中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

やっと晴れた

 金曜日、旧正月 4日目。上海は晴れ時々曇りで気温は 10度。約 3週間ぶり?くらいの太陽と青空である。いやぁ…嬉しい!朝から窓の外を見てニヤニヤしてしまった。やっぱりお日様は偉大だね。気分が全然違う。

 ほぼパジャマのまま、2階のベランダに出て深呼吸。ちょー久々の光合成である。
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 超ーきーもーちー良〜い!!!

 あまりに気持ち良かったので、サクっと着替えて近所の公園を散歩する事にした。日光浴はだいじ!
 到着したら老人だらけw みんな日向ぼっこしてる。考える事はみな同じだね。実に平和な感じでヨロシ。
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 ちょっと雲が多いので、明るくなったり暗くなったりを繰り返していたけど、でも青空の方が面積が多いので癒されまくった。
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 約 1時間くらい?かな。散歩した後はノンビリ帰宅して、そこからオシゴト。

 例のギター差し替え後の楽曲がイマイチ気に入らなくて弄り回す。ホントはこういう場合って下手にいじくり回すよりも一から作り直した方が早い事が多いんだけど、でも『イヤな事』と向き合うのも大切な修行なので、嫌気がさしてる自分に喝を入れて頑張って作品を作り上げる。
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 作曲って鏡みたいな物で、自分自身がダサく感じてしまうと、ほんともう逃げ出したくなるほど悲しい気分になって、ファイルを開くのもウンザリしちゃう事も多々あるんだけど、流石にもぅいいヲッサンなので、自分の才能の『無さ』から逃げずに、しっかり向き合って、どうするべきかヒタスラ手を加えて、なるべく最後まで藻掻く事にしている。
 いやぁ…でもこの曲はキツかったわ。ほんと 10分に一度くらいの間隔で椅子から立ち上がって、ぶつぶつ独り言を言いながら部屋中をウロウロ歩きまわる…という檻の中の猿状態を何度も繰り返した。妻も息子もいないからできたけど、もし居たらきっと頭がおかしくなったと思われるだろう。

 そんなこんなで何とかようやく光が見えて来たのが午後 8時過ぎ。頑張った甲斐あって何とか形になりそうだ。良かった良かった。
 急に腹が減って来たので饿了么で出前を頼んで、ネット見たら開会式が始まってる事に気付いて慌てて視聴開始。既に各国の入場行進が始まっていた。バーボン片手に最後まで行進を見たのだが、日本は出てこなかった(きっと前の方だったのだろう)ざんねん。
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 しっかしまぁ巨大な LEDスクリーンだこと!床一面だぜ? コレってドット換算したら 8Kどころじゃ無いよね。っつーかコレじゃ真ん中部分で競技できないじゃ無いか(呆)

 でもサスガにこれだけ巨大なスクリーンを使った演出は迫力があるね。いやはや天晴れだ。
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 ちゃんとカメラの位置を計算して文字を傾斜して表示していたり、目の錯覚をうまく利用した演出が秀逸だった。コレだけ巨大なスクリーンをリアルタイムに(しかもほぼ上下左右に遅延のタイムラグなしに)表示させる技術力の高さだけでも大したものなのに、ワタクシ的に「え?なにこれ?どうやってるの?」という演出まであって結構楽しめた。

 特に驚いたのは、この子供達が走り回る位置に追従する光の粒子たちのエフェクトである。これ一体どうやって座標とってるんだろ?
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 センサーは LiDARとかなのかなぁ? 一体どこに仕込んであるんだ? 天井だと距離が遠すぎるので誤差が生じるし、しかし何よりこの数だぜ? これだけの広大な空間でコレだけの量の物体を同時に一瞬にスキャンして、それを演算して、広大なVRAMにリマップして、しかも最低でも 30fpsの速度はあるだろう『動画(動くエフェクト)』をリアルタイム演算で表示させる…という恐ろしい技をサラっとやってのけてるのを見て正直驚きを隠せなかった。

 数人〜十数人のパフォーマーだったら理解できるけど、これゆうに 300人は超えてるよね? もうホント規模が二桁くらい違う(怖)

 いやぁ…自分が中国に住んでるから…贔屓するというワケでは決して無いが、中国ヤバいね。もう技術もセンスもトップレベルだよ。悔しいけど負けてると思う。そりゃ確かに『力技』っぽい演出も多々あったけど、先般行われたどっかの国の演出と違って!? 予算の使い方は間違ってないと思うし、世界的に有名な芸能人なんか一人も出演しなくても、ちゃんと人を感動させるだけのアウトプット(クオリティ)は出ていたと思う。

 ラストの聖火台は地味?と言えなくないけど、全体的なコンセプトがしっかりしてるから個人的には楽しめた。入場行進のプラカードから雪の結晶をモチーフに使って、最終的にはその行進で使ったプラカードそのものを組み合わせて巨大な結晶に物理的に結合して(した様に見せ?)、世界の『繋がり』を濃く印象付けた後、中心に『たった一本の細い松明』が飾られただけで、最終的にそれが物理的に宙に浮く様は、豪華な聖火台に灯る立派な炎よりも印象的だった。今までの聖火台って、なんか造形ばかり凝ってた気がするけど、今回はコンセプトの方が優先していたので、寧ろ見てて爽快だった。お金をかける場所が全然ちがうな…と感心しきり。

 細かい部分では、巨大造形物が動くメカ機構とか、最終ランナーが松明を中心に持っていく際に地面の下からせり上がって来たリフターの機構も良くできてると思った。単なるエレベーターじゃなくて、スロープ状にせり上がった様に見えたのだ。なにせ床の表面は全部 LEDディスプレイなので板じゃないから階段にできないし、一枚あたりの強度設計も大変だろう。それに、何より上がる前や、戻った際にシッカリと隙間なくツライチにスムースに出したり戻したりする機構(あの速度で)を作るのはカナリ高度な技術力が必要だと思う。
 あと最後に聖火台の結晶が宙に浮いたのも、多分ワイヤーで吊ってるんだと思われるが、あの会場って確かドーナツ状に天井に穴が空いてるよね?一体どこから吊ったんだろ? スパイダーカムみたいに会場の複数の場所から斜めに引っ張り合って上げたのかな?実に不思議。

 何はともあれ、ワタクシも元イベント屋なので、裏方の苦労が目に浮かぶ。なので、こうして事故なく実を結んだ瞬間はやはりホッとして!? 感動しちゃうんだよね。

 さて!そんな事を言ってるウチに? もう連休はあと 2日を残すのみになってしまった(汗)あ〜あ。ちょっとは有意義に過ごさなきゃ!
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