中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

最終日

 3月末の最終営業日、いよいよ最終日である。いやぁ…途中で何度か息切れしそうになったが何とか走りきったかな? とにかく何事も無く無事に終了できたので良かった。暫くは引き継いだ人へのフォローが必要かもしれないが、やるべき事は全てやったので、ちょっとした達成感…ともチョット違うな。何だろうこの不思議な気分(笑)
 午後5時半過ぎ、会社を出たらまだ外が明るかったので思わず見上げた空が意外にも青くて思わずニヤけてしまった。これで自由だ!

 今まで微妙な書き方ばかりしていた為、ブログを読んでくれている色んな方から「はやP今は何をやってるの?」と訊かれる機会が多かったのだが、良い機会なので簡単に種明かししてしまおう。

 実は黙っていたが、この半年ほど、今までとは全く違う業界でサラリーマンをやっていたのだ(勿論現地採用で)。サスガにこの歳なので冠付きの会社が雇ってくれるなんて思っても無かったので、それはそれは感謝して自分なりに精一杯頑張ってはみたのだが、やはり業界が違うと中々難しい局面もある訳で…(当たり前だ/苦笑)。

 簡単に言ってしまうと、自分の中にあった『クリエイティビティ(平たく言ってモノ作りに対する欲求)』って、加齢と共に減って来て、今じゃ全く無くなってしまったのかとばかり思っていたのだが、コレって完全な思い込みだった。…って事かな。
 お昼に真面目に働けば働く程、時間が無くなれば無くなる程、『何か作りたい』という欲求が増えて来て、長期休暇をとっては創作活動してみるも、中々今までの様には思う様に進まなかったり…。ま、時間が無いんだから当然なんだけど。しかも休暇なんてそうそう取れる物じゃないし。

 しかし、仕事はマジメにやっているので、有り難い事に仕事上でのお客様はどんどん信頼して下さって、良い感じのドライブ感みたいな物も出ては来たのだが、でもそうなればなるほど『何か違うんだなぁ』という疑問符と乖離感みたいな物がどんどん膨らんで来るのも事実。で、去年の年末くらいから休日出勤が非常に増えて来て、只でさえ少ない時間がもっと圧迫されて来たため色々と考える様になり悶々とする日々を過ごすワケだ。勿論現地採用なので給与も日本の大卒初任給に毛が生えたくらいしか貰えないからね。。。

 そんな折、徐々に自分の周りで起きてるちょっとした空気の変化を感じる様になる。例えば音楽関連の友人から色々な話を貰ったり、ゲーム関連の友人から色々と良いハナシが来たり、上海在住の友人達から色々頼まれたり…等々、自分が意識していない部分ではあるが、明らかに自分を取り囲む四方で非常に大きな『うねり』が生じてるのだ。サスガに鈍感なワタクシもコレに気付かない訳もなく、「何コレ?コッチに行きなさい!っていう神の啓示?」とすら思える程の道筋みたいなモノが出来てるのが見える。(気のせいかもしれないけど、ワタクシには明らかにそう見える)
 でもこういうのってタイミングなので、今見えてるだけでも3つのファクターが同時に重なってるなんて今しかない!って思った時点で自分の中で辞意を決意したワケだ。

 改めてワタクシという人間は非常に我が侭で強欲で無鉄砲で、他人に迷惑ばかりかけているなぁ…とは思いつつも、一度気持ちを決めちゃうと絶対行動してしまうのは昔からの悪い癖で、こればっかりは治らない(苦笑)
 こうなってくると、後は会社の上司や同僚達、そして何より今の自分の担当するお客様に如何に迷惑をかけない様に辞めるかという部分だけである。ゆえに今年の年初から東奔西走する毎日を過ごし、ようやく今日に至るワケだ。
 キリが良い所で…と思ってタイミングを伺っていたが、業務に終わりとか区切り目というのは実質皆無なワケで、寧ろどんどん責任範囲が増えて行くので、半ば強引ではあるが上長と相談してこの4月と決め、本日無事に全行程を終了できた。いやぁ…疲れたけど、良かった。
 有り難い事に、みんな残念がって惜しんでくれるし、しかも私の味方をしてくれるのだ。「俺が君の立場でもきっと同じ事を考えたよ」って言ってくれる人まで居て、お客様までもが応援して下さるので涙が出そうになった。頑張ろうと思う。

 4月からの事は勿論決まっている。まだココには書けないが、軸足を『音楽&ゲーム業界』に戻す事は事実。とにかくモノを作って世の中に出して行く。コレだけはブレ無い。

 頑張ります!