中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

中国語字幕入り

 コチラ中国では著作権という概念が希薄である。…なぁんて言うと「そんな事知っとるわぃ!何をイマサラ」なんて言われそうだが、コレは偽物が氾濫しているという問題より前に『ホンモノが買えない。どこにも売ってない』という大きな問題を重視するべきなんじゃないかな?…なんて思う訳である。

 ワタクシも一応芸術的創作活動で生計を立てている関係上、著作権に関しては結構ナーバスになっている方ではあるのだが、しかし、この14億人を前に完全アウェーな状況下で、それを声高に叫ぶワケにも行かず、かと言って、新しい音楽やら映画やらアニメやらゲームやらには、職業柄、常にアンテナを張り巡らせていなければイケナイ立場でもあるので「じゃぁニセモノは一切買いません」と言っていられないのも事実である。

 一応、日本に一時帰国する際はちゃんとホンモノを買ってるし、定期的にAmazon等のネットで購入して日本の実家に送ってもらい、そこから定期的に送ってもらっては居るのだが、送料がバカにならないのと、やはり絶対量が足りないので、やむを得ず中国のアレな商品を購入する事があるのだな。(ホントごめんなさい)

 で、最近驚いたのは、そんなアレな商品を作っている彼らにも『自意識』というか『自己アピール』をし出す連中が居るという事実である。

 下記は、日本のTVからキャプチャーしたと思われるビデオに勝手に中国語翻訳を付けている、とある日本のアニメ作品なのだが、コマーシャル前に表示される『提供』の部分の下に、なんと翻訳者やビデオエフェクトを行った人が、自分の名前を堂々とアピールしているのである!!

 いやぁ…びっくりだ。犯人が顔を出して歩いている様な物である。著作権に関する意識の低さもココまで来ると立派だ。

 既に21世紀ではあるが『著作権』というものをシッカリ理解してくれるのは、まだまだ先の様だ。