中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

中国電信 FTTHポート付きルータ(中兴F420)

 昨夜2時過ぎに寝たのに、今朝はチョット訳があって朝の6時に目覚めてしまい、そっから眠れなくなったので今日は一日眠かった。しかも会社の隣のオフィスの内装工事の影響でオフィス中がシンナー臭くて、睡眠不足で余計にキモチ悪くなって来たので、今日は定時でサクっと上がって帰って来た。


 さて、怒濤のイベント続きの週末だったのでイマイチ報告が遅れてしまったが、先週の金曜日にわが家に『光』が来た。先月申し込んだ中国電信の『光ファイバー』によるネット回線である。

 『光』と一言で言ってもファイバーケーブルは扱いが面倒ゆえ分岐するのも結構な手間なので、日本と同じ様に集合住宅の入り口の一ヶ所まで光ファイバーが来ていて、そこから電話回線を間借りしてVDSLモデムで分岐するのだとばかり思っていたら、なんと本当に部屋まで光ファイバーケーブルが来たので驚いている。こんなの日本じゃ一軒家しかありえないんじゃないかなぁ?贅沢だ。
 でも、きっとコレだけ分岐したら流量は大した速度出ないだろう。多分『唯物論』っつーか『超物質主義』の中国では、本当に光ケーブルが来てる方が速そうに見えるから、実際に速度が出なくても言い訳立つし都合が良いのかもしれない(笑)

 部屋まで FTTHの光ケーブルが来てるという事は、勿論部屋の中でそれを受ける ONU光回線終端装置)が必要になるワケだ。従って普通は専用のモデムみたいな終端装置があるハズなのだが見当たらない。で、良く見ると中国電信が用意してくれたルータは、ナント直接FTTHケーブルが刺せる仕様になっていた。スゲー(驚)


 今回は私が不在の時に設置されたので、妻のWindowsパソコンで設定したらしく、コレ一台だけ直接繋がった状態であった。
 何となく見た瞬間イヤな予感がしたのだが、色々とイジって見たら、大方の予想通り、このルータは中国電信の技術者が設定をする時以外は、素人が中身がいじれない仕様になっていた(コンフィグが2種類あって、Admin側はロックがかかっていた)のだ。あ〜あ。
 ポートマッピングすらできないんじゃシャレにならない。でもフト考えてみる…何よりココは中国である『郷に入れば郷に従え』って言うでしょ?え?言わない?

 そんなワケで!? 早速クラックしてみたワケだ(笑)ふっふっふっ。(クラックって程の事じゃないです、単なる『解析』です)


 とりあえず LANポートにPCを繋いでみると、いきなりDHCPでクラスCのローカルアドレスが自動で振られたので、まずルータにアクセスしようと思い、ルータのアドレスであろう 192.168.1.1に対してWebブラウザを使って80で繋いでみる。すると、ユーザー名とパスワードを訊いて来たので、とりあえず本体の裏に印刷されているデフォルトの内容を入力してみる。

 すると普通にルータの設定メニューは表示されるのだが、コレはイワユル『限定版』メニューだけで、凝った設定は一切受け付けない。どちらかというと設定されている内容を確認する為の画面しか表示されない。コレじゃ何も出来ないので、きっとAdmin専用のメニューがある筈だ…と思い、適当に思いつく(フツーにデフォルトで使われている様な)パスワードを幾つか入れてみるが、サスガにそんなにトンマでは無いらしく、鍵は空かなかった。

 で、暫しルータをひっくり返して眺めてみたが、どこにもRS232Cポートの様なものは見当たらなかったので、「ひょっとすると telnetSSHでログインできんじゃね?」と思い、とりあえずtelnetでアクセスしてみた。
 すると、telnetで返事するじゃん! プロンプトが表示され、ユーザー名とパスワードを訊いて来たので、とりあえず rootでログインしてみる。勿論パスワードかかってるので入れない。でもまぁunix系だという事が分かったので、どうせ中国だし「こりゃクラックしてる先人がいるだろう」と思いつき、ネットで中国語で検索してみたら、出て来る出て来る!サスガ中国(笑)


●以下、自分メモを兼ねてやった事を纏めて書いておこう。
(注:良い子は絶対に真似しない様に!例えトラブってもワタクシは一切保証しません。ヤる人は、あくまで自己責任でね!)

1.まずtelnetでルータにアクセス。
 (私はMacなので、フツーにターミナルを起動し、telnet 192.168.1.1と打つ)
2.ユーザー名:root、パスワード:rootで入る。
3.unixコマンドプロンプトが表示されるので、/tmpに移動
 (cd /tmpと打つ)
4.listを出してみると、db_backup_cfg.xmlというファイルが見つかるハズ
 (ls -lと打つ)
5.このxmlファイルの中身が見たいのだが、このルータにはioが付いてないので
 筐体の外にはコピーできないから、ブラウザ上で見られる様に/home/httpdにコピーする。
 (cp db_backup_cfg.xml /home/httpdと打つ)
6.コレで mini web serverにコピーされた筈なので、適当なブラウザで見てみる。
 (私はMacなのでsafariを開いて、アドレスバーに 192.168.1.1/db_backup_cfg.xmlと入力)
7.するとズラーっとconfigの内容が表示されるので、ログインIDとパスワードを探す。
 まず、検索でルータの裏に印刷されているログインID『useradmin』を見付け、
 そのパスワードが正しい事を確認した後、その近くに同様にログインID
 『telecomadmin』とパスワードが平文で打ってあるのでメモ。
 そして単なる『admin』というログインIDもあるので、それのパスワードもメモ。

 最後に、フツーにブラウザで 192.168.1.1にアクセスして用戸名『admin』、密码『さっき7でメモしたモノ』を入力すると、Administratorモードで入れる。色々調べていたら、複数の意見で「telecomadminとそのPWじゃないと入れない」というのを見かけたが、私の場合は逆にtelecomadminでは入れず、フツーにadminだと入れた。

 コレでとりあえずDHCPのアドレス変更〜諸々の制限やらポートマッピングやらを全部設定して、今は快適に使えている。いやぁ…嬉しい!

 で、肝心の速度だが、サスガに近所の人が起きてる時間帯は以前と大差ないが、深夜になると笑っちゃう程速度が出る。日本と中国間のVPN回線でも 1.6MByte/sec.(12.8Mbps)くらい出てる。日本では100Mbpsが当たり前の世界なので遅く感じるだろうが、今まで最大で200KByte/sec.しか出ていなかったのでコレでも約8倍の速度が出ている事になるのだ。嬉しくて笑いが止まらない。
 お陰さまで、今まで使っていたAirMacExtreamは単なる無線LANブリッジに成り下がってしまった(笑)

 が…しかし、問題は夕方〜夜にかけての時間帯だな。実は今般の中国電信の光ファイバー化のハナシは、そもそも『IPTV』が売りなので、近所の人達はみんなコレでオンデマンドTVを見ているのだ。故にいくら回線が太くても動画をバンバン見られてしまったらそりゃ遅くなるわなぁ…。
 人生、中々上手く行かないものですな(苦笑)