中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

頂き物

 土曜日である。そしてまたまた休日出勤である。コレで2週間連続だな。ま、仕方ない。あと半月!我慢我慢(笑)

 中国で仕事をする上で一番のキーになるのは、やっぱり『責任感』という単語に集約されると思う。この国では『責任感』というのはあまり重要視されていない気がするからだ。どちらかというと『如何に効率よく(手を抜いて)』『如何に効果を上げるか(稼ぐか)』という点しか考えていない人(企業)が非常に多いと思う。
 それ故、日系企業外資系企業からすると、現地ローカル企業のトンデモナイ仕事っぷりに驚き慌てる事が多いので、そこら辺を吸収するのが我々現地に住む日本人(外国人)なのだが、難しいのは『考え方』や『感じ方』というのは最もお国柄が出る部分であり、特に『【価値観】というモノは世界で共通である』という幻想を持ってこの国にやって来る人が非常に多い…という事だ。まずこの辺を理解してから仕事を始めないと、絶対に上手く行かないのだが、これって説明するのが非常に難しいワケだ。
 そもそも前提が違うから『理解』できないのは当然で、理解できない事に対していくら説明を受けても共感できるハズが無い。そりゃ当然だわな。
 確かに日系企業外資系企業からすれば、自国のやり方が一切通用しないので、呆れるし腹も立てるが、よくよく考えてみると、ココは中国なのだ。彼らからしてみれば、何だかエラそうにしてる究竟な外国人が突然自分の国にやってきて、何だか良くわからないルールを押し付けられ、いつでもピリピリカリカリ怒りながら「おまえら何考えてるんだ!」といくら怒られても、さっぱりピンと来ないし、寧ろ反感がどんどん強まるばかりだと思うのだ。彼らからしてみれば、『お金のために言われた事を効率良くやる』事しか考えていない。そこに自分の責任感やエンドユーザーに対するサービスみたいなモノを考えて行動するのは無駄だし、そういうのが何より非効率と感じる訳だから、強要すると、彼らなりの勝手な解釈で『自分の』効率が良くなる風に解釈を変えてしまうのだ。故に彼らに『応用』を求めてはイケナイと思う。彼らにとっての『応用』というのは『勝手な解釈による勝手な仕様変更』を意味する。出てくるアウトプットが同じなら、真ん中は端折れば端折る程クレバーだ、という考え方に基づいているからだ。(勿論アウトプットは全く違う『似て非なる』モノが出てくるのは言うまでもない)
 故に、手間でも細かい『仕様』をキッチリ作り、なるべく彼らの頭を使わせない様に、それを守らせるのが結果的に一番速いし正確だったりするワケだな。(あくまで経験に基づく個人的意見ですが…)
 ただ、勿論皆が皆そういう人ばかり…という訳ではなく、非常に優れた頭の良い中国人も大勢いて、それこそ大成功している会社も多くある訳だが、彼らが何故成功できるか?というと、この国の文化的常識は勿論の事、社員のこういう性格をしっかり理解しているからだと思うのだ。理解した上で、どう向き合って行くかを真剣に考え、対処しているから解決の糸口も見えてくるんじゃないのかな?
 …とかなんとか考える?今日この頃である。
 今日も一日、例によって中々思う様には動いてくれないローカル下請け業者を動かすのに非常に苦労して疲弊しまくった。なんで金を払ってる方が下請けを動かすのにこんなに気を遣って苦労しなきゃイカンのだろう? ま、中国らしいケド(苦笑)


 さて、写真は例によって本文とは全く関係ない。昨日、友達から頂いた贈り物。タイコさんから頂いた『1998年のフランスワイン』と、テツコさんから頂いた『山崎』。

 また、B3のヒサコさんからはお菓子を頂いたりして…。私の日本のサーバを利用している友達が、事あるごとに色々とお土産を下さったりして非常に嬉しいのだが、最近何だか段々心苦しくなって来た。
 これって何と言うか実に日本的な『お歳暮文化?』的なモノで、どうもお互い気を遣ってしまうので、今後サーバ利用に関しては有料化も視野に入れて考えている。友達に訊いても皆「その方が気が楽」みたいに言ってくれるし、何より今までみたいに『無料のサービスに対するお礼』みたいになっちゃうと却って多く貰い過ぎてしまうので(笑)
 ま、何はともあれ、この春からは私の人生も大きく変化するので、いいタイミングかもしれない。色々考えなきゃ!