中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

美しき70年代

 今日はどこにも寄らずに早めに帰って来て家で溜まった録画を観た。まず『相棒』シーズン10を続けて3本程観る。基本的にあまりブレ無く良く纏めてると思うが、脚本家によってこうも印象が違うか…というのをスゴく感じる。単発ドラマでも「良いな…」と思ったらなるべく脚本家の欄を観る様にしてるのだが、不思議と「あ、同じヒトだ…」なんて気付きがあったりして嬉しい。

 音楽はアレンジャー次第でどうにでも変貌するけど、同様にドラマにおける脚本家って大事なのかもしれない。(ワタクシは映像業界じゃないので良くワカランが…、漠然とそんな気がする)

 その後は、友達に以前録画してもらった、70年代にCX系列でやっていた『夜のヒットスタジオ』をナニゲなく観たらステキ過ぎて笑いが止まらなくなってしまった。何だろうこの『ユルさ』。本番とは思えない程の緊張感の無さと、その上で歌手達も自由に延び延びと歌っていた。勿論演奏は全て生演奏なので、ミストーンもあれば、ハウリングやらノイズが乗ったりする。でも、これら全てがエンターテインメントとして纏まってるのが凄い。
 日本人って何につけスゴく神経質な印象があるけど、こういう時代もちゃんとあったのだ。

 井上順と芳村真理のMCも、何と言うかブラックユーモア連発というか「コレ、今言ったら絶対アウトでしょ」みたいな事も平気で言うので楽しい。良い意味でのこの『大人な軽さ』が70年代なんだよなぁ。

 一体いつからこんなに「ちゃんとしなきゃ」って感じの窮屈な日本になっちゃったんだろ? あの頃に比べると、何につけ全然『余裕が無い』感じがする。我々が子供の頃に観た『大人』って凄くクールでキザで格好良かったし憧れもしたけど、フト思えば自分がその年齢を遥かに越えてる事に気付いて愕然とする。

 余裕が無いんだよな…。ホントはもっと『楽しんで』良いのかもね、何事も。