴るので木のボディは殆ど響かないため、『木の振動のみ』をピエゾピックアップで拾った音は非常にカリカリしていて、音質的には決して褒められた音では無かったのだが、それでも『音量』だけは驚くほど稼げる事が判ったので、ひたすら大胆なEQでハイをカットしてローをブーストして補正しまくった。するとハウらない低域が補強されて『そこそこふくよか』な音が作れたのでコレで底上げして、表の生音用マイク(SM57)と混ぜつつ全体の音色を作って難を逃れる事に。いやぁ…冷や汗タラタラである。
 アレよアレよという間に本番。でもピエゾ効果で本番は何とか『ギリギリ』マトモな音で届ける事が出来た。一瞬たりとも気が抜けない現場だったので写真は1枚も撮れなかった。故に takaさんから貰った写真で雰囲気だけでも。
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 いやぁ…ホント、久々に『嫌な汗」を沢山かいた現場だった。
 でも現代舞踏と古典楽器を組み合わせて 21世紀的な『千本桜』等を演奏するのはとても面白かった。お客様もとても多くてびっくり。単純に観客として観れたら面白かったかもしれない(本人はそれどころじゃ無かったが)
 修了後はバラしの後、7階のイタリアンにてtakaさんと反省会。
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 我々はヒトのせいにはしない。ダメだった部分はお互いダメ出しして次に繋げる。ヒトのせいにするのは簡単だものね。「どうすれば、もっと良くなったか?」という視点でお互い真剣に語り合う。こういうのがダイジ。本人的には『できる全て』を出し切ったつもりでも、反省点が出る…というのは『全て』では無かった…と言う事。まだまだ修行が足りませんな。頑張ろう!
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