中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

YESTERDAY Live vol.38

 土曜日、上海は曇り時々小雨。気温は26度。
 例によって朝から静安寺のヤマハに行ってPMCドラム科の講師を 1時間。

 修了後は、今日は LLの個人レッスンを全てキャンセルして、YESTERDAY PUBに向かった。今日はワタクシ主催のライブイベントがこの店で行われるのだ。本日の出演は『Maeda Jazz Unit feat. Ayako Terauchi』である。
 実は 2015年くらいまでは比較的定期的にこの店でライブをやっていたのだが、ちょっとワケあって(まぁワタクシ自身も忙しくなってしまった事もあり)約 3年ほど全てのライブイベントを休止していたのだ。 それ故、まずは機材のメンテからである。まずドラム。ワタクシの 2号機を倉庫から引っ張り出してきたのは良いが、金属パーツは錆び付いてるし皮はホコリが溜まってくすんでたので一通りメンテナンスを行った。ピカピカに磨き上がったヲレの 2号機、格好良いなぁ…なんて惚れ惚れ(笑)

 その後はピアノである。エレピも 3年以上ズーッと放置状態だったので、一部の鍵盤の動きが若干渋くなっていたので、一通り全部のキーがマトモに動く様に調整。そして全ての鍵盤を水拭きして、ちゃんと綺麗に乾拭きしたのだが、チョット弾いてみたら表面がガサガサで却って弾きにくかったので『ジョンソン・ベビーオイル』を浸したティッシュでザッと拭き、その後ヒタスラ乾拭きである。個人的に鍵盤はこの、少しだけオイルが乗ってる『ツルスベ肌』っぽい感じが好きなのだ。しっかりと使い込まれてるピアノは、ヒトの皮脂で必ずそうなってるしね。
 以前にも書いたと思うが、どんなに悲惨な環境でも『演者のパフォーマンスを最大に発揮できる事』を優先すれば結果的に良いライブになる事を経験から学んでいるので、PA機材的なフロント作業よりも、楽器やモニタ系を優先するのがワタクシ流(笑)
 そんなワケで楽器のメンテナンスだけで既に 2時間以上が経過。そしてそこから PA周りの機材を引っ張り出してきてセッティングである。多分ココは上海で一番狭いステージなので(苦笑)レイアウトが中々難しい。転がしモニタはピアノの足下に一つと、後はドラムの後ろから逆方向に位相を反転してセッティング。

 本日のワタクシの現場。本体は足下に置いてリモートのみカウンターへ。デジ卓ならではのシンプル構成。狭いスペースでも多チャンネルが使えるのが何より助かる。

 そうそう、今日はワタクシ的な新兵器を準備したんだった。先般日本に一時帰国した際に購入した AKGのドラム専用マイク群である。ドラムのマイキングは、とにかくマイクスタンドが邪魔なので、リムにクリップで固定できるモノを購入。実は 8月の某大型イベントでの使用を見込んでの先行投資!?…というのは実は半分言い訳だったりしてw

 いやぁ…でもこのマイク、買って良かったわ。比較的安価なシリーズなのだが、サスガ腐っても AKGですな。ドラム専用マイクだけあって、皮モノに関しては非常に良い音で、殆ど EQしなくても『使える』音になるのでヒジョーに助かる。
 そして 21時過ぎ、本番開始。外は小雨が振ったり止んだりだったので客足が心配だったが、良い感じに埋まった。本当に有り難い。

 一部が終わった後は、琴奏者『寺内綾子さん』のソロである。

 琴のサウンドメイキングは、今回 Beta57を位相反転して下からサウンドホールを狙いつつ、ピエゾを貼り付けて低域の補強をしてみた。和楽器は『木』っぽさを出すのがキモなのだ。ピエゾは低域が拾えるのは良いが、コレだけだとプラスティッキーな!?平たい音になってしまうので、Beta57との混ぜ具合が難しかったりする。今回は敢えてピエゾ側にコンプを強めに掛け、57側は俯瞰のエアとして使い、大音量時の空気感をしっかり拾ってダイナミクス豊かに表現できる様にした。
 そして最後は Jazzバンドと 琴のコラボである。中々斬新だった。



 ライブは無事終了。いやぁ…楽しかったケド疲れた。このライブイベントは全ての準備をワタクシ一人だけで作るので結構大変なのだ。(今回楽器のメンテを含めて準備だけで 4時間以上かかってるしね) でも演者さんから「めっちゃ音が良くて演りやすかったですよ!」と行って貰えて嬉しかった。この一言の為だけに!?頑張ってる様なモノなので(笑) でも今日は一般のお客様からも一部お褒めの言葉を頂いたりして、本当にありがたいと思う。タイヘンだけどイベントやって良かった。また定期的に開催しようかなぁ。
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