中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

三つ目がとおる

 正月二日目、土曜日、上海は快晴、気温は 7度。穏やかで比較的暖かい一日。

 今年のお正月は完全にオフにするために、全く予定を入れていない。電話もメールもチャットも殆ど全く鳴らないので実に気分が良い。ただただ昼からビール飲みつつ家で好きな事だけして過ごす至福の時間。うーんなんて素敵なんでしょ。買ったばかりのオモチャで遊び倒したのは言うまでもない。

 iPhone12 Pro Max の最も大きなトピックはやはり『カメラ』である。…と言い切って過言ではないと思う。

 実は購入にあたり、最後まで Proと ProMax の2択で悩んだのだが、最終的にはカメラの性能で ProMaxを選んだワケだ。
 コレはあくまで『携帯電話』であり、タブレット端末じゃないんだから、普段イヤでも毎日持ち歩く事になるわけで、つまりは『大きさ』と『重さ』は結構ネックになる。そう考えると、さすがに ProMaxはデカすぎるし重いのよね。パンツのポケットに入らないと夏場は困るし。なので正直、大きさや重さを重視するなら本来 12proの方が妥当なのである。

 とは言え視点を変え、これを『カメラ』と考えると話は変わってくるワケさ。何せ、このブログも既に丸 10年以上、ほぼ毎日写真を撮って載せているワケで、昔はコンデジに始まり、デジイチを買ってからは、どこに行くにも(会社にさえ)毎日クソ重たいデジタル一眼を持ち歩いていた程カメラ好きだったワタクシである。それなのに、ここ数年の携帯カメラの進化の速さは恐ろしいモノで、そんなワタクシでさえ、今やほぼ 100%携帯カメラで撮っている…という事実(自分でもびっくりサ) だって結構高いデジイチで撮るより遥かに綺麗に撮れちゃうんだもの。時代は変わったよホント。

 中でも特に iPhoneのカメラの素晴らしさは尋常ではない。これはもうカメラじゃなくて、PS補正まで含めたトータルコーディネイトグラフィックコピーマシン…という感じ?なのだ。要するに銀塩カメラ時代で言うところの『現像屋さん』まで包括してしまったのよね。素人がデジイチで撮った写真は後から PSしまくらないと使えない事が多いが、iPhoneは超絶カンタンに、人間の『目』で見た感覚と同じ雰囲気の写真が撮れてしまうのだ。
 音楽に例えると、コンプとEQをカナリ綺麗に効かせてダイナミクスを揃え、不自然なく小音量部分は上がっていて大音量部分は下がって全体の『ツブ』が揃っている感じ?を自動的に作ってくれる機械…といったら分かりやすいかもしれない。マスタリングまでやってくれちゃう録音機?みたいな。。。

 とにかくこれはもう『写真』の域を超えちゃっていて、昔からカメラで写真を撮っていた人から見たら『不自然極まりない画像』なんだけど、一般の人が目で見た『目に映る』感覚(脳で感じる感覚)に非常に近い画像だから、こっちの方がリアルなんだよね。もうこうなってくると『芸術』じゃなくなっちゃうんだけどさ。

 以前このブログにも書いたかもしれないが、これは既に『光学的な(物理的な)』性能の話では無く、完全に『ソフトウェア補正』の技術力なワケさ。いわゆる AIの世界ですな。時代はそういう局面にまで来てるワケ。面白いよね。

 さて、話が逸れた。iPhone12 ProMaxである。

 ワタクシ的には LiDAR搭載が絶対条件なので、無印では無く12proを買う事は最初から決めていたのだが、ProMaxの仕様を見た所 Proと比べて、搭載されてるイメージセンサーのサイズも異なり、カメラの配置まで違うじゃないか(つまり設計からして異なる) 色々な英文レビューを見てもコスト度外視で最新の技術が投入されてる事が目に見えているので「どうせ毎日撮りまくるし」…という事で、重さと大きさは多少我慢して、カメラ性能で Maxを選んだワケだ。ワタクシの生活パターンから考えると結果的には正解だった…と思う。

 まず見た目のカメラ配置について詳しく書いてある記事が少なかったので実機で調べた結果をココに載せておこう。
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 トリプルカメラが『装甲騎兵ボトムズ』の顔にあるターレットレンズみたいで格好良いので、携帯カバーもボトムズっぽいアーミーグリーンにしてみたw(んな事はドーデモ良いか)
 Proは標準レンズが上でズームレンズが下だが、ProMaxはどうやら逆らしい(広角の位置は同じ) これは多分イメージセンサーが大きくなった事と焦点距離を稼ぐ意味で再設計されたのだと思われる。面白いのは LiDARセンサーの右上にある小さな穴。そうえば、今までの歴代 iPhoneにもレンズの近くに穴が有ったが、コレが何かを明記してある資料が少なかったので色々と調べてみたら、これは『背面マイク』という事がわかった。iPhoneって3つもマイクが有ったんだね。今更知ったわw
 フラッシュも巨大化しているので、カメラのダイ部分に全部で6個も穴がある事になる。昆虫の複眼みたいで中々カッコ良い。

 そして肝心の写りだが、わざわざ言うまでも無いが噂通りの性能である。実に素晴らしくてニヤニヤしてしまった。
 まずは標準レンズ。35mm換算で 26mm / f1.6 歪みも少なくボケ味も自然。つや消しシルバーの塗装感も見事。
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 望遠レンズを試したかったのだが、フツーに近距離で 2.5xをタップすると、シチュエーションに応じてデジタルズームになってしまうらしい。これは標準レンズ+デジタルズームの絵。標準レンズのポテンシャルは相当高いとみた。ディテールが非常に美しい。細かい汚れや埃までクッキリ(苦笑)
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 何とかして望遠レンズを使いたくて色々とトライしてみたが、被写体が近すぎる&周りが比較的暗いとズームレンズに切り替わらない仕様らしいので、少し離れて撮ってみた。
 まずは標準レンズ 26mm / f1.6の画角
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 そして望遠レンズ 64mm / f2.2 だとこんな感じ。画角内に有る全体の色味から AIがホワイトバランスを計算しているらしく、黒色成分が上がった事によってホワイトバランスが若干崩れたが、カッチリとした良い絵だ。部屋が暗いので若干 ISOが上がってしまっているが、望遠レンズなんて屋外でしか使わないので、屋外で撮る分には全く問題ないだろう。
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 そして最後に超広角レンズ 14mm / f1.4
 流石に端っこは歪むが、いい感じにデフォルメされて悪くない。色味はとても自然。
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 狭い部屋のごちゃごちゃした汚い空間を撮ったのでイマイチ分かりづらいかもしれないが、逆にワタクシは普段この風景を見慣れているので如何に再現力が凄いかが分かってしまうワケだな(笑)

 そして試さないでは居られない『LiDARセンサー』ですよ! いくつかのアプリをダウンロードして遊んでみたのだが、コレ凄いわ。未来!みらい!
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 息子の勉強机なのだが、3Dセンシングで座標を割り出し、人間以外の部分に別のテクスチャを貼ってみるとこうなる。コレ、カメラを動かすと綺麗に動くんですよ!リアルタイムで!すげーなホント。ちょー面白い。
 何だか色々と応用できそうだ。ワクワクする。

 そんな 2021年のお正月 2日目。 上海は平和だ。
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