中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

久々のRolling

 日曜日、上海は晴れ、気温はなんと21度まで上がった。実に暖かい一日。
 本日は色々と連絡の行き違いがあって、ドラムの個人レッスンが急遽キャンセルになったので、そのまま地下鉄を乗り継いで曹杨路にある Rolling Studioに向かった。今週末の土曜日 12/1に某所で行われるライブ出演が有るのだが、それの初リハーサルである。
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 ココのドラムセットは MAPEX製。毎回思うのだがココはバスドラムのフロントヘッドにサウンドホールが無いので、空気がパンパンに入ったバスケットボールを踏んでいる様で、凄い勢いで皮が戻って来るため非常に叩きづらい。キックペダルをシングルアクションでミュート奏法をすると、ほぼ 95%の確率で「ダダっ!」…と短く『2度』鳴ってしまうのだ。。。チューニングで何とかなるかと思って色々と緩めたり張ったりしてるのだが全然ダメである。恐るべし空気の力。イワユル空気バネの原理だな。打面の皮をどんだけ緩めても凄い弾性でビーターが戻ってくるから超絶コントロールが難しい。Jazz風にリリース奏法にするとマトモに鳴る(しかもTR909みたいな凄いロングサスティーンで)ので、そう叩けば良いのだろうが、ワタクシは基本的にミュート奏法のヒトなのでリリース奏法で凝ったキックは踏めないのだ。コレじゃマトモなリズムを出せないから困りもの。まさに空気読めない男。

 さて、肝心のリハだが…。うーむ今日は久々に最悪だった。自分で言うのもナンだが非常にマズいレベルである。今回のこのバンドは、メンバーこそ豪華なのだが、当初あてにしていたキーボーディストとベーシスト数名に声をかけたにも拘わらず悉くNGを喰らってしまった関係で、メンバー自体が最終的にやっと決定したのが先週なのだ(我々ミュージシャンは季節労働者なので12月のブックはとても難しい) ベーシストは何とか見つかったものの、結局キーボーディストが見つからなかったので、仕方なくリーダーの Sax前田さん自身が今回カナリの曲数の鍵盤を弾く羽目になってしまったワケだ。でも彼はメンバー探しに奔走する傍らで曲のコード採ってアレンジして譜面を起こしているワケで、そんな中で自身の鍵盤を練習する時間なんかとれる筈も無く…。そりゃ一人に負担が集中するとこうなるわな。
 今回のベーシストはワタクシとの音合わせは「はじめまして」な方だし、キーボード居ないのにパーカッション有りで、パーカッション系『鳴り物』は複数のヒトが叩いたりするから、縦の線が全然合わない。(今回テンポが遅いバラード曲が多いので全員のグルーブを合わせるのはタダでさえ難しいのだ) かくいうワタクシも、イツモの前田バンドのノリで、音源は参考までで、細かい事はリハ中に色々と決めるのかと思って、殆ど『サラっ』としか音源を聴いて来なかったので、蓋を開けてみてびっくり。まさか、こういう状況になってるなんて露とも知らず、少々焦りを隠せない。だって本番は今週末だぜ?(怖)
 リハ終了後に食事しながらメンバーと相談したのだが、今回の楽曲は鍵盤が非常に重要な位置付けの曲ばかりなので、やはり SEQオケを使う方向で決着(鍵盤類はオケに入れてドンカマで同期し、前田さんにはフツーにSaxを吹いてもらう方向で調整) でも逆に言うと今から新たにオケを作らなきゃイケナイわけで、今度はワタクシの負担が上がるワケだ(泣) まぁ職業柄、メンバーの中ではワタクシが誰より速く作れるのは自明なので、何とか次のリハまでにオケを作ってくる事に…。あ〜あ。。。でも見に来て下さるお客様の為だ、頑張ろう!

 皆と別れた後は、ガーデンホテルのジムで妻と息子と待ち合わせして、久々に家族 3人でプールで泳いだ。気付けば 1時間くらい無心で泳ぎ、その後大浴場でまったりしてから长乐路の大吉で夕食。
 普段バラバラで単品なのだが、山芋と納豆とオクラを一つのお皿に入れてもらってネバネバ三昧で栄養補給。お醤油かけて混ぜると美味しい!
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 帰宅後は朝までひたすらオケの制作である。いやぁ…難しい曲で泣けてくる。でも明け方になって目処が見えてきた。どうやら明日のリハには間に合いそうだ。
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