中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

マイ椅子はダメよ

 木曜日、雨、気温は 12度。丸一日冷たい雨が降っていた。昨日あんなにスカッと晴れたのに今日はほぼ丸一日結構強めに降っていた。

 朝 5時半に自動的に起床。目覚まし要らず。眠いのに起きてしまうダメなヒト。
 普段は朝の通学時間帯は小雨だったり霧雨だったりが多いのだが、今日は朝から派手に降っていたので息子を自転車二人乗りで小学校に送るのがタイヘンだった。雨合羽を着てくれば良かったのだが、まさかこんなに降ってると思わなかったので、片手で傘をさして片手運転である。
 息子の小学校は今だに紙の教科書で、高学年にもなると非常に重くてランドセル(的なバックパック)が 20kgくらいの有るのだ。息子も順調に育ってるので、今や 40kgくらいあるし、ワタクシだって荷物が有るのだ。なので自転車のひ弱な両輪に掛かる重量は単純計算で 130kgをゆうに越えてると思われる。こんだけ重いとバランス取るのも結構タイヘン(苦笑)

 ホントは彼も自転車に乗れるので、いい加減自分で乗って行って欲しいのだが、中国では 12歳以下の子供は自転車で公道を走ってはイケナイ…という法律が有るので仕方ないのだ。ま、信号を守らない国民性だし、上海はホントに車が多いから、この法律には賛成だけどね。

 さて、取り敢えず息子を学校に放り込んだ後はノンビリと通勤旅行。

 写真は地下鉄の連結部分に貼ってあったステッカー。『自分の椅子を持ち込むのは止めましょう』的な内容である。
f:id:hayap24bit:20210312093947j:image
 面白いのは、中国の(主に中高年)は電車に折りたたみの小さな椅子を持ち込んで、混んでる車内でも座ってしまうヒトが居るのだ。もう 21世紀なのに未だにリアルに居るから面白い。

 こんな張り紙は全世界でも中国くらいじゃない?(笑) あとは『洋式便器の上に立たないでください!』的な張り紙とかね。流石に最近の若者は生まれた時から洋式便器なので知ってるが、田舎の方のお年寄りは未だに洋式便器を使ったことがないヒトも居るので、未だに注意書きが貼ってあったりする。
 ココはレトロフューチャー。ハードだけ最新の、ハリボテの世界。ソフト面(人間)は古いまま。こういうトコが堪らなく好きなので、変わらないで欲しいんだけど、やはり最近のワカモノは、我々も理解できないほど『リアル未来人』なのでツマラナイ。

 松江大学城から路面電車に乗り換えて、会社の最寄り駅前で降りたら雨は小降りになっていた。緑が沢山水を吸って、独特の『緑色の新鮮な空気』が漂っていたのでマスクを外して暫し深呼吸。
f:id:hayap24bit:20210312094950j:image
 柵こそあれど、この柵の右側もダダっ広い草原である。この辺はホント土地が余りまくっていて緑(無節操に生えまくった雑草の類)がいっぱいで良い。独特の香りに包まれてニヤニヤしてしまう。雨が降ってても気分が良い…なんて中々無いよね。

 ふと「水です!水が時間の冷蔵庫みたいな役割りを果たしているんです!」という古い曲のフレーズを急に思い出した。雨を吸った草木の独特の匂いがまた記憶の琴線に触れて、古い記憶が蘇ってきたのだ。
 老朽化した脳の、死にかけたシナプスが一つ復帰して繋がった音が聞こえた気がした。『匂い』ってダイジだよねホント。今のところデジタル化して記録出来ない情報の一つだな。デジタル化どころじゃない。紙だって何だって匂いは一切記録しておく事ができない訳だしね。動物が曖昧でいられる為の最後の砦?かもしれない。『記憶』でしか保存できないのだから…。
にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村