中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

イベント本番1日目

 朝6時起床、色々準備して、朝8時前に現場到着。今回の会場は異常に警備が厳しくて、8時丁度にならないと会場に入れてくれない。仕方ないので塩ソーダ飲みながら音響の皆様と一緒に開場を待つ。

 音響ブースの横で、映像用に準備したビデオの縦横比が変だとか PCのパワーポイントが上手く動かないトカで!?開始の直前まで PCを入れ替えしたりしててバッタバタで冷や汗モノだった。そして午前10時開場で客入れ。10時半から怒濤の本番。

 いやぁ…今日はホント色々有った〜実にトラブル満載の一日だった。マヂで寿命が3回ほど縮まった。いやぁ…こんなデカイ事故が1日に3回も起きるなんて不幸を通り越して、確率的には!? こりゃもう『ラッキー』の部類ですよ。
 まぁ、冗談はさて置き、何よりお客様と出演者様に少々不快な思いをさせてしまった事を心から反省している。

 ●本日の教訓(その1) WAVファイルを扱う時は、必ず事前に全部の波形を頭からお尻までちゃんとチェックする事!
 MP3等と違って、PCMファイルは、再生装置は何の疑問も持たずに、本当にシーケンシャルに頭からベタでデータを読みに行く訳だ。つまり、もし HDDやキャッシュ等のトラブルで波形データのコピー時に何らかの不具合が発生して、データ途中の一部分が壊れたり、そもそも HDD自体が物理的に壊れてしまった場合、その部分は完全なノイズとして爆音で再生されてしまう。今日はコレを身を持って体験した。本気で驚いた。

 今回事故を起こした機器は、私が直接的に準備したり設定した機器ではないのだが、こういう事故は誰も責められないと思う。多くのスタッフが関わるプロジェクトというのは、誰しもわざと失敗しようなんて考えてないし、大真面目に真剣に『良かれ』と思って本気で真剣に仕事している訳で、そんな中でこういう事が(しかも、こういう大事な舞台に限って)発生してしまうのは実に悲しいが、まぁ終わった事をクヨクヨしても仕方ない。 とにかく次に繋げる事。同じミスを二度としない事を心掛けよう(心掛けてちゃんと細かく指示しよう)と思う。
 例えいくら音源がギリギリになって納品されて、本番前にチェックする時間が無かったとしても、波形ソフトで目で見て確認するくらいは絶対にさせようと心に誓った事件であった。

 ●本日の教訓(その2) 1度ある事は2度起きる可能性がある! 何かトラブったら、確実に原因を究明しておかないと、同じ事がまた起きる可能性は否定できない…という事だ。 前の事故の原因を「きっと〜だったんだろう」的に過ごしてしまうと同じ事が起きる。 …とは言え、前の事故の原因が全く見当も付かない事だったりするから困るんだけどね。(2回目の事故が起きて初めて「コレが原因か!」と分かる事も多いから、コレばっかりは気をつけようが無いんだけど)

 ●本日の教訓(その3) 「絶対に有り得ない」という事は世の中には無い! まず、「普通有り得ない事」というのは『普通』有り得ないだけであって、可能性は 0%じゃないって事だ。「いや、いくら何でもコレはウチは関係ないでしょ?」というトラブルが発生した際、どうしても先にヒトを疑ってしまうのだが、基本に立ち返って『ヒトを疑う前に自分を疑え!』って事だな。じゃないと復帰が遅れる。
 あとは、『原因究明しやすい様なセッティング』を心掛ける事も超大事。特に電源周りはタコ足になるのは音響屋は当たり前なのだが、調整終了後にちゃんと整頓して、パッと見て系統が直ぐ分かる様にしておくべきだと痛感。勿論セッティングしたヒト自身は覚えているだろうが、やはり誰が見ても直にパッと見で分かるのが理想かな(時間との戦いなので実際は難しいが…)

 …とまぁ後々の自分へのメモとして残したかったので細々書いたが、でもコレらは全て『糧』になる。いや『糧』にしなくてはイケナイ。日々是勉強です。ポジティブに行こう。


 そんな訳で、まぁ災難続きではあったが、何とか初日を乗り切る事が出来た。

 写真は朝一の SNH48(S組)の皆さん。

 そして、昨日、別件で一緒にお仕事したヤナキクさん。

 改めて「歌上手いなぁ…」と思わず無意識に呟いてしまった。 お客様も盛り上がっていて良かった。

 さ、明日も朝一から現場だ! 気持ちを入れ替えて頑張ろう!!!