中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

そこにある臨場感

 土曜日。上海は晴れのち曇りのち雨。気温は見なかったが多分昨日と同じくらい。
 朝はゆっくり起きて、昼過ぎから息子としばし遊びつつ、ドラムのフットペダルのメンテナンスなんかして、夕食後からスタジオに行って例のオーディションに向けた個人練習を2時間ほどしてきた。
 なかなか凝った譜面で、きっと 4-way indipendenceがちゃんと出来てるかを狙っているのだろう、右手シャッフルしながら左手で二拍三連のゴースト+3拍目はラウドに、そして1小節毎に微妙に位置が違うキックがダブルで入ったり…と。なかなか頭がこんがらかりそうである。
 でも練習していると出来る様になるから面白い。リズムって頭じゃなくて身体が覚える部分も相当大きい、と改めて思った。
 いつもスタジオに入ると音楽の事で頭がいっぱいになって写真を忘れてしまうのだが、今日はギリギリ思い出したので片付け終わったドラムセットを撮ってみた。

 LUMIX 20mm f1.7 IIのパンケーキレンズは、本当に独特な臨場感がある絵が撮れるから好きだ。特性がピーキーなのか、狙って良い写真を撮るのは結構難しいが(偶然に)他の高価なレンズよりずっと良い絵が撮れる事が意外と多い。『静けさの中に迫ってくる様なリアル感』とでも言おうか…このレンズじゃないと撮れない「ハッ」とする様な絵がある事は事実かな。自分が持っているマイクロフォーサーズ規格のレンズの中で最も安いレンズなのに、撮れる絵は結局コレが一番好き…なんて皮肉なモンだ(苦笑) コレでもう少しフォーカスが速ければ言う事無いんだけどなぁ。世の中うまくいかない。
 実は LEICAの 15mm f1.7を購入した時に、この 20mmを手放そうと思ったのだが、実際に撮ってみたら全く特性が違ったので結局二つとも持って使い分けている。
 LEICAは何につけ上品な絵になるし、恐ろしくフォーカスが速いので、失敗出来ないシチュエーションでは絶対こっちの方が信頼できる(ビデオ用途にも最高だ)でも、なんというか悪く言うと「フツー」なんだよね。本来の意味の『写真』としてシッカリ記録する事ができるんだけど、ちゃんとお金かけて作ってあるからか特性が素直でスペックに遊び!?が無く、狙った通りの写真を短時間で撮れるのだが、芸術作品的な観点から見るとチョット面白味が少ない。
 逆にこの 20mmはパッと撮ると、ちょっと(狙ったのと違う)素っ頓狂な!?デフォルメされた様な絵がとれる事が多いのだ(経験者視点だと「なんでこうなるの?」という感じ)が、じっくりとパラメータ変えて撮ると(作り込むと)とても深くて面白い(芸術作品っぽい)絵が撮れるのでホント楽しいレンズである。GH4との相性で偶然そうなるのかもしれないけどね。何れにせよマイクロフォーサーズ規格のカメラを持ってる人は1本持っていて損はないレンズだと思う。

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