金曜日、関東地方は曇り、気温は何と 8度。非常に寒い一日だった。なんじゃこりゃ？
さて、今日は今回の一時帰国の目的である定期精密検査の日である。今回は午前の予約が出来なかったので午後から。まずは湘南新宿ラインに乗って大崎でりんかい線に乗り換え『国際展示場』駅で降りる。駅前のロータリーは大々的に工事していた。
そしてワタクシの命の恩院である『がん研有明病院』へ。年度末ゆえ？なのか下半分が外装工事に入っているらしく幕がかかっていた。
例によって血液をたらふく抜かれた後は、CTである。
造影剤でポーッと暖かくなりつつ巨大ドーナツに吸い込まれながら、イノチについて考える数分間。
検査後はヒタスラ『待ち』になるのだが、この時間帯は何故かイツモ悪い事ばかり考えてしまう。「もし再発していたら、まずはあのPJをヲレ抜きでどう処理しよう…」とか「妻や息子に何て言おう？」とか「老いた母をどうしよう」とかね…。考える事が全てネガティブでいかん。頭の中がネガティブ信金のお祭り状態。
暫くしたら PHS呼び出し端末が鳴ったので診察室へ。
ワタクシの担当医はイツモ通りポーカーフェイスである。ドキドキしながら椅子に座ったら、「大丈夫です。今回も異常はありません！」と仰って下さった。いやぁ…良かったホント。毎回この瞬間が一番緊張する。確率論から言うと弾が半分入ったリボルバー式のピストルでルシアンルーレットをやっている様なモノなのだ。
何はともあれ今回も無事クリア。ホント涙が出る程嬉しい。
中待合でナースから次の予約の説明を受けた後は、携帯電話使用可のエリアまで移動して、まずは実家の母に電話で報告。その後は突然襲ってきた空腹感（8時間以上何も食べていないのだ）を満たす為に1Fのファミリーマートまで行こうとエスカレーターに向かって歩き始めた時、背中から「あれ？林さん？」と声をかけられた。
振り向いてみたら、ほっそりした男性が立っている。眼鏡をかけていたので一瞬誰だか判らなかったが、ようやく思い出した。5〜6年前に上海に居た音楽仲間の一人である。お互いに首からこの PHS端末をぶら下げている…という事は彼も患者なのだ。嗚呼…なんという偶然。 以前の印象とは異なり酷く痩せていたので訊いたら、やはり抗がん剤で痩せてしまったらしい。まさかこんな所でお互いに患者同士として再会するなんて…。色々と立ち話をしたが、ワタクシよりもずっと大変な思いをされていたので何とも複雑なキモチである。「色々あるけどお互い頑張りましょう！」と手を振って笑顔で別れた。ホント人生は色々あるね。
その後は、作詞家の maruちゃんこと増田さんと横浜で食事。別件で連絡を貰った際「もし今日の検査で問題が無かったら食事でも行こう」というハナシになっていたのだ。しかし、ちょっと中途半端に時間が有ったのでヨドバシカメラの横浜西口店に寄って色々と観て時間を潰す。いやぁ…ヨドバシカメラは凄いね。ホント遊園地みたいだ。何時間居ても全く飽きないからステキである。
そして午後 7時過ぎにココで待ち合わせして、そのまま MORE'sの7階のレストランで食事する事に。検査後のビールはホントに美味い。血液検査の結果は肝臓も全く異常が無かったので良かった。
イタリアンでお腹いっぱいになりつつ、色々なハナシで盛り上がった。そして結局デザートまで。完全に食べ過ぎ。
こーんなに沢山食べたのに二人で 6,000円チョットだった。いやぁ…一人 200元以下ってどういう事？？上海よりずっと安いじゃん（驚）っつーか上海が高すぎる！ 日本は食べ物に関してはホント良い国だと思う。
その後は午後 10時前に横浜で別れ、帰りの電車の中で、また（今日病院で偶然出会った彼の事を）色々と考えてしまった。いやぁ…もうオトナなので『世の中不公平だ！』なんて言わない、生きとし生けるものは皆同じである。ただ「いつ」どうなるか？だけは誰にも判らないので、やはり自分の足でしっかり自由に動けるウチに、できる事、やりたい事を思う存分やるしかない。…とホント改めてそう思った。
色々不平不満を言いながら生きているが、明らかに自分は恵まれている。間違いなく色々なヒトに支えられて生きている。いや、生かして頂いている…という事を忘れない様にしなきゃね。
森羅万象に感謝。
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