中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

パンク

 水曜日、上海はくもり時々小雨。気温は 24度で実にちょうど良い過ごしやすい気候である。
 今日も例によって朝一から息子を自転車で送るのだが、最近タイヤの空気が大分抜けてきていてカナリ漕ぐのが重たい為、行く前に空気入れで気合入れてちょっと多めに空気を入れてから出発した。
 そして息子と二人で「超快適になったね!やっぱり空気が足りなかったんだね!」とか何とかお喋りしながら、軽快に自転車を漕いでいたのだが、小学校に行く道中の 2/3くらいの場所まで来て、急に足元から「パーン!!!」と巨大な爆発音がしたので二人してびっくりして自転車を止めてみた。息子も、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしている。「何だろう?」と言いながら二人で足元を見たら、後輪の空気が完全に抜けていた。そして二人で顔を合わせて大笑い。「タイヤってパンクすると少しずつ空気が抜けていくものだと思った」「こんな風に爆発するんだね!」とか何とか笑いながら、その後は二人で歩道を歩いて通学。いやぁ…ワタクシも長年色々な乗り物に乗っているが、タイヤが爆発したのは初めてだ(笑)
 息子を小学校まで送った後、ワタクシは朝8時前からやっている道端の自転車屋さん(中国ではオフィシャルな自転車屋というのは殆ど無くて、フツーのオッさんが道端で開いている様なこういった店が多い。自転車社会の名残ですな)を見つけて早速駆け込んで色々と説明する。
 すると「そりゃチューブじゃなくて外側のタイヤのゴムが破けたんだよ。タイヤもチューブも両方交換しなきゃ直らないね」と言われた。相変わらず文句をブツブツ言いながら作業に入る。こっちのオッチャン達は皆ヤル気無さそうにブツブツ言いながら作業をするのだが、これは単なる「クセ」の問題で、別にやる気が無い訳じゃ無いのだ。昔、中国に来たばかりの頃は、コレが理解できずに「うわ、なんか怒ってる!怖いなぁ〜」なんて思ってビビって萎縮していたのだが、今となってはさすがにもう慣れたので、コッチも相手に構わず言いたいことを言いながら修理の間、全く噛み合わ無い会話を暫し楽しむ。
 まずはチューブを外して破けた外皮を見せてくれた。(斜め右下の部分が蛇腹の部分から剥離しているが、でもこの写真じゃ判らない)

 中のチューブは明らかに破裂しているのが分かる。

 そしてひっくり返して車輪を外すのだが、後輪だからチェーンとかドラムブレーキとか外すのがちょっと面倒くさい。

 面倒くさいと文句が増えるので、適当に相槌を打ちながら文句に付き合ってあげる。

 取り外してみたら、まぁ見事に破裂してるわ。っつーか、外側のゴム(いわゆるタイヤの表面側)がペラッペラに薄くて笑った。そりゃ破裂するわな。

 多分、ここ数週間、空気が足りない状態で二人乗りしていたので、タイヤが潰れた状態のままゴムが劣化してしまい、ただでさえ薄い表皮に亀裂が入ったのだと思う。中のチューブは柔軟な材質のゴムで、単に外側のタイヤ全体を膨らませるための物だから、外側のタイヤが破けたらそこに全部の空気が行って負荷がかかって破けちゃうんだね。今更ながら爆発の理屈がわかったよ。(日本に居たら、画鋲や釘を踏んで少しずつ空気が抜ける事はあっても、外皮が破けてタイヤが爆発する…なんてシチュエーションなんて、まず発生しないものね)
 そして新しいタイヤは自転車用の同じサイズが無かったので电瓶车(電動バイク)用のチューブとタイヤを装着。今までよりずっと分厚くて丈夫そうなので却って良かった。

 ここまでの作業時間約 40分。修理のお値段は部品と交換費用合わせて全部で 50元(約 800円くらい)である。やっぱり安いねぇ。素敵な上海。


 出社後はヤル事てんこ盛りで、気づけばあっという間に午後 10時15分。終電に乗る為に慌てて荷物を纏めて駅まで走ったら、何とか間に合った。途中の隆徳路で乗り換える 13号線の終電が早いのだ。

 以前は終電の時に「この電車が最終電車です!乗り過ごしにご注意ください!」なんてアナウンスは無かった気がするのだが、今日は大声でアナウンスしていた。単に担当者による違いかもしれない。
 車内は不安になるほどガラガラだった。

 なんだかガラガラの電車ってワクワクするよね。え?しない?(笑)
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