土曜日、深圳は曇り時々雨。気温は21度で上海より少し暖かい。
今日は某アーティストの中国ツアーの Day3、深圳公演・本番日である。今回のツアーで最も『見えない』現場だったので非常に心配していたのだが、やはり心配事は当たるモノだね。
朝 9時に日本から来た技術チーム＆演者さん達も一緒に会場入りである、ワタクシがココに来るのは 3回目だが、相変わらず素敵なホールである。
とにかく今日は全然時間が無いので、午前中は目が回る様な忙しさ。レンタル楽器を確認して、上海から陸送した楽器類の確認、そして仕込み開始である。会場の灯体類が全然見当たらないと思ったら一番奥のサスバトンを倉庫代わりに使っているらしい。これナニゲに頭良いな。
さて、仕込みを開始してから、大問題が発覚。頼んでいた AVIOMが繋がらない。どうやっても CL5から見えないのだ。今日のモニ卓オペとして上海から呼んでいた M山さんが到着してから、現地スタッフと一緒に「あーでもないこーでもない」と只管トライするも、全然見えないまま刻々と時間だけが過ぎていく。。。
チョット不謹慎なハナシ、いつも冗談を言って安心感をくれる M山さんのこんなに真面目な顔は初めて見たかもしれない（笑）「これちょっとマジでやばい感じっすね。。。バックアップ用に全員分のワイヤレスイヤモニ9回線分を早めに手配した方が良いです」という事だったので、急遽深圳の業者に発注。その間もヒタスラ挑戦する。いやぁ… AVIOMは便利だけどこういうのが困る。デジタルものはリンクしなきゃ全く使えないから困るわな。一昨日の上海でも当初トラブったので、個人的にはちょっとしたトラウマになりそうだ。細かい設定はPCを使わなければ変更できない…という点も、レンタル機材としてはワタクシ的に不合格である。こういうのはフツーに物理スイッチで変えられる様にしなきゃね。
そして時計の針は刻々と回って、午後1時半、頼んでいたバックアップ用のワイヤレスイヤモニがトラックで届いた頃、なんと『神風』が吹いた！！！ 繋がったのだ！スゲー。なにこの根性。いやぁ…素敵である。根気よくトライし続けた深圳のスタッフとM山さんには頭が上がらない。
その後は怒濤のリハーサル。勿論ミュージシャンの皆様は、裏でこんなドラマが有ったなんて誰も知らない。音楽というのはメンタルがとてもダイジなのだ。少しでも不安要素が有ると演奏に影響しちゃうからね。最悪の事態は、完全に別の方法論に変更する事が『決定』した後にサラっと事務的に伝えた方が良いらしい。これは『心配する』という行為と時間を奪う為だな…きっと。『心配している時間』というのは『消耗』以外の何物でも無い。さすが日本の乗り込みエンジニアさん達は肝が据わってらっしゃる。
何はともあれ繋がってしまえば、後は M山さんに任せれば、まず全く問題無い筈なのでワタクシ的な肩の荷は下りた。ふーっ。嫌な汗かいたぜぃ。
その後も細々としたトラブルは有ったものの、何とか本番も無事に終了。実に素晴らしい演奏だった。
最後は大団円。こういう絵ってホント美しいね。午前中のハラハラが有ったので、一瞬ウルっと来た。
終了後は怒濤のバラしを終え、バスに乗ったのが23時半、そして午前0時くらいから打ち上げ開始で、午前3時まで（笑）
いやぁ…長い一日だったが、とにかく無事に終わって良かった。お客様の笑顔が宝物。
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