中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

エージングと特性の把握

 日曜日、広州は曇り時々豪雨。気温は 30度で比較的涼しい一日。

 朝 7時半に自然起床。呆れるほど正確なワタクシの腹時計。昨夜は午前 2時過ぎに寝たので、ホントはもう少し寝たいのだが、眠れないんだから仕方ない。フツーに起き上がってコーヒー淹れて食パンを焼く…というイツモのパターンで冴えない一日が始まる。

 午前中はダラダラと過ごし、お昼を食べた後、外から突然『サーっ』というホワイトノイズが聞こえてきたので、スピーカーが壊れたかと思ったら、なんと外からだった。窓際に寄って外を眺めていたら、あれよあれよという間に『ザーッ』というピンクノイズに変わり、雷まで鳴り出す始末。

 すげー、バケツをひっくり返した様な雨。びっくり。

 さて、午後からはフツーにオシゴト。 今日メイン業務で発生した TD案件である。
 久々に ProToolsを起動してオーディオファイルを並べてミックスを始める。 そうそう!先週購入したゼンハイの HD660S2のエージングがそろそろ完了して良い感じに馴染んできたので、早速実践投入である。

 フト気付いたのだが、コレってアイルランド製なんだね。ゼンハイザーってドイツのメーカーだからてっきりドイツ製かと思ったよ。
 しっかしまぁ…何故にアイルランド????

 不思議に思ってネットを調べてみたら、どうやら 2022年くらいからゼンハイはヘッドフォンの製造ラインをトランスデューサー(ドライバ)製造の拠点だったアイルランドに集約したらしいね。知らなかったよ。

 とりあえず、スピーカーとヘッドフォンを使い分けつつミックスを開始したのだが、まだ慣れていないせいか、このヘッドフォンはどうも高域が掴みづらい。まぁ完全に『慣れ』の問題なのだが、どうも 5KHz辺りが凹んでる気がして、気になってしかたないので、ネットで周波数特性のグラフを探してみた。
 以下、ゼンハイザーオフィシャルサイトより転載。

 予想通り? 4.7KHz辺りが凹んでいた。ココってmixに於いてとても大事な部分なのだ。単なるリスニングだと別に気にならないレベルなのだが、コレを使ってmixをしてしまうと、この部分が飛び出た様な『痛い』音になってしまうワケさ。。。「困ったなぁ…」と暫し考えて、「えいやっ!」と RMEのオーディオインターフェースに内臓されてるEQで補正をかけてしまう事にしたw

 この状態で聴いてみたら、実にスッキリしたフツーの音になったので一安心?(邪道だがw)
 なるほどねぇ…4K〜6Kの辺りが凹んでるから全体的に『優しい』音に感じたんだね。これは一般的なリスニング用途なら問題ない(寧ろイマドキのツンツンに音圧を上げた様なEDM音源などは音が痛くなくて心地よい)が、ミックス作業では非常に大きな影響が出るので注意が必要だ。
 まぁリファレンス用途として使うヘッドフォンのチャンネルにEQしちゃうのはどうか?とは思うが、高域の補正に関しては位相の問題も低音ほど大きくは出ないからコレをデフォルト設定として使い込もうと思う(幸いにして広州オフィスも上海オフィスもRMEなので同じ設定が使えるしw)

 ゼンハイザーの HD-660S2を持っていて、RMEのインターフェースを使ってる方! 是非このパラメーターを設定してみてください! 邪道かもしれないけど mixはカナリしやすくなりますよ!

 なにせ低域の解像度に関してはコレより良いヘッドフォンに出会った事が無いので、低域の処理はとてもしやすいからmixで使わないのは勿体無い!!! ホント低域に関しては只々「素晴らしい」の一言。音の良さに酔いしれる日々w
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