中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

パラダイムシフト

 水曜日、上海は曇り時々晴れ、気温は 17度。昨日より少し寒く感じるから不思議。

 息子のオンライン授業の関係で、ココ一ヶ月ずっと朝 7時には起きて PC等の準備をしているのだが、そもそも一体どんな事をやってるのか気になったので、今日は朝 8時から始まる HR、8時10分から国歌斉唱、13分からラジオ体操、そして 8時20分から始まる一時限目を約 30分ほどジックリと参観させて貰った。
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 結論から言うと…フツーに『素で』チョット感動した。いやぁ…想像以上に良く出来てて驚いたのだ。当初、これはあくまで緊急措置としての代替行為的な授業で、もっと『なんちゃって』的なのかな?と思っていたのだが、ちゃんとリアルな『授業』になってたのだ。コレ下手したらフツーに教室で授業を受けてるよりも気が抜けないから、授業のスタイルとしては理想的かもしれない。

 画面の上部には左上に先生が固定で1枚と、後は同時には 6名分しか表示されていないのだが、映っていない残りの生徒が何をしていても良いのかと思ったら、何と!生徒のカメラは、常にサーバー側で 40人以上の顔が常にずっと録画され続けているらしい。先生が「○○君!昨日のラジオ体操、映ってない時にサボってたでしょ!」とか叱るのだ。怖いったらありゃしない。しかもカメラ画像をミュートしたら直ぐに先生側に通知される様で、授業中に「○○君カメラ開きなさい」とか直ぐに注意される。生徒にとってはタマったモンじゃないが、常に目の前に先生がマンツーマンで居る感じ?で、とにかく先生との距離が『近い』のだ。しかも当てられた生徒はカメラがアップになるので、メッチャ緊張するし、自分の書いた物が黒板(的な共有ボード)にリアルタイムに全員の画面に映し出されちゃうワケ。
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 普段なら生徒は全員先生の方を向いてるのでどういう表情で答えてるか見えないが、コレだとモジモジしてると直ぐ判ってしまうし、隣の席の友達は助けてくれないワケさ。つまり本人がどのくらい理解してるかモロわかりなワケだ。生徒にとっちゃタマったモンじゃない。イツ当てられるか判らないしね。

 コレ、こんな新型肺炎騒ぎがなければ、こーんな風に本格的に『オンラインで授業しよう』なんて思い切った事をしなかっただろうが、不可抗力として中国のほぼ全ての学校で半ば強制的に導入されたこのシステムは、実は教育現場にとっての一大実験場として、凄いデータが集まったのではなかろうか。

 これ、大きなパラダイムシフトが起きる可能性を感じてチョット怖くなった。

 いや、下手したらこっちの方が学校全体の偏差値が上がる可能性だって有るのだ。もし結果が良かったら、全てこの騒ぎが収束した後も、定期的にこういう授業を取り入れる方針に変化していくかもしれない。
 そのうち『学校』という大型の建築物がこの世から消え去る未来が来るかも知れない…。ひえ〜。

 そんな事を考える牡羊座新月。未来は誰にもわからない。
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