中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

W部さん壮行ライブと河島アナムさん Live in Shanghai

 いよいよライブ当日である。天候は残念ながら小雨。昨夜色々と準備してたら遅くなってしまい、寝たのは午前4時過ぎ。故に体調もイマイチ。風邪が悪化?じゃ無いが、昨夜から咳が結構酷くなって来たので、以前医者にもらったキツ目の!?咳止めを飲んで寝たのだが、確かに咳は止まったのだが、今度はナント声が出なくなってしまった。何だかなぁ…朝一からチョット凹む。困ったのぃ。

 機材隊の E本さん、W部さん、M茂さん、そして私の4名は、朝 9時にYESTERDAYに集合である。今回のPAは私の機材を中心に組む事になったので、YESTERDAYの倉庫に置いてある私の PA機材一式とギターアンプやベースアンプ、スタンド類を運び出し、W部さんの手配によるIVECOに機材を積み込む。
 約30分で積み込みは終了。IVECOとタクシーに分乗し一路ライブ会場である『温故知新』へ。セッティングは約1時間半くらいかかったかな?とりあえず何とか形になった。
 ステージはこんな感じである。

 そうそう、最近全然使ってなかった『初代 Mbox』の使い道に困っていたのだが、USBさえ刺さっていれば Mac側のドライバが対応していなくても、フツーにマイクプリとして使える事が分かったので Air(offマイク)として立てたコンデンサー用に今回使ってみた。コレ(初代)は一応 Focusriteなんだよね。ちょっとクセはあるが音は意外と好きなのだ。

 そしてリハーサル中のアナム嬢。この時点で既にトリハダものである。やっぱりこの人凄いわ。当たり前だけどプロは本当に全然違うオーラがある。イヤがおうにも緊張が高まる。

 午後2時、本番開始である。まず1部開始。1部は WAYAのオンステージ。いやぁ…懐かしい。この二人が上海で並んで歌っている姿を見るのもコレで最後かと思うと泣けて来る。

 そして2部でいよいよ河島アナムさん登場である。今回はバックバンドのドラマーとしてのお手伝いがあった為、本番中はステージ上に居るため全く写真は撮れなかったのが悲しい。
 一応固定でデジカメをビデオとして回していたのだが、今回1時間以上の長丁場との事で、仕方なくFinePixを使ってみたのだが、やはり暗過ぎてオートフォーカスが誤動作して、全部ピンボケだった。あ〜あ。
 ま、とりあえずビデオからキャプチャーした絵で雰囲気だけでも。

 今回のワタクシの役所は『PAエンジニア』と『プレイヤー』の兼務という、フツーじゃありえないサーカス?みたいな状況だったので、常に頭の中が分裂しそうな状態で、それ故!?(完全に『言い訳』だなw)演奏が不甲斐ない結果に終わってしまったのが少々悔やまれる。

 デジタル時代になって色々な事ができる様になったので、今回ミキサー本体はラックに入れ PAブースに置いたまま、コントローラーだけドラムブースに持ち込んでコントロールする…という荒技で挑んだのだが、しっかしまぁ当たり前だが、演奏中は両手両足が埋まっているワケだな(笑)
 そんなワケで曲中は調整どころじゃないワケで、中々演奏に集中できず非常に歯痒い思いをした。

 実は、最初に W部さんからこのハナシを貰った時から「絶対どちらかにするべきですよ!」とか「もしPAやるなら、プレイヤーは誰かトラ立てて下さい!」とかずっと提言はしていたのだが、彼曰く「音はやっぱりココのが良い」でも「演奏も是非ともお願いしたい」と仰って下さったので、しゃーないなぁ「面倒見ましょう♪」と歌ってしまったワケだ。今回は完全ボランティアなので、そもそも予算なぞ無いしね(笑) W部さんには今まで散々お世話になってきたので、自分が出来るトコまでトコトン付き合う事にしたのだ。

 ま、そんなワケで、自分で自分のハードルを上げてしまった感のある、無茶苦茶ハードなライブとなったワケだが、それはそれで学園祭の気分を思い出したりして楽しかった。


 そして、お昼の部が大盛況にて無事終わると、直ぐに撤収作業である。今回はお客さんとして来て下さっていた『ファンファーレ』の K尻社長にもご厚意で手伝って頂け、思いのほかサクっと片付いた。そして機材を数台のタクシーに詰め込み、それに分乗して夜の部の会場である『开心果』へ移動である。

 移動後も急いでセッティングをして簡単なリハーサルの後、H.I.S.さんのステージが始まる。デジカメは機材バッグの中だったので、仕方なくiPhoneのカメラで撮った。

 今回、ドラムセットは無いので、カホンを使った変則後世のH.I.S.さんだったが、非常に心温まる熱くて良いステージを見せてくれた。

 そしていよいよ待望の『河島アナム』さんのステージである。いやぁ…スゴい。やっぱりこの人凄いなぁ…とつくづく思ってしまう。ため息が出るほど良いステージだった。今回は新曲を2曲も披露して下さったのだが、写真はその時の1枚

 そして最後の4曲だけはお昼にWAYAのステージでサポートしたメンバーも参加。ワタクシもカホンを叩いた。途中で何だか歌聴いてたら泣きそうになってしまった。縁って不思議だな〜とか考えて。

 全てのプログラムが終わったのが午後10時前後。慌てて機材を撤収して、タクシーに分乗して機材隊はYESTERDAYに機材を返しに行く。そしてトンボ帰りして打ち上げ会場へ。

 打ち上げ会場は『仙水』である。午前0時近かったにも関わらず大勢の人が残ってくれていた。もうほぼ貸し切り状態?で、お昼に来れなかった方も多かったため、途中でWAYAさんの即席ステージとなり激しく盛り上がった。最後に河島アナムさんもハープで参加し『面倒みましょ』の大合唱。いやぁ…音楽ってスバラシイ。ココが異国の地である事を忘れてしまうヒトトキだった。

 みんなはそのまま明け方まで飲んでいたらしいが、ワタクシはサスガに披露の限界に達していたし、声がしゃがれて、関取みたいな声になって全く出なくなってしまったので、午前1時半頃においとまする事にした。

 いやぁ…長い一日だったが、一生忘れない一日になった。
 なんだろう?この充実感と寂寥感。